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企業内キャリア形成支援者の会コミュの“幸せになるためのキャリアデザイン講座”(その3)=仕事と適性について=

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“幸せになるためのキャリアデザイン講座”(その3)
=仕事と適性について=

前回は、自分を成功に導く「プランド・ハプンスタンス」を起こすためには、
将来の自分のワクワクする夢・ゴールを描き、「好奇心」「持続性」「柔軟性」「楽観性」「冒険心」の5つのスキルを実践することにより予期せぬ出来事を自分のキャリア形成のチャンスとして取り入れる事ができるという、ジョン・D・クルンボルツの理論の1つを紹介しました。

今回は「仕事と適性」について、米国のキャリア理論からご紹介したいと思います。ご存知の方も多くおられると思いますが、ジョン・L・ホランドという米国の心理学者は、人の性格的特性と仕事の特性を次の6つのタイプに分類しました。
?企業的(E:enterprising)
<好み>他人を導いたり、他人に影響を与える活動
<能力>リーダーシップ、説得力、人と仕事をするのに必要なスキル
<職業>商品販売、人の管理などの職業を好む
<性格>野心家、外交的、精力的で自信家
?慣習的(C:conventional)
<好み>情報を明確に秩序立てて整理できる活動
<能力>組織的、事務的(データ処理・ファイリング)、計算的処理能力
<職業>記録管理、計算、情報処理機器操作などに関す職業を好む
<性格>責任感あり、信頼でき、緻密
?現実的(R:realistic)
<好み>物、道具、機械、動物などを扱う事
<能力>手作業、機械作業、農作業、電気関係などのスキル
<職業>組み立て、修理にかかわる職業を好む
<性格>地に足がついて実践的
?研究的(I:investigative)
<好み>事象の観察、定型的研究、創造的研究、生物学や物理学関係の活動を好む
<能力>数学、科学の能力
<職業>科学や、医学分野の職業を好む
<性格>好奇心が強く学究肌で自立的
?芸術的(A:artistic)
<好み>慣習にとらわれず創造的な活動を好む
<能力>言語、音楽、美術、演劇のスキル
<職業>創造的な才能を活かせる職業を好む
<性格>創造的で発想が自由
?社会的(S:social)
<好み>人に伝える、教える、手助けなどに関する活動を好む
<能力>コミュニケーション能力、人といっしょに仕事をする能力
<職業>教育、保育、カウンセリングなどの職業を好む
<性格>人の助けになり友好的

ここで、簡単なテストです。上記の6つのタイプの中から、自分の好きなものやしっくりくるものをフィーリングで順番に3つ選んでください。その選んだタイプの英語の頭文字を順に3つ並べてください。たとえば、芸術的(A)、社会的(S)、慣習的(C)ならば、ASCです。これを、あなたのスリーレターコード(3つの性格タイプ:一般的には最初のレターが強く他はそれほど強くない)と呼びます。これがあなたの「動機の源泉」なのです。
米国には、DOT(Dictionary of Occupation Titles)という1万2,860の職種が掲載された職業辞典が作られています。ホランドとゴットフレッドソンは、職業選択を支援するためにその職業ごとにこのスリーレターコードをつけました。これにより、自分のコードとその職業のコードが合えば、その人はその仕事に満足感を持って働ける可能性が高いとされています。たとえば、CSEは銀行の金銭出納係り、ECRはファイナンシャル・プランナー、CSIはファイナンシャル・アナリストとなっております。日本人も米国人と大体同じような傾向にあるようです。(日本では独立行政法人労働政策研究・研修機構の「キャリアマトリックス」という公共のWEBサイトでホランドモデル職業選択の簡易診断が無料で受けられます)

では、「今の仕事は自分に合っているの?」という関心が湧いてくると思いますが、それを考える前にもう少し、このホランドモデルを考察していきたいと思います。
ディル・P・プレディガーという学者はこのモデルを分析した結果、この基礎を成しているのは、「データ」「アイデア」「ひと」「もの」という4つの要素(ワークタスク)であると述べました。下図がその関係をあらわしています。

(掲載できませんでした・・・・)

 では、「今の仕事は自分に合っているの?」という関心が湧いてくると思いますが、それを考える前にもう少し、このホランドモデルを考察していきたいと思います。ディル・P・プレディガーという学者はこのモデルを分析した結果、このモデルの基礎を成しているのは、


具体的には、6つのホランドモデルを、
E:企業的は「ひと」「データ」、 
C:慣習的は「データ」「もの」、
R:現実的は「もの」、 
I:研究的は「もの」「アイデア」、
A:芸術的は「アイデア」「ひと」、 
S:社会的は「ひと」
の組み合わせとして位置付けました。

このワークタスクは、仕事をそれぞれの作業ステップに落としますと下記のような分類イメージになります。
「データ」は情報収集・予測・分類、予算・物流管理、コスト見積もりなど、
「もの」は図面を描く、機械操作・メンテナンス、レイアウト作成、組み立てるなど、
「アイデア」は企画、提案、開発、ディスプレイ、問題解決、デザインなど
「ひと」はコミュニケーション、指導、説得、聴く、話す、販売する、グループを調整するなど

 さて、そこで「今の仕事は自分に合っているの?」という問いに対する考えかたですが、
?先ほど選んだ自分の好きなスリーレターコードと、今やっている仕事のワークタスとの関係
?自分ができていると思うスリーレターコードと今やっている仕事のワークタスクとの関係を見比べて、自分自身を分析してください。
特に、仕事が合わないと嘆いている方は、その原因がどこにあるのか、自分のスリーレターコードを特定して自分に問いかけて下さい。「あなたは何がやりたいの?」「あなたの今できる事はなに?」「あなたの仕事は何をやることなの?」「その職場で、どうすれば満足が得られると思う?」そして、上司の時間をもらい自分のコードと考えてきたプロセスを話してみてはどうでしょうか。

例えば、長年、人事分野にいるAさんは、
?の好きなコードは、A:芸術的 I:研究的 S:社会的
?のできるコードは、S:社会的 C:慣習的 E:企業的
であったとします。人事分野は「ひと」を対象とした仕事なので、ESCがメインの職業コードです。
 以前、第1回目で、キャリアとは「環境との相互作用によって、生涯を通じて個人が構築し、個人によって意味付けされたもの」と定義しましたが、Aさんは、長年人事分野という環境にいたことによりその作用によって、順番は違いますが、その職業コード?のSCEというコードが自己キャリア(自己概念)として形成されつつあるのです。
それに対して、自分が本当に好きで、喜びを感じるものは、?のAISですが、このAIを仕事の不一致と考えるのではなく、肯定的にAの「アイデア」を新しい人事施策の創造や仕事の改善に活かし、Iの「研究的側面」をモチベーション理論の勉強に振り向けて、自分自身の職業的成長を図ろうと上司と話し合いました。

 このように、キャリア開発理論の手法は、自分を知り、相手に自分を理解してもらえるツールとして主体的に利用する事ができます。今回のテーマの「仕事と適性」はこれだけでは語り尽くせるものではありませんが、少子高齢化社会の中、入社してからの会社人生は最長65歳までと大変長期にわたるものとなってきております。
 今回紹介したスリーレターコードも個人の年齢や職業的成長度合いや価値観の変化にともない変わっていく、もしくは修正していくことも必要です。
社内での異動や出向については、会社ニーズの枠の中で、上司との話し合いを通じて決定されていきますが、全体最適の調整の中で個人の思い通りになるというものではありません。
しかし、こうしたツールなどを使い自分の事について「自分をどう見るか」+「自分はどうありたいか」+「他人は自分をどう見ているか」(=「自己概念」)という自覚をもった上で上司と話し合えば、異動希望というだけのせまい選択肢ではなく、もっと広く自職場での自分の活かし方や将来キャリアの方向性の確認など、何らかの満足感が得られる話し合いができると思います。
自分が無ければ上司は表面的にしか理解してくれません。主体的に自分を正しく知ることを心がけて、今の自分を上司に開示することから、上司とのコミュニケーションや真の信頼関係がうまれてくるものではないでしょうか。結果はどうあれ、自分は理解されていると思うかどうかで、気持ちが随分違ってくると思いませんか。

 「仕事と適性」というものは、特に若年層(〜30代後半)は、マッチングを求めてキャリア漂流を続けるより、まず自分で自分自身を正しく知り、主体的に適性の範囲を広げることや人間力(対人能力・対自己能力・対課題能力)を鍛えることが第一です。中高年層の方も自分自身を正しく知り、適性の範囲を広げる事は同様に必要ですが、人間力が出来上がっている方は、視野を広く持って自分の専門性をどのステージ(国内or国外、社内or社外、ラインorスタッフ)でどう高め、その職場でどのように役立てるか、輝ける自分自身のマスター像を完結させるべく努力することが、後進への無言のメッセージとなるのではないでしょうか。
人は、やる気を持って主体的に取り組んだ事と、命令と思って受動的に取り組んだ事とでは、同じ事をやるにしてもその結果は大いに違ってくるものと思います。
これが、幸せになるためのキャリアのツボではないでしょうか。

 今回紹介しましたホランドの職業マッチング理論は、適職を見つけるための米国での主要な理論ではありますが、企業人としては、今の自分を客観的に見つめ直すツールとしてまたは上司とのコミュニケーションのきっかけとして使ってみてはどうでしょうか。

 ご精読ありがとうございました。ご意見、ご感想頂けると幸いです。

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