ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

架空図書室 それいゆ文庫コミュの第95回 課題本はサマーセット・モーム「雨・赤毛」でした。

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
<雨>
・月と六ペンスと同じ南洋もの。西洋人が現地人を差別しているのが気になる。
・世界短編史上の大傑作ということだが、小説としての完成度は低く感じられた。
・ミス・トムスンの誘惑に負けたディヴィドソンは、自責の念にかられて自殺したとしか読めない。トムスンに妻にバラすぞと脅されたのか。
・妻がミス・トムスンとの関係に気づき殺したのではないか。あるいは現地人が不遜なディヴィドソンを殺害したのではないか。
・重苦しく降り続ける雨とミス・トムスンを改心させようとする宣教師の執拗さが重なる。
・マクフェイル博士はディヴィドソンの執拗さについていけない。読者もついていけない。
・医学の勉強をしたモーム。マクフェイル博士はモーム自身ではないか。マクフェイル博士は怖がりのように描かれているが、モームは戦争中やロシア革命時にスパイをしていた。
・マクフェイル夫人はディヴィドソンの「あの女」を憎む様子に恐怖を感じている。この宣教師夫婦に優しさや慈悲深さを感じない。
・モームは牧師である叔父とうまくいかなかった。そのため宣教師を差別的に描き、最期を悲劇的に描いたのではないか。

<赤毛>
・モームは同性愛者だったからか、レッドの若いころの美しさの描写が繊細で良い。
・肥満した様子や醜くなった姿の描写も濃やか。
・サリーとレッドはアダムとイヴの物語を思わせる。
・レッドは、あっさりサリーを忘れたのだろうか。現地妻のようにしか思っていなかったのか。レッド側の心情がよくわからない。
・サリーはあんなに想っていたレッドに気が付かない。それくらいに変貌したからかお互いの容姿だけではなく、人間性も変化したからだろうか。
・最後の場面は、ニールソンもこの島を出てもう帰らない、と読み取れる。

<ホノルル>
・エンタメ性が強い作品。
・ホノルルを東洋と西洋の出会いの場として描いている。宣教師が異教徒を改宗させて土地を奪って成功する場所とも書いている。
・案内人のウィンターは元俳優。語り手の「私」は旅行者とだけしかわからない。
・バトラー船長の風貌の描写が見事。中国人のコックがまた登場した。醜さの描写が繊細。
・バナナと呼ばれるウィラーの風貌の描写も濃やか。男性の容姿を絵を描くように描写している。
・バナナはストーカーだが、航海士としての腕があったがために首にできなかった。船長を恨んで祟り殺そうとした。娘がバナナを誘惑するふりをして殺害した。娘すごい。
・中国人は、口説き上手と表現しているが褒めているのか、よくわからない。
・西洋人は南の島に癒しを求めて集まるようだ。日本人も南の島は好きだが、西洋人のような寛ぎ方や現地人の扱い方はできないと思う。



コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

架空図書室 それいゆ文庫 更新情報

架空図書室 それいゆ文庫のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング