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アイルトン・セナ・ダ・シルバコミュの第16戦F1中国GP

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コース名 上海インターナショナル・サーキット
全長 5.451km×56周=305.066km
予選レコード 1'33.185 R.バリチェッロ(フェラーリ)2004年
ラップレコード 1'32.238 M.シューマッハ(フェラーリ)2004年
05年優勝 F.アロンソ(ルノー) 1:39'53.618
05年ポールポジション F.アロンソ(ルノー) 1'34.080
05年ファステストラップ K.ライッコネン(マクラーレン・メルセデス) 1'33.242(56laps)

コース紹介 総工費20億元(約300億円)をかけて建設された5.451kmのサーキットは、セパン(マレーシアGP)、イスタンブールパーク(トルコGP)、2002年改修となったホッケンハイム(ドイツGP)を設計したヘルマン・ティルケ氏がデザインを担当。『上』という文字をレイアウトに採り入れたサーキットは20万人の観客を収容する。

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第16戦中国GP/上海プレビュー

完全2強対決、アロンソvsシューマッハロングストレート攻防がポイントか!?

今年のF1は10月3戦が勝負。F.アロンソ108点vsM.シューマッハ106点で2点差、フェラーリ168点vsルノー165点で3点差。ドライバーズもコンストラクターズも、事実上イーブンとなった(第15戦イタリアGP終了結果)。

10・1中国GP/上海、10・8日本GP/鈴鹿、10・22ブラジルGP/サンパウロ。ヨーロッパから極東2連戦のあと、さらに南半球へと“決戦ツアー”が続いていく可能性は高い。まず中国GP、ここでのタイトル決定はない。しかし両者の順位次第では、王手をかけた鈴鹿決戦となってくる。もしそうなったならば、20回目・鈴鹿日本GPは11回目のタイトルマッチだ(これはモンツァ・イタリアGP過去12回決定に次ぐ)。

中国GPは2004年からでR.バリチェッロ(フェラーリ)、2005年はアロンソ(ルノー)がウィナーになっている。M.シューマッハは12位とリタイア、上海サーキットではなぜかスピン、クラッシュが目立つ。昨年アロンソはポール・トゥ・ウィンで圧勝、好対照の結果だった。やや苦手意識があるM.シューマッハと、自信を持っているアロンソと言える。

1周5.451kmは鈴鹿よりも約350m短いが特長はストレートが長いこと。バックストレートだけでも1175mある。これはおなじみモンツァのメインストレート1070mよりさらに長い。つまり上海サーキットにはエンジンのアクセル全開距離が長いところがあって、そこをどう攻めきるかがポイントになってくる。

ルノーはイタリアGPでアロンソ用のニューDスペックが初めてレース途中でブローアップ。大敗を喫した。ピストン・トラブルと見られる。その対策と改良を9月中のテストで行なっているわけだが、アロンソ自身はこのテストを休み、G.フィジケラたちに任せた。中国GPには2台ともフレッシュ・エンジンになるルノー、果たしてトラブルは完全解決されたか。そこに注目。

一方フェラーリは勢いにのっている。イタリアGPでM.シューマッハ引退発表後、チームは本社テストコースとフランスのポール・リカールでもテストランを実行。そこにM.シューマッハが参加、数100km以上を走ってブリヂストン・タイヤの開発に集中した。またマシン細部の改良も行なうなど、総力戦で10月3戦に挑んでいく。

完全2強対決。リードがなくなりつつあるアロンソ、逆転を許したルノーが再びアドバンテージを握れるか。次の日本GP・鈴鹿のコース特性はややフェラーリ優勢と見られるだけに、この上海でアロンソはM.シューマッハに先行、No.2、G.フィジケラもF.マッサを押さえこみたい。このNo.2対決がコンストラクターズ争いで大きな意味を持ってくる。

他チームの動向としては、ハンガリーで勝ってからダブル入賞を続けているHondaはエンジン、車体開発を継続。マクラーレン勢との戦いになるか。トヨタも7戦入賞中、しかし急上昇BMWが表彰台にくいこみ、ポイントを伸ばしてきている。残り3戦、Hondaもトヨタも混戦集団バトルを抜け出せるかが見どころ。SUPER AGURI F1チームは9月下旬にシルバーストンでマシン・テストを行ない、鈴鹿に向け佐藤琢磨も山本左近も走り込むことができた。BSタイヤをいかにうまく使いきるか、鈴鹿・日本GPを目前にした中国ではチームとしていろいろトライしていきたい。琢磨がより速いマシン・セッティングを作り上げ、左近は完走して自信をつけていくこと。ふたりのテーマだ。
【コラム:第16戦中国GP見どころ】天下分け目の一戦となる中国GP

「ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の引退表明」後、初めて行なわれるグランプリ。それが中国GPである。

前戦イタリアGPまでは、レース後にM.シューマッハが行なう引退会見をお膳立てするために、さまざまなことが起きていた感は否めない。フランスGP後に出されたマスダンパー禁止、イタリアGP予選でフェルナンド・アロンソ(ルノー)に科せられた進路妨害によるペナルティ。いずれもね首をかしげたくなる裁定であり、チャンピオンシップ争いでM.シューマッハに有利に働いていたことは確かだ。そして、ドライバーズポイントは現在、アロンソ108対M.シューマッハ106の2点差まで縮まった。

これでタイトル争いは第17戦日本GP以降にしか決定しないこととなった。つまり、今年のF1は終盤までもつれるわけである。しかも、長年F1に君臨し続け、一部の人間からは「F1を退屈にしてきた」と言われてきたM.シューマッハが今季限りで引退することも、決定した。チャンピオンになろうとなるまいとM.シューマッハは引退する。果たして、これ以上、M.シューマッハが有利になる判定を下す必要があるだろうか。そうなると、中国GPでは久しぶりにアロンソとM.シューマッハの一騎打ちが見られるかもしれない。

注目すべきは、M.シューマッハがイタリアGP後にムジェッロでテストを行なったのに対して、アロンソはテストに臨むことなくアジアラウンドへ向かうこととなったことだ。アロンソが最後に勝利を収めたのは、第9戦カナダGP。それ以降の6戦は、5位、2位、5位、リタイア、2位、リタイア。入賞率0.666、表彰台獲得率0.333とチャンピオンシップ争いのリーダーとは思えない低い成績である。

対して、M.シューマッハの最近6戦は、優勝、優勝、優勝、リタイア、3位、優勝。表彰台獲得率は0.833、勝率がアロンソの入賞率と同じ0.666と勢いは明らかにM.シューマッハのほうが上回っている。これは、FIAやレース審議委員会の決定に左右された部分もあるだろうが、チームメイトのマッサもここ6戦で5回入賞(うち4回表彰台)とアロンソを上回る成績を残しており、明らかにクルマの仕上がりが後半戦に入ってフェラーリに分があることは確かである。

ただし、上海での成績に限ってみると、M.シューマッハは一度も中国GPで入賞していない。逆にアロンソは昨年優勝。M.シューマッハの3度目の正直なるか。あるいは、アロンソが昨年の勢いをここで復活させるか。天下分け目の一戦となりそうだ。
M.シューマッハ「上海には借りがある」

フェラーリのミハエル・シューマッハは、現地時間(以下、現地時間)26日、チームのプレスリリースを通じ、週末に控えたF1第16戦中国GPに向け、「上海には借りがある」と語った。

フェルナンド・アロンソ(ルノー)とドライバーズタイトルを賭けて争っているM.シューマッハは、現在ドライバーズランキングで2位。ランキングトップに立つF.アロンソとのポイント差は僅か『2』となっている。残り3戦で逆転を狙うM.シューマッハだが、次戦中国GPは、初開催の2004年はポイント圏外の12位、2005年はスピンからリタイアに終わっている。

M.シューマッハは、中国GPへの心境を「上海のサーキットにはちょっと借りがあるんだ。それが返せるかどうかだね。いいコースだし、設備は……驚くべきものがあるよね。上海ではこれまでに2レースあったけど、どちらも上手くいかなかった。でも、今年は去年と違って、いいパッケージを用意してレースに臨むんだ。いい結果が出せるといいね。僕らの目的ははっきりしている。タイトル獲得に集中することだ。コンストラクターズタイトルは、僕らが有利だよね。そして当然、ドライバーズタイトルも獲りたい。全力を尽くすよ。幸運を祈ろう!」と語り、ダブルタイトル獲得への意欲を見せた。
フリー走行1

フリー走行1 2006年9月29日更新(日本時間)
  No/ドライバー チーム トータルタイム 周回 平均速度
(km/h)
1 35 A.ブルツ ウィリアムズF1チーム 1'35.574 21 205.323
2 36 A.デビッドソン ウィリアムズF1チーム 1'35.591 26 205.287
3 12 J.バトン ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1'37.291 4 201.700
4 5 M.シューマッハ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ 1'37.712 4 200.831
5 40 N.ジャニ スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'37.734 21 200.785
6 39 A.プレマ MF1レーシング 1'37.787 24 200.676
7 38 S.べッテル BMWザウバーF1チーム 1'37.913 24 200.418
8 17 R.クビサ BMWザウバーF1チーム 1'38.062 6 200.114
9 37 M.アメルミューラー レッドブル・レーシング 1'38.460 18 199.305
10 41 F.モンタニー SUPER AGURI F1チーム 1'38.464 19 199.297
11 20 V.リウッツィ スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'39.000 6 196.216
12 11 R.バリチェッロ ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1'39.217 4 197.784
13 21 S.スピード スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'39.428 7 197.364
14 19 C.アルバース MF1レーシング 1'39.494 6 197.234
15 22 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1チーム 1'39.887 8 196.457
16 18 T.モンテイロ MF1レーシング 1'39.947 7 196.340
17 23 山本左近 SUPER AGURI F1チーム 1'41.415 10 193.498
18 3 K.ライッコネン チーム・マクラーレン・メルセデス 1'45.890 4 185.320
19 16 N.ハイドフェルド BMWザウバーF1チーム 0'00.000 1 0.000
20 8 J.トゥルーリ パナソニック・トヨタ・レーシング 0'00.000 2 0.000
21 7 R.シューマッハ パナソニック・トヨタ・レーシング 0'00.000 2 0.000
22 14 D.クルサード レッドブル・レーシング 0'00.000 1 0.000
23 15 R.ドーンボス レッドブル・レーシング 0'00.000 2 0.000
24 1 F.アロンソ マイルドセブン・ルノーF1チーム 0'00.000 0 0.000
25 2 G.フィジケラ マイルドセブン・ルノーF1チーム 0'00.000 0 0.000
26 4 P.デ・ラ・ロサ チーム・マクラーレン・メルセデス 0'00.000 0 0.000
27 6 F.マッサ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ 0'00.000 0 0.000
28 9 M.ウェーバー ウィリアムズF1チーム 0'00.000 0 0.000
29 10 N.ロズベルグ ウィリアムズF1チーム 0'00.000 0 0.000
F1中国GP開幕! フリー走行1のトップタイムはウィリアムズ

今季第16戦のF1中国GPは、現地時間(以下、現地時間)29日、上海インターナショナル・サーキット(1周5.451km)で開幕した。午前11時から行なわれたフリー走行1は、ウィリアムズ・コスワースのサードドライバー、アレキサンダー・ブルツがトップタイムを記録した。

サーキットは、気温27℃、路面温度30℃のドライコンディション。

ウィリアムズのサードドライバーを務めるA.ブルツが1.35.574をマークし、フリー走行1を制した。Hondaのサードドライバー、アンソニー・デビッドソンが2番手につけている。セッション終了間際にタイムアタックを行なったHondaのジェンソン・バトン、フェラーリのミハエル・シューマッハが3番手と4番手に続いた。5番手はスクーデリア・トーロ・ロッソのサードドライバー、ニール・ジャニ、6番手がミッドランドのサードドライバーに初起用された、アレクサンドル・プレマとなっている。

SUPER AGURI F1チームは、サードドライバーのフランク・モンタニーが10番手に入った。15番手が佐藤琢磨、山本左近は17番手。

全29台中、タイム計測を行なったのは18台のマシン。ルノー、ウィリアムズのレギュラードライバーの各2台、マクラーレン・メルセデスのペドロ・デ・ラ・ロサ、フェラーリのフェリペ・マッサはガレージに留まった。

この後、2時間のインターバルを挟み、午後2時よりフリー走行2が行なわれる。中国GP決勝は、10月1日午後2時にスタートする。
セッションレポート:フリー走行1』ウィリアムズとHondaが激しいトップ争いを演じる

9月29日(金)

曇り/ドライコンディション

イタリアGP決勝後のミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の引退発表から約3週間。残り3戦となった今季のF1選手権は、中国GP、日本GPの連戦を迎えた。中国GPは、現地時間(以下、現地時間)29日午前11時(日本時間:正午)からのフリー走行1で幕を開けた。

上海インターナショナル・サーキット(1周5.451km)は、気温27℃、路面温度30℃のドライコンディション。レッドブル・レーシングでは、サードドライバーを務めていたロバート・ドーンボスがレギュラードライバーに昇格、代わりにミハエル・アメルミューラーがサードカーを走行している。ミッドランドも今季A1GPシリーズのチャンピオンに輝いたアレクサンドル・プレマをサードドライバーに初起用した。

セッション開始直後は、サードドライバーが周回を重ねていく。Hondaのアンソニー・デビッドソンが1.41.231を記録すると、ウィリアムズ・コスワースのアレキサンダー・ブルツが1.40.190でトップタイムを更新。4周後には1.38.322までタイムを縮める。HondaのA.デビッドソンも1分38秒台まで自己ベストを塗り替えるも届かず、2番手のままだった。そして、レギュラードライバーでは、SUPER AGURI F1チームの山本左近のみタイム計測に入っていく。

上位陣の順位に変動がないまま、セッション中盤を迎える。HondaのA.デビッドソンが1.37.404と1分37秒台へ入れ、トップの座につく。佐藤琢磨(SUPER AGURI F1チーム)はエンジン交換を行なっており、10グリッド降格ペナルティが決まっているが、1.40.012で5番手タイムを記録。その翌周、1.39.887まで自己ベストを更新する。

残り時間20分を切り、ウィリアムズのA.ブルツが、全セクターのベストタイムを塗り替え、1.36.678で再びトップに躍り出る。一方、A.デビッドソンは自己ベストを更新できないまま、ピットに戻る。

セッション終盤、A.デビッドソンが1.36.270でトップの座につくが、A.ブルツはそれを上回る速さで1.35.574を叩き出し、暫定トップに立つ。Hondaのジェンソン・バトンやフェラーリのM.シューマッハ、マクラーレン・メルセデスのキミ・ライッコネンなどもタイムアタックに入っていく。J.バトンは1.37.291で3番手、M.シューマッハは1.37.721でJ.バトンに及ばず4番手。K.ライッコネンはスピンを喫したことから、タイムを記録した中では最後尾の18番手に終わった。また、A.デビッドソンは最後のアタックラップで、1.35.591の自己ベストを刻んだが、トップタイムにあと0.017秒届かず、2番手。ウィリアムズのA.ブルツがフリー走行1のトップを守りきった。
フリー走行2

フリー走行2 2006年9月29日更新(日本時間)
  No/ドライバー チーム トータルタイム 周回 平均速度
(km/h)
1 35 A.ブルツ ウィリアムズF1チーム 1'35.539 26 0.000
2 38 S.べッテル BMWザウバーF1チーム 1'35.579 23 0.000
3 36 A.デビッドソン ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1'35.714 30 0.000
4 6 F.マッサ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ 1'36.599 8 0.000
5 5 M.シューマッハ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ 1'36.641 12 0.000
6 1 F.アロンソ マイルドセブン・ルノーF1チーム 1'36.739 10 0.000
7 41 F.モンタニー SUPER AGURI F1チーム 1'37.278 26 0.000
8 37 M.アメルミューラー レッドブル・レーシング 1'37.678 26 0.000
9 18 T.モンテイロ MF1レーシング 1'37.698 13 0.000
10 2 G.フィジケラ マイルドセブン・ルノーF1チーム 1'37.718 12 0.000
11 12 J.バトン ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1'37.861 10 0.000
12 4 P.デ・ラ・ロサ チーム・マクラーレン・メルセデス 1'38.022 9 0.000
13 9 M.ウェーバー ウィリアムズF1チーム 1'38.045 6 0.000
14 16 N.ハイドフェルド BMWザウバーF1チーム 1'38.062 11 0.000
15 39 A.プレマ MF1レーシング 1'38.098 26 0.000
16 11 R.バリチェッロ ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1'38.276 16 0.000
17 7 R.シューマッハ パナソニック・トヨタ・レーシング 1'38.888 14 0.000
18 8 J.トゥルーリ パナソニック・トヨタ・レーシング 1'38.959 11 0.000
19 21 S.スピード スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'39.080 18 0.000
20 40 N.ジャニ スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'39.118 28 0.000
21 3 K.ライッコネン チーム・マクラーレン・メルセデス 1'39.179 4 0.000
22 17 R.クビサ BMWザウバーF1チーム 1'39.217 5 0.000
23 10 N.ロズベルグ ウィリアムズF1チーム 1'39.522 15 0.000
24 20 V.リウッツィ スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'39.570 20 0.000
25 23 山本左近 SUPER AGURI F1チーム 1'39.636 22 0.000
26 14 D.クルサード レッドブル・レーシング 1'40.155 15 0.000
27 15 R.ドーンボス レッドブル・レーシング 1'40.214 15 0.000
28 19 C.アルバース MF1レーシング 1'40.319 14 0.000
29 22 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1チーム 1'41.315 9 0.000
F1中国GP開幕! フリー走行2もウィリアムズがトップ!

今季第16戦のF1中国GPは、現地時間(以下、現地時間)29日、上海インターナショナル・サーキット(1周5.451km)で開幕。午前2時からフリー走行2が行なわれ、午前のフリー走行1に続き、ウィリアムズ・コスワースのサードドライバー、アレキサンダー・ブルツがトップタイムを記録した。

セッションスタート時のサーキットは、気温26℃、路面温度28℃のドライコンディション。セッション開始後に天候が崩れ、午後2時35分にウェットコンディションが宣言された。

セッション序盤から各チームのドライバーが続々とコースイン。レギュラードライバーとサードドライバーが激しくタイムを競い合ったフリー走行2で、ウィリアムズのサードドライバー、A.ブルツが1.35.539のトップタイムをマークした。BMWザウバーのサードドライバーを務めるセバスチャン・ベッテルが2番手につけ、3番手はHondaのサードドライバー、アンソニー・デビッドソン。レギュラードライバー勢としてはトップの4番手、5番手にフェラーリのフェリペ・マッサ、ミハエル・シューマッハが続いている。M.シューマッハとタイトル争いを演じているルノーのフェルナンド・アロンソが6番手に入った。

全29台のマシンがタイム計測を行なった。SUPER AGURI F1チームは、3台のマシンで周回を重ね、サードドライバーのフランク・モンタニーが、全体の7番手タイムを記録する健闘を見せた。山本左近は25番手、29番手が佐藤琢磨となっている。

中国GP決勝のスターティンググリッドを決める公式予選は、30日午後2時(日本時間:午後3時)より行なわれ、決勝レースが10月1日午後2時(日本時間:午後3時)にスタートする。
『セッションレポート:フリー走行2』中国GP初日の全セッションをウィリアムズが制す

9月29日(金)

曇り→雨/ドライコンディション→ウェットコンディション

中国GPのフリー走行1から2時間のインターバルを挟み、現地時間(以下、現地時間)29日午後2時(日本時間:午後3時)より、フリー走行2が開始された。雨が降り出さないうちにタイムを記録しようと、多くのドライバーがスタート直後にコースインする慌ただしいセッションとなった。

セッションがスタートすると、29台中24台が続々とコースに入っていく。トヨタのラルフ・シューマッハ、BMWザウバーのニック・ハイドフェルド、フェラーリのフェリペ・マッサの順でトップタイムが更新される。F.マッサは2周連続のタイムアタックで1.36.599を叩き出す。チームメイトのミハエル・シューマッハは1.36.641で僅差の2番手につき、フェラーリが1−2体制を築く。

フリー走行2の開始から15分過ぎ、ルノーのフェルナンド・アロンソもタイム計測に入る。最初のタイムアタックでは、1.38.642の8番手。しかし、翌周に1.36.739とフェラーリ勢と同じ1分36秒台へ入れ、3番手へ浮上する。チームメイトのジャンカルロ・フィジケラもその数分後に1.37.718で4番手タイムを出し、フェラーリの2台に、ルノーが3番手4番手で続く。

セッション中盤、SUPER AGURI F1チームのフランク・モンタニーが1.38.846で10番手タイムを記録する。午前中のフリー走行1を制したウィリアムズ・コスワースのサードドライバー、アレキサンダー・ブルツは、1.37.011の4番手タイムでルノー勢の間に飛び込んだ。そして、心配された雨が降り始め、午後2時35分にウェットコンディションが宣言される。

フェラーリの1−2体制が崩されないまま、残り時間10分を切る。ここで、BMWザウバーのセバスチャン・ベッテルが1.36.491でトップタイムを塗り替える。しかし、ウィリアムズのA.ブルツは1.35.947と1分35秒台でトップの座を奪う。S.ベッテルも1.35.579と35秒台に入れ、再度トップタイムを更新するが、A.ブルツはS.ベッテルを0.040秒上回る1.35.539をマークし、フリー走行2を制した。

A.ブルツ、S.ベッテルに次ぐ3番手には、セッション終了直前にHondaのサードドライバーを務めるアンソニー・デビッドソンが飛び込んだ。また、フェラーリのF.マッサ、M.シューマッハおよびルノーのF.アロンソらは、セッション序盤に記録したタイムで4番手以降に続いている。SUPER AGURI F1チームのF.モンタニーは、セッション終了のチェッカーが振られる中、自己ベストを更新し、7番手タイムを記録した。
『中国GP初日コメント』4番手:F.マッサ

フェリペ・マッサ(4番手:1.36.599)フェラーリ

「僕にとってはいい1日ではなかったから、ほとんど話すことがないよ。午前中はコースに出なかったし、午後になって僕の2回目の走行時には、エンジンに問題が起きてピットに戻らなければならず、そこでエンジニア達はその部品が交換せざるを得ないものだと分かったんだ。残念だよ。マシンはスタート直後から上手くバランスが取れていたようだし、何度かいいタイムも出すことができていたのに。当然10グリッド降格で僕のレースはずっと厳しいものになるだろう。でも僕はそれでもいいパフォーマンスを見せられると確信しているよ」

ミハエル・シューマッハ(5番手:1.36.641)フェラーリ

「中国に来ることができて嬉しいよ。そしてとりわけここのファン達が僕に対して示してくれているらしい熱狂的な歓迎を見るのは格別だ。昨年と比べて僕たちははるかに競争力があるし、このファン達に報いるために、前回よりもいい結果を出したいね。まだ全データを詳しく見ていないとはいえ、僕らの差し迫ったライバル達との争いは、非常に僅差みたいだ。きょうの天候では、タイヤのパフォーマンスについて予想を立てるのは難しいよ。僕はこのコースでドライブするのが好きだよ。豊富な種類のコーナーがあって、非常に厳しいコースなんだ」

フェルナンド・アロンソ(6番手:1.36.739)ルノー

「午後のセッションでは雨のためにプログラムを少し調整しなければならなかったけど、マシンに関しての作業上の基本線は得られた。すぐに気持ち良くドライブできたから、僕たちは夜を徹して微調整する必要があるとはいえ、現時点で僕はかなり満足しているよ。ここはいつも楽しく思えるコースなんだ。特に昨年のチャンピオンシップ獲得のいい思い出がある。2005年以降にV8エンジンやいろいろな変更があったけど、きょうも相変わらずドライブする感触は非常に良かったよ。タイムに関してはやや慎重に分析する必要があると思う。きょうのコンディションはレースで予想される状態とは相当違っているからね。だから明日、タイヤのパフォーマンスについての最終判断が出るまで待つことにするよ。でも、これまでのところミシュランは上手く機能しているようだね」

フランク・モンタニー(7番手:1.37.278)SUPER AGURI Honda

「きょうは体調が悪かったわりには、パフォーマンスという面ではかなり良かったと思う。午前中は本当にマシンに満足していなかった。特にタイヤの摩耗が激しかったが、これは昨年も同じだったと思う。セットアップの作業もかなり進んだし、午後にはロングランを走り、タイヤの比較評価を行なうことができた。マシンの調子もかなり良くなったので、それには満足している。パフォーマンスランを始めると、すぐにいいラップタイムも出始めた。気温の変化が激しくて、コースのコンディションも変化していたので難しい1日だった。雨が少し降ったことでコースのコンディションがまた変化して少し滑りやすくなったが、それも楽しかったよ」
フリー走行3

2006年9月30日更新(日本時間)
  No/ドライバー チーム トータルタイム 周回 平均速度
(km/h)
1 5 M.シューマッハ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ 1'40.193 8 195.857
2 1 F.アロンソ マイルドセブン・ルノーF1チーム 1'40.365 7 195.522
3 12 J.バトン ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1'40.590 12 195.084
4 20 V.リウッツィ スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'40.795 9 194.688
5 21 S.スピード スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'41.150 11 194.004
6 9 M.ウェーバー ウィリアムズF1チーム 1'41.287 10 193.742
7 19 C.アルバース MF1レーシング 1'41.463 11 193.406
8 2 G.フィジケラ マイルドセブン・ルノーF1チーム 1'41.691 6 192.972
9 4 P.デ・ラ・ロサ チーム・マクラーレン・メルセデス 1'41.823 7 192.722
10 14 D.クルサード レッドブル・レーシング 1'41.836 18 192.698
11 10 N.ロズベルグ ウィリアムズF1チーム 1'42.588 11 191.265
12 18 T.モンテイロ MF1レーシング 1'42.612 14 191.240
13 16 N.ハイドフェルド BMWザウバーF1チーム 1'43.216 5 190.121
14 11 R.バリチェッロ ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1'43.448 9 189.695
15 6 F.マッサ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ 1'43.500 10 189.600
16 22 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1チーム 1'43.722 12 189.194
17 8 J.トゥルーリ パナソニック・トヨタ・レーシング 1'44.027 14 188.639
18 15 R.ドーンボス レッドブル・レーシング 1'45.434 12 186.122
19 7 R.シューマッハ パナソニック・トヨタ・レーシング 1'46.023 12 185.088
20 23 山本左近 SUPER AGURI F1チーム 1'46.850 10 183.655
21 17 R.クビサ BMWザウバーF1チーム 0'00.000 1 0.000
22 3 K.ライッコネン チーム・マクラーレン・メルセデス 0'00.000 2 0.000
F1中国GP フリー走行3でフェラーリとルノーが接戦!

今季第16戦のF1中国GPは、現地時間(以下、現地時間)30日、上海インターナショナル・サーキット(1周5.451km)でグランプリ2日目を迎えた。午後の公式予選を前に最後のフリー走行が行なわれ、フェラーリのミハエル・シューマッハが波乱含みのセッションを制した。

サーキットは、気温23℃、路面温度24℃のウェットコンディション。

セッション開始時は路面の大部分が濡れていたこともあり、多くのドライバーがエクストリームウェザー、スタンダードウェット、ドライなど数種類のタイヤを試した。セッション終盤に路面が乾いてくると、各マシン一斉にドライタイヤでタイムアタックを開始。フェラーリのM.シューマッハが、1.40.193でトップタイムをマークした。ライバルのフェルナンド・アロンソ(ルノー)は僅か0.172秒差で2番手につけている。Hondaのジェンソン・バトンが3番手。4番手、5番手にはスクーデリア・トーロ・ロッソの2台が続き、ビタントニオ・リウッツィが4番手、スコット・スピードが5番手となった。6番手はウィリアムズ・コスワースのマーク・ウェーバー。

ルーベンス・バリチェッロ(Honda)は14番手タイムをマークし、トヨタは、ヤルノ・トゥルーリが17番手、ラルフ・シューマッハは19番手となった。

SUPER AGURI F1チームは、山本左近がセッション終盤にスピンを喫し、マシンを降りている。山本のタイムは20番手だった。佐藤琢磨は一時2番手まで浮上したが、最終的には16番手につけた。

なお、中国GPの公式予選は2時間のインターバルを挟み、午後2時(日本時間:午後3時)から行なわれる。
『セッションレポート:フリー走行3』タイトル争いを展開する両雄がトップと2番手

9月30日(土)曇り/ウェットコンディション

F1中国GPは、現地時間(以下、現地時間)30日、グランプリ2日目を迎えた。前日にSUPER AGURI F1チームの佐藤琢磨、フェラーリのフェリペ・マッサがエンジン交換を行なっており、10グリッド降格が決まっている。

朝方まで降り続いた雨は上がっているものの、上海インターナショナル・サーキット(1周5.451km)は、気温23℃、路面温度24℃のウェットコンディション。路面の大部分は濡れている。午前11時より、午後の公式予選を前に最後のフリー走行が開始された。

セッションが始まると、スクーデリア・トーロ・ロッソ、トヨタ、Honda、SUPER AGURI F1チーム、レッドブル・レーシングなどが続々とコースイン。タイムアタックを開始する。ラルフ・シューマッハ(トヨタ)、スコット・スピード(トーロ・ロッソ)、ジェンソン・バトン(Honda)の順でトップタイムが更新されていく。そして、連続でタイムアタックに入ったS.スピードが1.45.634で暫定トップに立つ。

開始から15分過ぎ、フェラーリのF.マッサがアタックラップに入り、1.45.447を記録。S.スピードからトップの座を奪い取る。チームメイトのミハエル・シューマッハはガレージ内に留まり、対するルノー陣営もインストレーションラップを行なうのみでタイム計測はしていない。

タイムシートの上位陣に変動がないまま、セッション半ばを迎える。レッドブルが再びタイムアタックを行ない、デビッド・クルサードが1.45.253でトップタイムを更新。チームメイトのロバート・ドーンボスも1.45.434と僅差のタイムで2番手に浮上する。

サーキットの路面は徐々に乾き始め、ドライタイヤでの走行を試みるドライバーが増える。フェラーリのM.シューマッハがコースイン。最初の計測タイムは1.52.618に終わるも、翌周に1.43.048を叩き出し、トップに立った。

セッション終盤、コース上は大混雑となるが、各ドライバーは自己ベストを更新していく。暫定トップのM.シューマッハは、1.41.259を記録すると、翌周にオーバーランを喫する場面も見られた。しかし、セッション終了のチェッカーフラッグが振られる中、1.40.193と1分40秒台のタイムに入れ、フリー走行3を制した。

そして、Hondaのジェンソン・バトンが1.40.590で2番手につける。その直後、ルノーのフェルナンド・アロンソが1.40.365で、J.バトンのタイムを上回った。ドライバーズタイトルを賭けて争うM.シューマッハとF.アロンソが僅差でセッションを終えている。なお、マクラーレン・メルセデスのキミ・ライッコネンはタイム計測中にスピンを喫し、BMWザウバーのロバート・クビサはインストレーションラップに留まり、両者のみタイム計測を行なわなかった。
公式予選

2006年9月30日更新(日本時間)
  No/ドライバー チーム トータルタイム 周回
1 1 F.アロンソ マイルドセブン・ルノーF1チーム 1'44.360 21
2 2 G.フィジケラ マイルドセブン・ルノーF1チーム 1'44.992 19
3 11 R.バリチェッロ ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1'45.503 26
4 12 J.バトン ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1'45.503 27
5 3 K.ライッコネン チーム・マクラーレン・メルセデス 1'45.754 22
6 5 M.シューマッハ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ 1'45.775 24
7 4 P.デ・ラ・ロサ チーム・マクラーレン・メルセデス 1'45.877 23
8 16 N.ハイドフェルド BMWザウバーF1チーム 1'46.053 27
9 17 R.クビサ BMWザウバーF1チーム 1'46.632 26
10 15 R.ドーンボス レッドブル・レーシング 1'48.021 24
11 21 S.スピード スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'45.851 15
12 14 D.クルサード レッドブル・レーシング 1'45.968 15
13 6 F.マッサ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ 1'45.970 15
14 20 V.リウッツィ スクーデリア・トーロ・ロッソ 1'46.172 15
15 9 M.ウェーバー ウィリアムズF1チーム 1'46.413 18
16 10 N.ロズベルグ ウィリアムズF1チーム 1'47.419 18
17 7 R.シューマッハ パナソニック・トヨタ・レーシング 1'48.894 9
18 8 J.トゥルーリ パナソニック・トヨタ・レーシング 1'49.098 9
19 19 C.アルバース MF1レーシング 1'49.542 9
20 18 T.モンテイロ MF1レーシング 1'49.903 6
21 22 佐藤琢磨 SUPER AGURI F1チーム 1'50.326 6
22 23 山本左近 SUPER AGURI F1チーム 1'55.560 7
F1中国GP公式予選 ルノーが7戦ぶりにフロントローを独占!

今季第16戦のF1中国GPは、現地時間(以下、現地時間)30日にグランプリ2日目を迎え、午後2時(日本時間:午後3時)より公式予選が行なわれた。ルノーのフェルナンド・アロンソが、1'44.360で今季6回目、通算15回目のポールポジションを獲得した。

上海インターナショナル・サーキット(1周5.451km)は気温23℃、路面温度23℃のウェットコンディション。

雨がセッションに大きな影響を及ぼした。Q1(1次予選)でトヨタの2台が脱落するなど、ブリヂストンタイヤ装着チームには厳しい状況。フェラーリ、ウィリアムズ・コスワースの各2台はQ2(2次予選)に進出したものの、ミシュランタイヤ装着チームのタイムには届かない。フェラーリのミハエル・シューマッハはチェッカーが振られる中、最後のアタックで辛うじて9番手に飛び込み、Q2(2次予選)を通過した。Q3(最終予選)に進出したブリヂストンタイヤ・ユーザーは、フェラーリのM.シューマッハ1台のみだった。Q3ではルノーが圧倒的な速さを見せ、F.アロンソがトップタイムをマーク。ジャンカルロ・フィジケラも2番手につけ、ルノーの2台が1分44秒台のタイムで最前列を独占した。ルノーの2台がフロントローに並ぶのは、今季第9戦カナダGP以来となる。ルノーにHondaが続き、ルーベンス・バリチェッロ(3番手)、ジェンソン・バトン(4番手)が揃って1'45.503と全くの同タイム(※)を出した。フェラーリのM.シューマッハは、明日の決勝で3列目6番手から前を狙う。

SUPER AGURI F1チームは、佐藤琢磨が21番手、山本左近は22番手となった。

F1中国GP決勝は、翌日の10月1日午後2時(日本時間:午後3時)から56周で争われる。

※同タイムを記録した場合は、タイム記録時間の早い方から上位となる。
『セッションレポート:公式予選』雨を味方につけ、ルノーがポールポジションを獲得

9月30日(土)
雨/ウェットコンディション

F1中国GPの公式予選が、現地時間(以下、現地時間)30日午後2時よりスタートした。午前中のコースコンディションから一転、雨が降り続き、マシンが走ると大きな水しぶきが上がる。この雨がタイトル争いを展開するルノー、フェラーリの明暗を分ける結果となった。

上海インターナショナル・サーキット(1周5.451km)は、気温23℃、路面温度23℃のウェットコンディション。Q1(1次予選)の開始とともに、各マシンが続々とコースインし、タイムアタックに入っていく。フェラーリ勢は他の全チームが走行するのを見つめ、開始5分過ぎにようやく動き出す。この時点でのトップはルノーのフェルナンド・アロンソ。1'44.128がターゲットタイムとなる。フェラーリは、ミハエル・シューマッハからアタックラップに入るが、1'47.716と奮わないタイムで12番手、チームメイトのフェリペ・マッサも13番手。両ドライバーは翌周に自己ベストを更新するも、トップ10に入れない。

すると、ミッドランドのティアゴ・モンテイロが2コーナーを過ぎたところでストップ。マシン除去のため、3分9秒を残し、セッションは赤旗中断となる。後続に沈んでいたブリヂストンタイヤ・ユーザーは、セッション再開後、残り1回のタイムアタックに賭けた。しかし、雨脚が強まり、ポジションアップを果たすドライバーがいないまま、Q1が終了した。

Q1で、トヨタ、ミッドランド、SUPER AGURI F1チームの3チームが姿を消した。ルノーがF.アロンソ、ジャンカルロ・フィジケラの順で1−2体制を築いた一方、フェラーリは13番手(F.マッサ)、14番手(M.シューマッハ)通過だった。

一層雨の激しくなったQ2(2次予選)では、スピンやオーバーランするマシンが続出。ジェンソン・バトン(Honda)、M.シューマッハ、F.マッサ、ペドロ・デ・ラ・ロサ(マクラーレン・メルセデス)の順でトップタイムが更新されていく。J.バトンは1'45.952を記録し、再びトップに立つと、翌周に1'45.184まで自己ベストを縮める。ルノーの2台は雨に足元をすくわれる場面もあったが、Q2のセッション終盤に差しかかると、F.アロンソが1'44.123でトップ、G.フィジケラが僅差で2番手に浮上する。一方、一時トップタイムを記録したM.シューマッハは、14番手までポジションダウン。最後のタイムアタックで、1'45.660をマークし、8番手。その直後、BMWザウバーのロバート・クビサにタイムを上回られるも、M.シューマッハは9番手でQ2を終えた。

ブリヂストンタイヤ装着チームでQ2を通過できたのは、フェラーリのM.シューマッハのみ。ウィリアムズ・コスワース、スクーデリア・トーロ・ロッソの2チームに加え、レッドブル・レーシングのデビッド・クルサード、フェラーリのF.マッサがQ3(最終予選)進出を果たせなかった。

雨は弱まり、ポールポジションを賭けて争うQ3がスタートする。F.アロンソは1'45.348のトップタイムを記録。他のドライバーは2番手争いに甘んじる。周回を重ねる中で、マクラーレンのキミ・ライッコネンの右ウイングミラーが脱落し、後続を走っていたHondaのJ.バトンはそのパーツをはねてしまう。セッションも中盤を過ぎると、各ドライバーがタイヤ交換を済ませ、タイムアタックに臨んでいく。J.バトンはこの時にフロントノーズも交換した。そして、HondaのR.バリチェッロが1'45.503で2番手に飛び込み、チームメイトのJ.バトンは同タイム(※)で3番手に続く。残り時間1分を切るところで、F.アロンソは全セクターのベストタイムを塗り替え、1'44.360をマーク。トップの座を守る。セッション終了のチェッカーフラッグが振られる中、チームメイトのG.フィジケラが1'44.992で2番手に飛び込んだ。

ポールポジションを獲得したのは、ルノーのF.アロンソ。チームメイトのG.フィジケラも2番手に続き、カナダGP以来7戦ぶりのフロントロー独占となった。HondaのR.バリチェッロ、J.バトンが2列目に並ぶ。そして、M.シューマッハは5番手に食い込む渾身の走りを見せたが、最終的には6番手だった。雨を味方につけたF.アロンソおよびルノーが、ドライバーズ、コンストラクターズの両タイトル獲得に向け、絶好のポジションから明日の決勝をスタートする。

※同タイムを記録した場合は、タイム記録時間の早い方から上位となる。
『中国GP2日目コメント』PP:F.アロンソ

フェルナンド・アロンソ(PP:1.44.360)ルノー

「カナダGP以来のポールポジションに戻ってこれて素晴らしいよ。難しい予選だったね。ドライバー全員にとって非常に慌ただしく複雑だった。でもミシュランタイヤは素晴らしく、僕たちが仕事をする上でまさに必要とするものを与えてくれた。明日に関しては、天候がどうなるかは分からないけど、どちらのコンディションでも競争力を発揮できる自信があるよ。今週末、僕たちはドライでの走行はあまり行なっていないけど、僕らが見る限り、マシンは非常に競争力がありそうだ。もしウェットなら速いことは分かっているけれど、同時にまた多くの事態が起こる可能性もある。チャンピオンシップが非常に僅差の戦いとなっている中で、明らかにこれはチームにとって素晴らしい結果だよ。でも僕たちはまだ仕事をやり終えた訳ではない。僕はいいレースをすること、そして勝つレースをすることに集中するよ」

ジャンカルロ・フィジケラ(2番手:1.44.992)ルノー

「マシンは週末中ずっと速かったし、フェルナンド(・アロンソ)とともにフロントローが獲れて本当に嬉しいよ。これは素晴らしい結果だ。僕にとってはチャンピオンシップでマッサに追いつくにはいい位置だし、チームにとっては完璧なスタート位置だからね。セッション中のコンディションは非常に厄介だった。僕はQ2(2次予選)でスピンしてしまったから、アタックラップを上手くまとめようとプレッシャーが掛かったよ。その後の課題はQ3(最終予選)でも再びパフォーマンスを発揮し、最前列で予選突破すべく最大限に努力することだった。僕たちには強力な戦略があるし、どんなコンディションでもいいパフォーマンスを出せると思う。非常に拮抗するレースを楽しみにしているよ」

ルーベンス・バリチェッロ(3番手:1.45.503)Honda

「きょうの結果はとても嬉しい。なんといってもルーベンスと全くの同タイムだからね。興味深い1日で、この油断のできないコンディションでミシュランは明らかなアドバンテージを持っていた。コースはとても滑りやすかったから、苦労したけど、調子は上々だし、戦略もいい。とてもいいレースができるんじゃないかな。特にファンの人たちにとってね」

ジェンソン・バトン(4番手:1.45.503)Honda

「こんな難しいセッションでまた予選トップ3に入れて、すごく興奮しているよ。ジェンソンと僕が全く同じタイムで3番手、4番手だなんて、チームにとっては素晴らしい結果だね。コース上はかなり危険な状況で、全然プッシュできないときもあった。一度スピンしてしまったけど、幸いグラベルで減速できたので、芝生の上ギリギリで止まることができた。エンジンは止めずに済んだので、そのままコースに戻れたよ。その点を除けば、ウェットコンディションでの戦闘力はありそうだし、過去のレースでは似たような状況で、僕に運が向いてきたことが何度もあるんだ。天候が味方してくれたら嬉しいけど、そうでなくても、僕らのクルマはどんなコンディションでもいけると思うよ」

キミ・ライッコネン(5番手:1.45.754)マクラーレン・メルセデス

「予選はちょっとした宝くじみたいなものだったよ。本当にウェットでコースが滑りやすかったからね。しかしながら、僕たちはできることをやり遂げた。5番手はそう悪くないよ。最終コーナーで渋滞に遭ってコンマ数秒ロスしたことを考えればね。明日の天候がどう役立つか、興味深いところだね。僕はQ3(最終予選)の最中にミラーをなくしてしまったんだけど、それに気づかなかったし、何の影響もなかったよ。さあ、レースでは何が起きるか見守るとするよ」

ミハエル・シューマッハ(6番手:1.45.775)フェラーリ

「このコンディションの中で僕たちは最大限のことをした。チャンスは雨で潰されてしまい、6番手が僕にできる精一杯だったよ。周囲からはダメージを食い止める作戦と呼ばれるかもしれないね。でもまだ目前のレースがあるし、グリッド3列目からならいい結果を狙える。ドライコンディションなら非常に競争力があると証明済みだしね。この予選で僕のワールドチャンピオン獲得のチャンスが潰えた訳ではない。明日のレース以外にもまだ2つのグランプリが控えているし、全てにおいてまだ可能性がある」

ペドロ・デ・ラ・ロサ(7番手:1.45.877)マクラーレン・メルセデス

「とても波乱に富んだ予選だったよ。僕は常にコースに留まろうと格闘していて、何度もスピンしそうになった。アタックラップのスタートの際に僕のミシュランタイヤは最も高温になっていて、一番グリップがあったんだ。ピットレーンから出てくる1台のマシンに遮られて、僕は衝突をさけようと膨らんで走らなければならなかった。そして僕が追い越すまでにおよそ3つのコーナーが過ぎ、その時点で僕のタイヤは冷えてしまったんだ。しかしながら、全般的に僕はマシンのパフォーマンスとミシュランタイヤに関して満足しているよ。お陰で僕たちは予選を通じて一貫したタイムで走れた。これにはいつも勇気づけられるよ」

ニック・ハイドフェルド(8番手:1.46.053)BMWザウバー

「8番手はいい結果だよ。実際に予選前はここでトップ10に進出できるとは思っていなかった。でもその後はとても上手くいったよ。天候が僕たちに味方してくれたんだ。ミシュランタイヤは雨だと有利だからね。Q2(2次予選)および最も速い予選の部分では4番手だったから、Q3(最終予選)ではさらに上を狙いたいと思っていた。しかしそれからコースが次第に乾いてきて、それが僕たちのマシンにとっては助けにならなかった。重要なことは僕たちが2台ともトップ10に入り、コンストラクターズ・チャンピオンシップにおいて僕らに最も近いライバルであるトヨタがはるか後方にいるということだ」
決勝

2006年10月1日更新(日本時間)
  No/ドライバー チーム トータルタイム 周回 平均速度
(km/h) 最高位
1 5 M.シューマッハ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ 1:37'32.747 56 187.644 -
2 1 F.アロンソ マイルドセブン・ルノーF1チーム 1:37'35.868 56 187.544 -
3 2 G.フィジケラ マイルドセブン・ルノーF1チーム 1:38'16.944 56 186.238 -
4 12 J.バトン ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1:38'44.803 56 185.362 -
5 4 P.デ・ラ・ロサ チーム・マクラーレン・メルセデス 1:38'49.884 56 185.203 -
6 11 R.バリチェッロ ラッキーストライク・Honda・レーシングF1チーム 1:38'51.878 56 185.141 -
7 16 N.ハイドフェルド BMWザウバーF1チーム 1:39'04.726 56 184.741 -
8 9 M.ウェーバー ウィリアムズF1チーム 1:39'16.335 56 184.381 -
9 14 D.クルサード レッドブル・レーシング 1:39'16.543 56 184.374 -
10 20 V.リウッツィ スクーデリア・トーロ・ロッソ 1:38'12.368 55 183.052 -
11 10 N.ロズベルグ ウィリアムズF1チーム 1:38'13.489 55 183.017 -
12 15 R.ドーンボス レッドブル・レーシング 1:38'24.465 55 182.677 -
13 17 R.クビサ BMWザウバーF1チーム 1:38'38.210 55 182.253 -
14 21 S.スピード スクーデリア・トーロ・ロッソ 1:39'13.358 55 181.177 -
15 19 C.アルバース MF1レーシング 1:39'15.058 53 174.535 -
16 23 山本左近 SUPER AGURI F1チーム 1:37'38.996 52 174.047 -
17 7 R.シューマッハ パナソニック・トヨタ・レーシング DNF 49 181.931 -
18 6 F.マッサ スクーデリア・フェラーリ・マールボロ DNF 44 182.926 -
19 8 J.トゥルーリ パナソニック・トヨタ・レーシング DNF 38 173.444 -
20 18 T.モンテイロ MF1レーシング DNF 37 177.583 -
21 3 K.ライッコネン チーム・マクラーレン・メルセデス DNF 18 182.227 -
F1中国GP フェラーリが波乱のレースで逆転優勝!


波乱のレースで優勝を果たしたフェラーリのミハエル・シューマッハ。ついにドライバーズランキングでルノーのフェルナンド・アロンソを捉えた(ISM)
 今季第16戦のF1中国GPは、現地時間(以下、現地時間)10月1日、決勝の日を迎えた。午後2時(日本時間:午後3時)より、上海インターナショナル・サーキット(1周5.451km)において決勝レースが行なわれ、フェラーリのミハエル・シューマッハが、今シーズン7勝目、通算91勝目を飾り、ついにドライバーズランキングのポイント数でルノーのフェルナンド・アロンソと並んだ。M.シューマッハの勝利数がF.アロンソを上回っているため、現時点でのランキングトップはM.シューマッハとなった。

サーキットは、気温22℃、路面温度22℃のハーフウェットコンディション。

決勝グリッドには変更があった。グランプリ初日にSUPER AGURI F1チームの佐藤琢磨、フェラーリのフェリペ・マッサがエンジン交換を行なったため、それぞれ10グリッド降格処分を受け、20番グリッド、21番グリッドについている。また、中国GPのレース審査委員会は、土曜日のセッションにおいてミッドランドのクリスチャン・アルバースが車両計測の呼び出しに応じなかったとして、予選タイムを抹消する裁定を下した。C.アルバースは最後尾スタートとなっている。

6番グリッドから決勝をスタートしたM.シューマッハが、1時間37分32秒747(平均時速:187.644km/h)で優勝した。2位はルノーのF.アロンソ、3位に同じくルノーのジャンカルロ・フィジケラが入った。

レース序盤、ポールポジションからスタートしたルノーのF.アロンソが、後続に大きなギャップを築き、余裕を持って1回目のピットストップを行なう。6番グリッドからスタートしたフェラーリのM.シューマッハは3番手まで追い上げ、G.フィジケラ(ルノー)の背後につける。そして、第2スティント、F.アロンソのペースが上がらない。一時は20秒以上あったギャップがみるみる縮まり、G.フィジケラ、M.シューマッハがF.アロンソの前に出る。2回目のピットストップを先に行なったM.シューマッハは、翌周ピットに戻ったG.フィジケラが、ピットを出てすぐの1コーナーでラインを膨らませた隙にオーバーテイク。トップに浮上する。F.アロンソはチームメイトのG.フィジケラを交わし、3.121秒差までM.シューマッハに迫るが及ばず、M.シューマッハがトップでチェッカーを受けた。ドライバーズランキングではM.シューマッハ、F.アロンソが同点の『116』。コンストラクターズランキングでは、フェラーリのF.マッサがリタイアに終わったこともあり、ルノーが『179』、フェラーリは『178』で、再びルノーがランキングトップに立った。

M.シューマッハ(フェラーリ)、2位F.アロンソ(ルノー)、3位G.フィジケラ(ルノー)という3名の表彰台に続き、4位ジェンソン・バトン(Honda)、5位ペドロ・デ・ラ・ロサ(マクラーレン・メルセデス)、6位ルーベンス・バリチェッロ(Honda)、7位ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)、8位マーク・ウェーバー(ウィリアムズ・コスワース)が入賞圏内で続いた。なお、4番手争いをしていたN.ハイドフェルド、R.バリチェッロ、J.バトン、P.デ・ラ・ロサの4台が、最終ラップでSUPER AGURIの佐藤らを周回遅れにする際に、接触などの混乱があったため、審議の対象となっている。

SUPER AGURIは、佐藤がスクーデリア・トーロ・ロッソのスコット・スピード、ミッドランドのC.アルバースの前で14位完走。山本左近も17位でチェッカーを受け、F1参戦以来初の完走を果たした。

次戦、F1第17戦の日本GP決勝は、10月8日に行なわれる。

※なお、中国GPのレース審査委員会は、決勝レース終了後に審議を行ない、最終ラップのアクシデントの原因となった佐藤琢磨(SUPER AGURI F1チーム)、クリスチャン・アルバース(ミッドランド)に青旗無視のペナルティを科す裁定を下した。これにより、第3戦のオーストラリアGPで青旗無視により懲戒処分を受けている佐藤琢磨は失格、C.アルバースのレースタイムに25秒加算ペナルティを科した。この結果、スコット・スピード(スクーデリア・トーロ・ロッソ)、C.アルバース、山本左近(SUPER AGURI)の決勝結果が1つずつ繰り上がっている。
『セッションレポート:決勝』新旧王者のポイントがついに同点!


ポイント上では同点ながら勝利数で上回り、ポイントリーダーに躍り出たフェラーリのミハエル・シューマッハ(ISM)
10月1日(日)曇り→雨/ハーフウェット→ドライ→ハーフウェット

F1中国GP決勝が、現地時間(以下、現地時間)1日午後2時よりスタートした。路面コンディションが刻々と変化し、ピットストップ時のタイヤ選択が見どころとなるレースだった。

曇り空に覆われた上海インターナショナル・サーキット(1周5.451km)は、気温22℃、路面温度22℃のハーフウェットコンディション。スターティンググリッド上、ルノーのフェルナンド・アロンソとジャンカルロ・フィジケラがフロントローに並び、フェラーリのミハエル・シューマッハは3列目、フェリペ・マッサは10列目についている。また、ミッドランドのクリスチャン・アルバースには、前日の車両計測の呼び出しに応じなかったことを理由に、予選タイムを抹消する裁定が下されており、グリッドの最後尾からレースに臨んだ。

レッドシグナルが消え、各マシンが水しぶきを上げながら、1コーナーへ入っていく。オープニングラップはF.アロンソ、G.フィジケラに続く3番手争いが激化。1コーナーで外側のラインを取ったキミ・ライッコネン(マクラーレン・メルセデス)が3番手に浮上するも、ジェンソン・バトン(Honda)がポジションを取り返す。ロングストレートでK.ライッコネンがJ.バトンを再びパス、3番手で2周目へ入っていく。

ラップリーダーのF.アロンソが、2番手のG.フィジケラ以降のドライバーとの差を広げながら周回を重ねていく。M.シューマッハは8周目に前を行くルーベンス・バリチェッロ(Honda)を交わし、5番手へ浮上する。

13周目、3番手のK.ライッコネンがG.フィジケラをパス。その後方では、M.シューマッハがJ.バトンを抜き、4番手へ浮上する。その数周後、J.バトン、K.ライッコネンなどがピットストップを行ない、トップはF.アロンソ、2番手G.フィジケラ、3番手M.シューマッハの順になる。M.シューマッハは、自己ベストを連発し、18周目にはG.フィジケラの背後に迫る。その翌周、4番手を走行していたK.ライッコネンのマシンがスローダウン。ここでレースを終えている。

上位3台も1回目のピットストップを迎える。22周目、M.シューマッハがピットへ戻り、給油のみでコースへ復帰する。22周を終えたところで、ラップリーダーのF.アロンソがピットイン。給油に加え、フロントタイヤを交換する。その翌周にG.フィジケラもピットで給油を済ませる。各ドライバーがピットインを終えた時点では、トップのF.アロンソがリードを保っていたが、その後ペースが上がらず、数周後には、F.アロンソ、G.フィジケラ、M.シューマッハの3台が1秒差で数珠つなぎ状態になる。30周目、ロングストレートでG.フィジケラがF.アロンソを交わしてトップに立つと、翌周にはM.シューマッハが3コーナーのイン側を突き、F.アロンソの前のポジションを奪い取る。

レース中盤以降、ドライタイヤへ履き替えるドライバーが増える。3番手にポジションを落としたF.アロンソが、35周目、上位陣では一番先にドライタイヤへスイッチする。しかし、右リアタイヤの交換に手間取り、6番手まで後退。F.アロンソは、ラップリーダーのG.フィジケラ、2番手のM.シューマッハを上回るペースで追い上げを見せる。上位でスタンダードウェットタイヤで走行しているのは、G.フィジケラおよびM.シューマッハのみとなった。40周目、M.シューマッハがピットに戻り、ドライタイヤに替える。G.フィジケラもその翌周にドライタイヤを装着し、トップでコースに復帰する。しかし、G.フィジケラが1コーナーでラインを膨らませ、M.シューマッハはそのイン側からオーバーテイク。M.シューマッハがトップに立つ。

3番手を走るF.アロンソは、ファステストラップを連発し、前方との差を詰めていく。2番手のG.フィジケラと15秒以上あった差はあっという間に縮まり、48周目のバックストレートでG.フィジケラを交わす。雨が降り始めたレース終盤、F.アロンソは勝利を諦めない追い上げを見せたが、M.シューマッハにあと3.121秒届かなかった。

中国GPで優勝を飾ったのは、M.シューマッハ。ドライバーズランキングのポイント数でルノーのF.アロンソと並び、勝利数でF.アロンソを上回っているため、現時点でのランキングトップはM.シューマッハとなった。2位F.アロンソ、3位G.フィジケラが続いた。そして、ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)、R.バリチェッロ、J.バトンのHonda勢、ペドロ・デ・ラ・ロサ(マクラーレン・メルセデス)の4台による4番手争いが熾烈を極めた。最終ラップでSUPER AGURI F1チームの佐藤琢磨を周回遅れにする際、N.ハイドフェルドが佐藤に追突し、後続のR.バリチェッロは避けきれずに接触。J.バトンが4位を獲得し、5位にP.デ・ラ・ロサ、6位R.バリチェッロ、7位N.ハイドフェルドの順でチェッカーを受けたが、レース終了時、このアクシデントは審議対象となっている。

また、SUPER AGURIは佐藤が14位完走。チームメイトの山本左近も17位完走で、ドイツGPでのF1デビュー以来、初めてレースを走りきった。チームにとっては、3回目のダブル完走となっている。

※なお、中国GPのレース審査委員会は、決勝レース終了後に審議を行ない、最終ラップのアクシデントの原因となった佐藤琢磨(SUPER AGURI F1チーム)、クリスチャン・アルバース(ミッドランド)に青旗無視のペナルティを科す裁定を下した。これにより、第3戦のオーストラリアGPで青旗無視により懲戒処分を受けている佐藤琢磨は失格、C.アルバースのレースタイムに25秒加算ペナルティを科した。この結果、スコット・スピード(スクーデリア・トーロ・ロッソ)、C.アルバース、山本左近(SUPER AGURI)の決勝結果が1つずつ繰り上がっている。
>がくちん

本当にね(笑)流れって怖いね。

中国GPはルノー・ミシュランが有利だと思っていたから、まさかフェラーリ・ブリジストンが勝つとはね。

日本GP、ブラジルGPはフェラーリ・ブリジストンが有利だそうから面白くなりそうだね。

しかし最後がブラジルとはね・・・FIAが書いたシナリオみたいだww
伊紙「引退間近のドライバーによる、ファンタスティックなレース」

イタリアの新聞『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙は、現地時間(以下、現地時間)10月2日、不利と予想されていたフェラーリのミハエル・シューマッハが、6番手スタートから優勝を飾り、ドライバーズランキングでフェルナンド・アロンソ(ルノー)を捉えたF1第16戦中国GPを、「引退間近のドライバーによる、ファンタスティックなレース」との見出しで報じた。

M.シューマッハは、ドライバーズポイントでF.アロンソと同点の『116』に並び、勝利数でF.アロンソを上回ったため、ランキングのトップに浮上している。同紙はまず、「タイヤの悪夢。右リアタイヤ。いつもそこだ。もしアロンソがチャンピオンになれなかったとしたら、ハンガリーと中国でナットを固定するのに手こずったメカニック共々、しばらくの間、右リアタイヤを夢に見るだろう。実に2つの勝利が失われたのだ。ブダペストでは確実だった勝利と、勝つ可能性の高かった中国GPが。12から14ポイントをさらに獲得していれば、アロンソの今の顔色も違ったものになっただろう」と、ルノーのミスが、F.アロンソに大きく影響したと指摘している。中国GP同様、雨のレースとなった第13戦ハンガリーGPで、F.アロンソは右リアタイヤの装着トラブルがもとでスピンを喫し、リタイアに終わった。また、中国GPでは、2回目のピットストップで右リアタイヤの交換に手間取り、タイムをロスした。

今季限りでの引退を表明したものの、見事なレース運びを見せたM.シューマッハについては、「ミハエルは7レースで25ポイント差をゼロにした。次の日曜日、日本で勝ち、アロンソがリタイアに終わると、引退を目前にして、8度目のタイトル獲得となる。策士で、抜け目がなく、正確で、中国GPを勝ったドライバーは、実際には、とても落ち目には見えない。もしフェラーリがライッコネンと契約しなければ、彼は現役を続行した筈だ。特にフェラーリに惜しまれつつ、勝者として第一線から退く。これがフェラーリを嘆かせる最善の方法だろう」と記している。

そして、残り2戦の展望を、「ここ2ヶ月、遅れをとってきたルノーだが、負けたとはいえ、昨日ようやく復活が見えた。そのため、残りの2戦、鈴鹿やインテルラゴスという非常に難しいコースではあるが、アロンソは望みを繋いでいる。しかし、フェラーリとルノーの間には違いがある。フェラーリはミスが少なく、開発がより進んだマシンを持っている。シューマッハは、心安らかに眠りに就けるだろう。しかし、上海で圧倒的な速さを見せたアロンソに、水を差される可能性もある。シューマッハの邪魔をするのは、ミシュランやルノーではない。右リアタイヤだけでもなく、全てが立ちふさがるのだ」と、油断は禁物との見方を示した。

同紙はさらに、フェラーリのルカ・ディ・モンテツェーモロ社長による、「心臓が止まりそうになった。中国であのような勝利を飾ったのは素晴らしい。完璧なチームで、シューマッハは最高だった」との喜びのコメントや、F1関係者によるタイトル争いについての予測を伝えている。

3度に渡ってタイトルを獲得したニキ・ラウダ氏は、「シューミがタイトルを獲得するだろう。今日は完璧なレースをしたね。ここ最近では最も素晴らしいものだった。引退後、レースに復帰するかどうか、予想するのは難しい。私の時とは状況が完全に違うんだ」と語り、同じく元F1ワールドチャンピオンのケケ・ロズベルグ氏も、「最終的にワールドチャンピオンになるのは、ミハエル・シューマッハだろう。この中国のレースを見れば、私が彼を推薦する理由が分かる」と、M.シューマッハが勝つとの見解を示した。

マクラーレン・メルセデスのペドロ・デ・ラ・ロサは、「僕はフェルナンド・アロンソを支持するし、彼はチャンピオンに相応しいと思う。この週末、一番速いのは彼だったよね?」と、同郷のF.アロンソが勝者になると予想している。
『中国GPレース分析』アロンソの言葉を日曜日の上海で実践したM.シューマッハ

優勝して10点を加えたミハエル・シューマッハ(フェラーリ)が、ドライバーズポイントで106点と、フェルナンド・アロンソ(ルノー)と並んで、ついにタイトル争いで首位に立った。

2人の明暗を分けたのは、上海の雨量だった。アロンソがポールポジションを獲得した土曜日の午後の天気は、雨。時折、小雨となったものの、1時間というセッション中に路面が乾くことはなく、コンディションは完全にウェットだった。第13戦ハンガリーGPのレースも同じようなコンディションで、この状態に適していたのがミシュランのスタンダードウェット(浅溝)タイヤだった。これに対して、ブリヂストンのスタンダードウェットは、路面が乾きだした状態に威力を発揮する特徴があり、完全ウェットとなった土曜日の予選ではミシュランに歯が立たなかった。Q1(予選第1ピリオド)はトップから12台がすべてミシュラン・ユーザーだったことが、この事実を如実に物語っている。

ところが、日曜日の上海は昼過ぎまで雨が降ったものの、レース1時間には、その雨も上がり、レース中は終盤の数周降ったものの、ほとんど曇り空の下で行なわれた。しかも、予選と違いレースは全車が連続で走行するため、路面の乾き具合が土曜日よりも早く進んだ。つまり、一転してブリヂストンにアドバンテージが移ったのである。ウェット路面に強いということは、ドライ路面での摩耗に弱いという弱点がある。第1スティントでアロンソの右フロントタイヤが完全摩耗状態になったのは、そのためである。

しかも、1回目ピットインではまだドライタイヤに交換するにはタイミングが早く、フロントのみ新品のウェットタイヤに交換しなければならなかったことが痛かった。路面が乾いていく状態でウェットタイヤの新品を装着すると、表面のゴムがちぎれて、不安定な走行を余儀なくされる。上位陣がそろって、1回目のピットストップでは走行していたウェットタイヤをそのままにしていたのは、そのためだと考えられる。

走行ラインが完全に乾いてきたレース中盤、アロンソのペースが落ちていき、逆にドライ路面に強いブリヂストンのウェットタイヤを履くM.シューマッハのペースはどんどん上がり、あっという間にルノー勢に追いついてしまう。ここでルノーは2番手のジャンカルロ・フィジケラをアロンソの前に出し、アロンソをM.シューマッハと直接対決させるのである。しかし、1周のラップタイムで約4秒もペースが違っていたアロンソとM.シューマッハの戦いはバトルになる前に、あっさりと決着してしまう。

さらに2回目のピットストップでハンガリーGPと同じ右リアタイヤのホイールナットの交換に手間取り、約13秒ロス。これで優勝争いからアロンソが脱落。フィジケラとM.シューマッハの攻防は、2度目のピットストップ後のドライタイヤでのバトルとなった。先にピットインしたのはM.シューマッハ。アウトラップをだれよりも速く走り(アウトラップで2番目に速かったニック・ハイドフェルトよりも、さらに3秒速く、フィジケラに対しては6秒も速かった)、翌周ピットインするフィジケラとの見えないバトルを展開。フィジケラがピットアウトしたときには、すでに1周して温まっていたタイヤで背後にピタリとつけ、1コーナーで難なく、オーバーテイクした。

ブリヂストンのウェットでアロンソをパスしたM.シューマッハは、ドライタイヤでフィジケラもオーバーテイク。前日の予選後に「雨でも、晴れでも勝つ」と宣言したアロンソの言葉を日曜日の上海で実践したのは、M.シューマッハだった。
『中国GP決勝コメント』

ミハエル・シューマッハ(優勝:1:37'32.747)フェラーリ

「とても嬉しいよ! この結果を出せたことをチームに感謝したいと思う。彼らは素晴らしい仕事をしてくれた。スタートしてから、僕は前にいるライバル達と対等のペースがあると分かって驚いたよ。それも期待した以上だった。しばらくして僕はフィジケラに追いつくことができた。僕は思ったんだ。もし彼をオーバーテイクできたら、たとえ優勝できなかったとしても、その時には少なくともフェルナンド(・アロンソ)に対して僅か2ポイントを失うだけだろう。そして僕のスタート位置からすればそれは上出来だろうとね。コースが乾き始めた時には、ルノーの2台との差を詰めることがとても重要だった。カギとなる瞬間はドライタイヤへの交換だった。僕はたとえフィジケラがピットストップを終えて僕の前に留まり続けることができたとしても、1コーナーに進入するところで抜き去るチャンスはあるだろうと分かっていた。彼はタイヤの温度という問題に見舞われるかもしれないし、そしてその通りになったんだよ。終盤の周回はとても慎重にドライブしたよ。僕は十分な差を築いていたけど、コースコンディションはどんどん難しくなっていったしね。しかし僕が捉えられるという心配は全くしていなかった。これから僕たちは鈴鹿に向かう。僕の大好きなコースだ。でもどんな予想をするのも難しい。そしていつものように、タイヤのパフォーマンスが重要になるだろうね」

フェルナンド・アロンソ(2位:1:37'35.868)ルノー

「チームにとって困難なレースだったよ。きょうの僕たちは絶好の機会を逃してしまったからね。僕は最初の20周でいいリードを築いたけど、僕のフロントタイヤは酷く磨耗していたんだ。そしてコースが乾くのが非常に遅かったために、難しいコンディションだった。僕たちはフロントタイヤを新しいものに交換する決定をしたけど、それが誤りだった。見ての通りフィジやミハエルのように、4輪全てそのまま履き続けていたマシンの方がずっと速かったんだよ。その後僕らにできることといえば、なるべく早くドライタイヤに履き替えることしかなかった。そしてミハエルとのタイム差を詰めたかったけど、結局十分な周回が残っていなかった。だから良くない1日だったよ。でもチャンピオンシップに関しては素晴らしい戦いだね。僕は本当に自信を持って日本にいくよ。きょう僕たちは最速のマシンを持っていた。そしてまだ2回も大いに勝つチャンスがあるんだ。僕たちならやれると信じているよ」

ジャンカルロ・フィジケラ(3位:1:38'16.944)ルノー

「僕にとってはいいレースだったよ。そしてこれは僕自身とチームにとっていい結果だ。3位フィニッシュによって、僕はドライバーズ・チャンピオンシップでマッサを抜いたし、チームはコンストラクターズ・チャンピオンシップで再びトップに立っている。僕は先頭集団で最も重い燃料を搭載してスタートしたんだ。そのために序盤はかなり厳しかったよ。でもコースが乾いて、僕にとっては本当にいいコンディションになったんだ。僕たちはピットストップで同じタイヤを履き続けることにした。そして非常に競争力を発揮してミハエル(・シューマッハ)を引き離すことができたよ。でもドライタイヤを履いて出たときにはコースが非常に滑りやすくて、タイヤの温度がなかなか上がらなかった。そして滑って膨らんだところでミハエルにオーバーテイクされてしまった。その後はエンジンを抑え目にして日本GPに向けて温存し、表彰台フィニッシュを確実にしたんだ。きょうのマシンのパフォーマンスがどうだったかを見れば、僕たちは両タイトルを獲得する力があると分かるよ。まずは来週末の日本GPだね」

ジェンソン・バトン(4位:1:38'44.803)Honda

「スタートした4番手のままフィニッシュできて嬉しいよ。最初のうちはマシンの感触がすごく良かった。うまく集団を引き離しながら、前のマシンについていくことができたんだ。でもその後、リアタイヤが苦しくなってきて、最初のピットストップの頃にはほとんど溝のない状態になってしまっていた。リアのグリップがまったくなくて、1周で3秒以上もロスしてしまったよ。ドライでは、走れるラインがとても限られていたけど、そこは僕の本領発揮さ! とても楽しかったし、1997年にヨーロッパ選手権で勝ったカート時代を思い出した。最終コーナーに入ったとき、僕はルーベンスとデ・ラ・ロサの前にいて、ハイドフェルドのインサイドに並びかけ、ターンインしたんだ。ミラーを見たら、後ろの人たちが直進して、衝突しているのが見えた。まだ僕らには弱い部分もあるから、頑張らないといけないけど、来週末の日本GPに向けて、気合が入っているよ」

ペドロ・デ・ラ・ロサ(5位:1:38'49.884)マクラーレン・メルセデス

「皆にとって難しいレースだったね。僕は最初のスティント後に間違った依頼をしてしまった。僕がエンジニアに別のスタンダードウェット(インターミディエイト)のタイヤを頼んだ時だ。いま思えば、僕はその時キミ(・ライッコネン)のように、履いていたタイヤのままでいるべきだった。コースは乾いてきていたしね。そして僕はグレイニングに苦しめられて、そのために大幅にタイムをロスしたよ。でもそれ以外では僕らのペースは良かった。最終ラップの終わりで何が起きたのか、僕は大して見てないんだ。再び小雨が降り始めて、僕たちは皆ドライタイヤを履いて、ハードブレーキングのポイントに進入していた。僕は幸いトラブルに巻き込まれずに済んで、結果として2つ順位を上げたよ。僕たちのマシンは速さがあるようだね。きっと今年の終わりまでにはレースに勝つと思うよ」

ルーベンス・バリチェッロ(6位:1:38'51.878)Honda

「クルマは、ドライよりも、ウェットタイヤのときの方が良かったけど、レースはまずまずだったよ。最終ラップが台無しになってしまったのが本当に残念だ。バックマーカーのためにタイムをロスし、2つもポジションを失ってしまった。ターン2で、ハイドフェルドが前を避けようとして動いたところに僕がいたから、接触してしまい、フロントウイングにダメージを負ってしまったんだ。フロントのダウンフォースを失っていたので、ファイナルラップの残りはタイムが落ちていた。その後、ヘアピンでもまた混乱があり、またハイドフェルドと絡んでしまったけど、なんとかリカバーしてフィニッシュまでたどり着けたよ。4位と6位なら、チームとしてはいいリザルトだ。来週末のホームレースでも戦闘力が期待できそうだから、次も日本の皆さんの前でいいチームリザルトを出したいね」

ニック・ハイドフェルド(7位:1:39'04.726)BMWザウバー

「僕のキャリアの中でも最も残念なレースの1つだ。F1だけじゃなく僕の人生においてだよ。レースの最後まで僕は確実に4位になるだろうと思っていた。でも数台のバックマーカー達がトラブルを引き起こしたんだ。最初の1台はアルバースだ。彼はドライのラインに留まり続けて、僕にオーバーテイクをさせなかった。僕は路面の濡れた場所でブレーキをかけざるを得ず、あわやスピンしそうになり、芝生に進入して数秒をロスしてしまったんだ。それからスーパーアグリのドライバーのサトウがほぼ1周に渡って僕を遮った。彼は1周遅れであるにも関わらず、僕と争っていたよ。そしてレースのその時点で彼の持っているブリヂストンタイヤという利点を利用していたんだ。このために僕は他の2台のHondaに捕まってしまい、行く手を阻むアルバースとサトウがいた。バリチェッロが僕の後部に突っ込んできたから、その後で完走できたことに僕は満足せざるを得なかったよ。きょうの僕はこの全てが起きる前には非常に速かったんだよ」

マーク・ウェーバー(8番手:1:39'16.335)ウィリアムズ・コスワース

「僕はまずまずのスタートを切ることができたし、スタンダードウェットも問題なかった。そしてデビッド(・クルサード)を捉えにかかったんだ。そしてオーバーテイクするや否や考え始めたのは、いつドライタイヤに交換すべきかということだった。でもコースが乾くまで本当に時間がかかっていた。だから最初のピットストップでは同じタイヤを履いたままでいることに決めたんだ。あれは正しかったね。しかしながら、僕はスピンをしてしまい、人工芝の上でトラクションを取り戻すのにすごく時間がかかったよ。遂にドライタイヤに交換するためのピットストップを行なった時、僕はまた1回転スピンをしてしまった。でも後ろのクルサードとの差を保つために最後まで強く攻めて、ポイント圏内フィニッシュを確実にしたよ。チームにとって素晴らしいことだ」

デビッド・クルサード(9位:1:39'16.543)RBRフェラーリ

「厳しいレースだったね。序盤は僕のスタンダードウェット(インターミディエイトタイヤ)のグレイニングがかなり酷くて、左右や中央に振られたよ。僕は重い燃料を搭載していたしね。でもコースが乾くにつれてタイヤの摩耗が減って、全てが調子良くなった。その時には非常に速かったよ。運悪くその後マッサとの接触事故があった。2、3周前にも彼は僕のマシンの内側に下がってきたんだけど、僕は彼を避けることができた。彼は再び同じことをやろうとして、衝突する結果になったんだ。残念だよ。お陰で僕のマシンはダメージを受けてしまったんだからね。僕は左カーブ用のステアリングアシスタンスを失っており、そのために左側に引っ張られていた。それでもまだ速く走ることができたけど、ヘアピンでブレーキをかけるのが困難で膨らんでしまい、マーク(・ウェーバー)に追い越されてしまった。それでポイント獲得がふいになってしまったよ」

ビタントニオ・リウッツィ(10位:1:38'12.368)STRコスワース

「全体的に言って、かなりいいレースだった。10位は土曜の状況から十分に期待できた結果だよ。僕たちはいいペースがあると分かっていたし、きょうはポイント争いをしたいと望んでいたくらいだからね。でもコースが乾いていく状況は僕らにはあまり適していなかった。大手のチームたちはこうしたコンディションだとはるかにいいペースを持っているからね。僕はチームとして、もっといい日になることを期待していた。僕たちはスタート後に8番手と10番手にいたからね。でもその後、僕はリアタイヤに問題が起きてしまった。僕は1ストップ戦略で重い燃料を搭載していたためだよ。でも僕たちはピットストップをいいタイミングで行なって、それが上手くいったよ。でもきょうもポイントなしだ。今は鈴鹿を楽しみにしているよ」

ニコ・ロズベルグ(11位:1:38'13.489)ウィリアムズ・コスワース

「紛れもなく、難しい1日だったね。僕のレースの敗因はクルサードをオーバーテイクできなかったことだ。レース序盤に彼の背後で大幅にタイムロスをしてしまったんだよ。とにかくとても難しかったし、僕はあえて過度な危険を冒したくなかったから、残りのレースは妥協したものになった。ドライタイヤに交換した際には、状況が改善されたけど、レース終盤には再び難しくなった。フロントタイヤにグレイニングが起きたためだよ。それで時折乾いたラインを外れてしまうし、ウェットの中でマシンをコントロールするのは容易じゃないからね! きょうもまた数多くのことを学んだよ。新しいサーキットについて、そしてもちろん異なるコースコンディション下のタイヤの挙動についても随分とね」

ロバート・ドーンボス(12位:1:38'24.465)RBRフェラーリ

「僕がレッドブルに来て初めてのレースだから、とても興奮したよ。でもグリッド10番手でスタートするからには、もう少し上位にいきたいと望んでいたんだ。1コーナーに進入する際はスペースがなくて、クビサのマシンに接触してピットでフロントウイングを交換しなければならず、タイムをロスしたよ。でもその後はとても楽しかった。僕はコース上で11人をオーバーテイクしたんだよ。スタンダードウェット(インターミディエイト)のユーズドタイヤを履いていたけど、あれはいいパフォーマンスだったね。そして僕たちは上手くドライタイヤに履き替えて、やるべき仕事をやり、レースを完走した。次戦が楽しみだよ」

ロバート・クビサ(13位:1:38'38.210)BMWザウバー

「レースは非常に難しかった。1コーナーで既に僕はぶつけられたからね。(相手は)ロバート・ドーンボスだと思う。それで僕は後方に下がってしまったんだ。その後僕はかなりいい仕事をしたけど、自分が本来の速さが出せたかどうかは分からなかったよ。それからツイてないことに、ドライタイヤに履き替えるというリスクを冒すのが早過ぎた。とてもドライブできる状態ではなくて、1周で2回もコースオフしたりして大幅にタイムをロスしてしまったよ。それで再びスタンダードウェット(インターミディエイトタイヤ)に戻してジャンカルロ・フィジケラやミハエル・シューマッハ、そしてフェルナンド・アロンソの後ろから再スタートしたんだ。そして僕は彼らのペースについていこうとした。しかしこの後で僕のレースはゲームオーバーになってしまったよ」

スコット・スピード(14位:1:39'13.358)STRコスワース

「当初マシンはとても調子良く、マシン数台をオーバーテイクしたんだ。それからいくからアンダーステアになったけど、いい感じだったよ。僕は2ストップ戦略だったし、コースがドライタイヤ向きになるまでに長時間かかるだろうと分かっていたからね。その後、僕はピットインして新しいスタンダードウェット(インターミディエイトタイヤ)を履いたんだ。そうしたらマシンの感触が酷くて3秒も失ってしまった。ニュータイヤのトレッドになったために十分なグリップを得られなかったんだ。次のピットストップでドライタイヤに替えた後もしばらくの間ちょっと苦労したけど、それから最後まではとても良かったよ」

クリスチャン・アルバース(15位:1:39'15.058)MF1トヨタ

「残念ながら本当に忘れたいレースだよ。この週末の間、チームはコースの外で素晴らしい開発をいくつもしていた。そして僕はただ、そうしたことに何か報いる成果をもたらしたかったんだ。いまはとにかく鈴鹿に着いて、再び僕たちの真価を証明したい」

山本左近(16位:1:37'38.996)SUPER AGURI Honda

「天気もコースのコンディションも常に変化していたので、僕にとってはタフなレースだった。ある時点でドライタイヤに交換することに決めたが、タイミングが早すぎたので、マシンのハンドリングが難しくなってしまった。しかし、その後はレースの最後まで強くプッシュして走った。今回、初めてF1を完走できたが、素晴らしい気分だ。僕を常にサポートしてくれた人々全員に感謝したい。もちろん、SAF1のメカニック、エンジニア、そしてファクトリーのみんなにも感謝したい。中国でのレースのこの気持ちのまま、鈴鹿に帰りたいと思う」

ラルフ・シューマッハ(DNF)トヨタ

「僕たちにとって厳しい週末だった。今回のように後方グリッドからのスタートとなれば、厳しいレースになることは分かっていたが、その通りになってしまった。レース中、僕たちには十分に競争力があったが、序盤は渋滞に阻まれた周回を費やしてしまった。そしてチームは、リスクを承知で、路面が完全に乾く前にドライタイヤに変更した。難しい判断だったのだが、まだレースは残りが長かったため、賭けに出ることにした。レース終了までには上位への浮上は十分に可能だったはずだが、ピットイン直後の数周でタイムをロスしてしまった。とはいえ状況は改善されていき、10周後には2度も最速ラップタイムをマークできる程だった。残念ながら油圧系の不調に見舞われてしまったため、詳しく調べる必要がある。しかし、この週末で正しい判断ができれば、僕たちは他のチームとも戦えるレベルにあると思う」

フェリペ・マッサ(DNF)フェラーリ

「レースを通じて非常に速かった。コースがウェットでも、路面が乾いてきた時もね。やや早めにドライタイヤを装着したのは、ちょっとしたリスクだったかもしれない。でも一旦タイヤが適正温度に達したら、僕はコース上で最速の1人だったよ。クルサードとの間に起きたことについては残念だ。僕たちはバトルの真っ最中だった。ストレートの終わりのところでコースが滑りやすく、僅かに長く直進して接触してしまったんだ。不運にも僕は左フロントサスペンションにダメージを受けて、リタイアせざるを得なかった。僕はポイント圏内でフィニッシュできていれば、コンストラクターズ争いをするチームに貢献し、僕もドライバーズタイトル3位を守ることができたんだけどね。僕はこの分は取り返すつもりだよ。そして鈴鹿では全力を尽くすよ」

ヤルノ・トゥルーリ(DNF)トヨタ

「忘れてしまいたい1日だった。もちろん後方グリッドからのレースは常に難しいものになる。この週末、ウェットコンディションでの競争力は決して高くなかった。最初のピットインまで、バランスは悪くなかったが、非常に長い渋滞に巻き込まれてしまった。その後、ピットイン時はドライタイヤに変更するいいタイミングではなかったが、失うものがなかった僕たちはギャンブルに出た。しかし、不運にも上手くいかなかった。その後はコース上に留まることすら難しい状態で、大きく順位を落としてしまった。その上、エンジンの空圧系の不調に見舞われ、リタイアを余儀なくされてしまった。しかし、次週に迫ったレースでは、心機一転、運が好転することを期待している」

ティアゴ・モンテイロ(DNF)MF1トヨタ

「レースを完走できないというのは常にイライラさせられるけど、これまで35回スタートして自分のせいでミスしたのは初めてだ。きょうのようなコンディション下ではこんなことが起きることも想定できる。ドライタイヤに交換する決定はいいタイミングだったと思う。でもその分、余計に注意深くならなければならないのに、アクアプレーニングによって僕はスピンし、止まってしまったんだ。その時まではまずまずのレースをしており、ロズベルグとトーロ・ロッソの1台と接戦を楽しんでいたんだけどね。僕はチームに対して自分の失敗を申し訳ないと思う。そして日本ではこの埋め合わせをすることを楽しみにしているよ」

キミ・ライッコネン(DNF)マクラーレン・メルセデス

「残念だ。きょうは優勝に手が届きそうだったというのに。何が起きたのか正確には分からないけど、突然、前触れもなしにスロットルが正しく反応しなくなって、エンジンがセーフティモードになり、ニュートラルに入ってしまったんだ。僕は好スタートを切って、その後はアウト側にラインを取って2つ順位を上げた。その時はややぎりぎりでフィジケラを抜き切れなくて、後になって彼をオーバーテイクしたよ。そして最初に予定していたピットストップの前にアロンソに追いついていた。僕はがっかりしているけど、少なくとも僕らの持っているスピードを見せられたし、いまは日本を楽しみにしているよ」

佐藤琢磨(DSQ)SUPER AGURI Honda

「チームにとっては、本当に素晴らしい結果だ。誰にとっても難しいコンディションの中、本当にエキサイティングなレースだった。レースの間はずっとエンジニアと頻繁にコミュニケーションを取っていたし、適切なタイミングで適切なタイヤチョイスができたと思う。レース序盤はいく手を阻まれてしまったが、コースがクリアになってからは本当に強くプッシュすることができた。ある段階でギヤボックス関連の小さなトラブルが発生したが、すぐに修正することができた。きょうの結果は素晴らしいチームの努力の成果だったと思うし、鈴鹿へといい勢いをつなげていくためにも、僕たちにとってはここ中国でいいレースを戦うことはとても重要だった」

※中国GPのレース審査委員会は、決勝レース終了後に審議を行ない、最終ラップのアクシデントの原因となった佐藤琢磨(SUPER AGURI F1チーム)、クリスチャン・アルバース(ミッドランド)に青旗無視のペナルティを科す裁定を下した。第3戦のオーストラリアGPで青旗無視による懲戒処分を受けている佐藤琢磨は2回目と言うことで失格、C.アルバースはレースタイムに25秒加算のペナルティを科されている。

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