97　記憶に残したいニュースコミュの129、教育界まで脅かす組織犯罪　メキシコ

メキシコで大量殺人死体遺棄があり、同時期に教師のデモがアカプルコで在った事を　35人の殺害遺体路上に放置　メキシコ　に書いたが、2011年9月29日、教師のデモやその後の詳細が報じられた。何と、教師自身が麻薬組織（drug cartel）のターゲットになっている。

メキシコの太平洋岸のリゾート都市アカプルコ Acapulcoの小学校の近くで9月27日、5人の切断された男性の首が袋に入れられ、木箱に放り込まれた状態で見つかった。これは、麻薬組織が教師各自に給与の半額を上納するように要求したことへの駄目押しで、従わなければこうなるぞという、なんとも残酷な脅しだった。すでに9月はじめ、組織から要求を受けた市内の130の学校では、学校経営者や保護者が同意の上、9月の上旬に学校は授業を一時休止した経緯（いきさつ）がある。写真は、小学校付近置かれた、首の入った袋とメッセージ。

今回残されたメッセージには、対立組織のメンバー3人と、組織犯罪への対決姿勢を表明しているゲレロ州州知事への脅迫が書かれ、住民はこの戦争が続くことを知事に感謝すべきだと皮肉も書かれていた。この前日には、首の無い5人の遺体が市内で発見されており、一部は焼死体だった。この事件の数日前には、北部で犯罪を告発していた女性ブロガーの首を切断された遺体が発見されている。3人目のブロガー殺害される　メキシコ

メキシコでは8月末から新学期が始まるが、その頃、十数人の教師が麻薬組織から10月1日から給与の半分を組織に上納しないと暴行を受けると脅され、これを受けて、学校の管理職、事務職が登校を拒否し、多くの学校が2週間ほど学校閉鎖する騒ぎになっていた。同時に市内100校ほどの教師が9月上旬ストライキに入り、状況改善を求めて市内でデモ行進を行った。これに対し州知事は、パトロール警官の増員や学校に非常ボタンや監視カメラなど警備設備の充実を約束したが、教師たちは、依然として身の危険や、生徒の安全を危惧している。参照記事　写真は9月14日アカプルコの教師のデモ、「アカプルコに平和と安全を」と書かれている。

こうしたニュースも、メキシコではマスコミの自主規制で詳細が報道されないという最悪の状況になってきている。恐らくすでに、この首切りの容疑者殺害に「マタ・セタス」が行動を開始しただろう。　ギャングから「必殺仕置き人」マタ・セタスが登場？メキシコ

同じく組織犯罪が多発し、国内に軍隊を持たない中南米のコスタリカ、エル・サルバドルCosta Rica and El Salvadorは９月25日、麻薬犯罪撲滅のため国連に対し支援を求める発言を行っている。

2011年10月01日08時33分
http://news.livedoor.com/article/detail/5904309/