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映画を語るコミュの「ラブソング」

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甜蜜蜜と書いて「てぃえん・みぃ・みぃ」と読む。
今は亡きテレサ・テンが歌った、甘美な名曲である。
(ここで聴けます、http://yoogi53.hp.infoseek.co.jp/essay212.htm
この曲をタイトルにした香港映画がある、マギー・チャンとレオン・ライが共演した「ラブソング」がそれである。
この作品が公開されて10年がたったが、今も変わらない不滅の恋愛映画である、あまりベストテンを選ぶのは好きではないのだが、この作品に関しては文句なく恋愛映画のベストテンに入ると断言出来る、それくらい好きな作品だ。

この作品は1986年から、1996年という返還直前までの香港を舞台に、中国大陸から香港へ渡って来た男女の、10年に渡る恋物語である。
大陸から渡って来た女性を器用に演じるマギー・チャン、素朴で純真な若者をレオン・ライが演じている。大陸から来たばかりで言葉も上手く話せないレオン、同じ大陸出身者ながらもそれを隠し、上手に社会にとけ込んで働くマギー、そんな孤独な二人の出会い、別れ、そして再会するまでの10年間を、流麗なカメラワークと心にしみいる音楽、役者達の魅力溢れる演技で見事に描いていく。
香港のエネルギッシュな街並、そこに必死でとけ込もうとする男女、返還前の不安や希望、絶望を経験しながら、二人は惹かれ合い傷つけ合っていく、その姿は、観る者の心を掴んで離さない。

全編が美しく、名場面の連続だが、タイトルにもなったテレサ・テンの歌がかかるシーンは特に印象的である。

レオンのマイカー(自転車)に二人乗りして「甜蜜蜜」を歌い、香港の街を駆け抜ける
彼の夢は成功して許嫁を故郷から呼び寄せて結婚する事、彼女の夢は大金持ちになる事、二人とも別々の思いを胸に抱く、自転車の後ろに座りながら歌うマギーのなんとチャーミングな事よ!!

ある大晦日の雨の夜、「テレサ・テン」のカセットを大量に仕入れ露店で売る彼女、曰く「香港は大陸出身者ばかりだから、大晦日には必ず彼女の歌が聴きたくなる。」との事。
しかし彼は都会暮らしの長い叔母から「大陸出身者が多い香港では、それを隠す為にわざわざテレサの歌なんか買わない。」と聞いていた、結果は叔母の言う通り全く売れない。
しょぼくれるマギー、慰めるレオン、ここは同じシーンを重ねながらも短いカット割りで心境の変化を克明に描いていく、やがて惹かれ合っていく二人、バックに流れる曲は「長崎は今日も雨だった」のテレサ版、本家よりも良いかも?

その後大陸から許嫁を呼び寄せ、結婚したレオンと、やくざ(エリック・ツァン)の情婦となり実業家になったマギー、再会した二人が、たまたま車内で二人だけになるシーンはこの作品の最も切なく美しいシーンである。
お互いに別の相手がいながらも、気持ちを捨てきれない二人、カーラジオからは「グッバイ・マイ・ラブ」(テレサ版)、このベタでやりすぎなシーンも二人の表情と仕草を観ていると一気に引き込まれる。
車から降りるレオン、切なく見守るマギー、背中を見せ街に繰り出すレオン、悲しみからハンドルに頭を垂れるマギー、高らかに鳴り響くクラクション、振り返るレオン、もう止まらない二人、そしてドア越しの熱いキス・・・・ヤバい、書いているだけで涙が出て来た。

結局二人はまた別れ、最後はNYに渡る、時代は返還直前の96年。やくざの親分は街のチンピラにあっけなく殺されて、マギーは独りぼっちになる。レオンも叔母を亡くし、妻と別れて、昔の先輩の紹介からNYでコックになる、そんな孤独な二人がテレサ・テンが死んだ日に再会する、言葉も無く只笑顔で見つめ合う二人、ようやく巡り会えた二人にテレサの歌が鳴り響き物語は幕を閉じ・・・・・・ない、実は最後に驚きの展開があるのだが、それは観てのお楽しみ、勘の鋭い人にはヒントを一つ、「猟奇的な彼女」の元ネタです。

香港生まれで香港育ちのマギー・チャン、都会的な彼女が演じる大陸娘、その演技のなんと巧みな事か、流石に広東語と北京語の違いは分からないが、鶏肉の骨までむしゃぼり、爪楊枝を巧みに使い、大股をひろげてピーナッツをほおばる姿は、まさに大陸から来た女性そのものであるらしい、ジャッキーにしごかれ、ウォン・カーウェイに磨かれているだけはあるね、あの切ない表情は胸キュンモノだよ!!
それに対するレオン・ライも負けてはいない、あの大陸顔に母性本能をくすぐる演技は婦女子のハートを鷲掴みだろうな、うちのカミさんのジルもメロメロでしたよ・・・。

テレサ・テンは長い間大陸では封じられた歌手であった。
そんな歌手に憧れ、夢を抱き香港に渡った若者は少なくないのであろう、しかしそんな彼らは自らのアイデンティティーを見つめ直し、郷愁の念にかられてゆく、この映画は現在を生きる中国人である事をきちんとフレームに納めながらも、夢のような恋物語を描いている。
そんな彼らの恋物語を撮り上げたのが、「君さえいれば 金枝玉葉」や「月夜の願い」のピーター・チャン。
「アクションやコメディには興味が無い、僕の撮りたいのはラブストーリーだけ。」と言いきるだけあって、時に切なく、悲しくも幸福なこの作品は、彼の最高傑作である。

コメント(1)

ラブソングいいですよね、
ガルマさんにお勧めしていただきましたが、これは傑作だと思いますよ、
スケールのでかさ、嘘を嘘と思わせない演出力、主演2人の演技、
テレサテンの歌に託された中国人のアイデンティティーのメタファー、いや〜これは感動したなぁ

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