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みやざき中央新聞コミュの学校というところを生き抜く力

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2006年11月6日

 ついに自殺者まで出した高校の必須科目の未履修問題。先日、ある県立高校の説明会に行った。

 率直な感想その1。先生たちも、文科省と教育委員会を向こうに回し、生徒の為を思って大胆な作戦に出たんだなぁ。

 率直な感想その2。この問題が起きなかったら、自分の子どもが学校でどんな勉強をしているのか知らなかった。 

 率直な感想その3。問題のカリキュラムにGOサインを出した当時の校長は退職、または転任してその場におらず、たまたまその後、赴任してきた現校長が謝罪し、責任が問われている。自殺した茨城県の校長は、今年4月に赴任してきたばかりだった。本来、責任が問われるのは前任者のはずなのでは。

 ところで、僕らの高校時代、社会科といえば、世界史・日本史・地理・倫理社会と、非常に分かりやすかった。

 今、「地理・歴史」は、世界史AとB、日本史AとB、地理AとBがあり、大学入試では、その六つの中から一つ選ぶことになっている。

 一方、文科省が定める、高校卒業までに履修しなければならない「地理・歴史」は2科目。つまり、大学入試の科目に加えて、もう一つ履修しなければならない。

 「A」の分量は「B」の半分だ。「A」は1年かけて教えるのに対して、「B」は2年かけて教える。だから、たっぷり時間を掛けて教えられる「B」を受験科目に絞っている学校が多い。だからといって「A」を教えないわけにはいかない。

 そこで、先生たちは考えた。入学する際、3年後の大学入試の時に世界史、日本史、地理のどれを取るかで、クラスを分ける。そして、3年間、世界史の生徒は世界史Bを、日本史の生徒は日本史Bを、地理の生徒は地理Bを徹底的に勉強する。

 じゃぁどこで「A」を教えるか。そうだ、日本史の中には世界史と、世界史の中には日本史と、地理の中には世界史と重複する箇所がたくさんある。だったら、日本史Bの授業の中で世界史Aを、世界史Bの授業の中で日本史Aを、地理Bの中で世界史Aを同時に教えていけば、3年間で2つの科目をやったことになる。これはグッド・アイディアだぁ!

 ところが、いかんせんそこはお堅い文科省、融通が利かなかった。


 複雑化した大学入試制度に翻弄される学校。その一方で、いじめ問題に見解を右往左往させている学校。心豊かな子どもを育てるはずの学校は今、一体どうなってしまったのか。学校に行きたくなくなる不登校児の気持ちも分かるような気もする。

 だが、それでも必死に学校に通っている子どもはいる。今でもいじめに耐えながら学校に通っている子もいるだろう。将来の目標に向かってひたむきに勉強している子どもだって、勉強が出来なくても元気いっぱい、楽しく学校生活を過ごしている子どもだって、いる。

 言うまでもなく、「子ども」というのは未熟なものである。未熟だから、ちゃんと育つようにあれこれと先生たちがルールを決め、導いていく。

 ところが、子どもたちは、その未熟さゆえに、自分たちの先生もまた人間として未熟であることを知らない。

 教師もまた未熟なのだ。その教師を監督する教育委員会や文科省の人たちも、人間として、教育者として、未熟ではないのか。

 ただ、ピラミッド型組織の上の人たちの未熟さは、権力でカバーされて見えない。おかしな「いじめの定義」を作り、その「ものさし」をいじめの現場に当てはめ、「これはいじめとは言えない」などと言っている。そうやって隠蔽しているのは自分たちの未熟さだと思う。


 冒頭に述べた未履修問題の説明会で、校長は保護者に、補習を卒業式前までに全部やってしまうか、または、入試の妨げになるので、卒業式を延期して入試の後にやるか、多数決を取ろうとした。一人の保護者が手を挙げた。「子どもたちの意見を聞いて下さい」

 そうだ! 子どもたちと一緒に決めたらいい。子どもたちの声もしっかり拾おう。 自らの未熟さに気づかないと謙虚になれない。謙虚になれないと小さな声が拾えない。未履修問題やいじめ問題で、人生を棒にふらないように。生徒も、そして先生も。

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