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仏教コミュのイスラム世界と中国で、なぜ資本主義が勃興しなかったのか。

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イスラム世界と中国で、なぜ資本主義が勃興しなかったのか。

イスラム世界と中国には「人格的支配」と「生産手段」から「自由」な労働者が非常に多く居た。

しかし、資本主義は発生しなかった。また、日本のように早く資本主義を輸入する事も出来なかった。

イスラム世界の知識人は一切の呪術を禁止する一神教の合理主義の中に生きていた。

しかし、民衆は多神教に近い聖者崇拝と呪術の中に生きていた。

キリスト教世界でも東方正教会、カトリックは聖者崇拝と呪術の世界である。

呪術を全面的に禁止し、合理主義的世界観を打ち立てたのはプロテスタントである。

中国の儒教官僚は無神論的で来世を信じない合理主義的な儒教的世界観を持っていた。

朱子学は極めて合理主義、理論主義である。

しかし、中国の民衆は道教の呪術の世界に生きていた。

こうした事は、マックス・ウェーバーが明らかにした通りである。

イスラム帝国と中国が官僚制国家であった事を忘れてはならない。

オスマン・トルコ、サファビー朝イランなどのイスラム帝国は、貧しいキリスト教徒の少年から頭脳明晰な者を徴集したり、人身売買で買ったりして、

イスラムに改宗させ、エリート英才教育をほどこし高級官僚、将校、将軍にしていた。

中国では科挙で官僚を選んでいた。

こうした官僚、軍人は、イスラム世界の門閥貴族、有力な部族長、中国の有力な宗族とも無縁であり、支配階級にコネクションを持たず、皇帝にのみ忠実であった。

サファビー朝イランは、キリスト教国のグルジア、アルメニアから「奴隷」を買い、将校、将軍としていた。

グルジアは東方正教会に一部であるグルジア正教会の国。

少年時代のスターリンはグルジア正教の神学生だった。

アルメニアは世界最古のキリスト教国。

元来、カルケドンの公会議で異端とされた単性論のグレゴリオス派の国だった。

しかし、カトリックのイエズス会は、イスラム支配下で弱い立場にあった教会の弱みにつけこみ、アルメニア教会を分裂させ、一部をカトリックに改宗させた。

イスラム世界と中国の共通点は、高級官僚、将軍、知識人が皇帝の「奴隷」だった事にある。

宰相、将軍でも皇帝の機嫌を損ねると直ちに死刑とされた。

そこには、プライドを持って主君と契約を結ぶ西欧や日本の騎士、武士のエートスは存在しない。

坂本竜馬は「脱藩」という形で主君との契約関係を断ち切った。

高杉晋作は、長州藩の最高幹部をクーデタによって打倒し権力を掌握した。

中国やイスラム世界には20歳代の青年知識人が活躍する余地は少なかった。

また、藩が無いので、薩摩藩、長州藩のような倒幕勢力が現れる事は無かった。

最後に中東、バルカン半島の宗教事情を外観する。

ヨーロッパでイスラムの国はアルバニアとボスニアだけ。

旧オスマン・トルコ領では、ハンガリーがカトリックとプロテスタントのカルビン派、スロベニア、クロアチアがカトリック、東方正教会がセルビア、モンテネグロ、マケドニア、ルーマニア、ブルガリア、ギリシア。

エジプトのコプト派、シリアのヤコブ派、エチオピア教会が単性論派。

イラン、イラクにはネストリオス派が存在する。

レバノンのマロン派はカトリック。

イエズス会の工作によって東方正教会、ネストリオス派、単性論派から分裂したカトリック教会が多数、存在する。

シリアの世襲制大統領のアサド一派はアラウィー派(ヌサイル派)で、アリー、ムハンマド、ペルシア人サルマーンの三位一体の神を信じるキリスト教とイスラムを混合した宗教である。

こうした少数派の宗派が権力を握っているのは、フランスが、植民地支配の道具としてアラウィー派を使い、武装させたからである。

レバノンのドルーズ派は、ファティマ朝のカリフ=ハキムを神とし輪廻転生を信じる宗派である。

フランスの支援を受けて、この宗派も強大化した。

キリスト教を公認したコンスタンチヌス帝は、教義を統一するためにニカイアで公会議を開いた。

キリストを神とするアタナシオスと「キリストは神ではないとする」アレイオスが対立、アタナシオスが勝利した。

エフェソスの公会議では、地上に存在したキリストは、人間キリストに、神であるキリストが憑依していたものだとネストリオスが唱え、彼は、「人間イエス」と「神であるイエス」は別の存在だと主張した。

マリアから生まれたのは「人間イエス」であり、マリアは「神イエス」の母ではないと主張し「テオトコス」=「神の母」の呼称を否定した。

エジプト、シリア、アルメニア、エチオピア、インドのケララ州のキリスト教は「キリストの人性=人間としての性格は、神性=神としての性格に吸収されて消滅し、キリストには神性しか無い」とする単性論を主張した。

カルケドンの公会議では、単性論が敗北し、「イエス・キリストは完全なる人間であると同時に完全なる神である」という教義(キリスト両性論)が勝利した。

カルケドン派の宗派は、東方正教会、カトリック、プロテスタントである。

彼等は、父なる神、子なる神=キリスト、聖霊なる神は「ペルソナ」=人格においては三者であるが存在としては一体であるという非合理な「三位一体」説を唱え、「キリスト両性説」なる、これもまた、非合理な説を立てている。

こうしたキリスト教の非合理性を否定し、キリストは、ただの人間である預言者だとして、「三位一体」「キリスト両性説」を否定したのがイスラムである。

コメント(3)

まとめると、「イスラム世界と中国で資本主義が勃興しなかったのは」資本主義がそんなにいいものだとも思っていなかったからだ、ということでしょうか?
ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を読んで下さい。
資本主義の下地となった精神はどういうものだったか、というトピでしょうか?

日本で資本主義が生まれる前の思想として、二宮尊徳の思想は仏教にも通じるとても豊かで面白い思想だったと思います。

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