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小児風邪対策研究会コミュのH7N9トリ型インフルエンザウイルスの遺伝子解析

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対象:発症3-8日前家禽との接触のある平均年齢56歳の4名
経過:発熱と急速進行性の肺炎:二名死亡
検査:白血球数減少・リンパ球数減少・肝腎機能障害
病勢進行と共にDIC(血管内播種性凝固症候群)
ウイルス分離:咽頭拭い液よりも喀痰で陽性頻度高い
ウイルス遺伝子;全てトリ由来

分離したウイルス:
H7は上海の南にある浙江省の中国国内の
アヒルに由来するH7に最も近い!
一方、N9は韓国の野鳥由来のN9に最も近い!

分離されたウイルスのH7は人の気道粘膜のHA受容体(シアル酸がα2,6結合型)に親和性を高めている!
他に、PB2 Asp701Asn 変異(哺乳類への適応能力)
Ser31Asn 変異(adamantane resistance)

出典:Human infections with the emerging avian influenza A H7N9 virus from wet market poultry: clinical analysis and characterisation of viral genomeThe Lancet, Early Online Publication, 25 April 2013

H7N9インフルエンザウイルスは
純粋にトリ由来であることが再確認されています。
ブタの体内でウイルスの遺伝子交雑が起こって
出現したウイルスではないことが確定的になりました。

種を越えて、
ヒトの気道粘膜に感染するかどうかに重要な
HA構造については『親和性を高める変異が認められる』
という見解です。濃厚接触ではヒトからヒトへの感染は
あり得ることになります。

さらに、元々、人の気道の奥の方の
肺胞に近い細い気管支粘膜には
トリインフルエンザウイルスと
親和性の高い受容体が存在するため
今回の4例のように、濃厚接触では
いきなり重症肺炎になる可能性はあります。
(元祖・漱石の犬 115ページ)

H7の変異による重症化なのか、あるいは
元々存在する肺胞近くのトリ型受容体への
感染によるのか、あるいは
その両方による重症化なのか
検討が急務と思われます。

従って、現段階では
気管支喘息のような閉塞性換気障害がある場合、
すなわち、吸気の一部がトラップされて
下気道に残留する病態が
最も重症化のリスクが高いことになります。

必ずしも、『遺伝子変異さえなければ、
ヒトからヒトへの感染は起こらない
というわけではない』ことに
注意が必要と思われます。

さて、今のところ、
当院の最後の「季節性インフルエンザ」は
5月9日木曜日未明
ワクチン接種済みの
40代女性が発熱・嘔吐で発症
B型インフルエンザでした!

職場での小流行があり
同室ながら一列離れた席にいた
発端者との最後の接触は5月2日
潜伏期は6−7日間と長めでした

花粉症→後鼻漏誤飲→空気嚥下→腹満→便秘
→腸へ大量のウイルス蓄積による発病です
ワクチンのみでは持ち堪えない点に注意して下さい!
治療はタミフル服用5日間で対応しました。

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