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静かな墓地。コミュのcold Sleep

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もう此処には来る事ができないかもしれない・・。

いくらか寒気の緩んだ日、
老女は紺碧の空に突き刺さるように聳え立つ峰を見つめながらつぶやきました。

「そう遠く無い日にまたあなたに会える」


「行ってくるよ。風邪引かないようにねわーい(嬉しい顔)」

「あなたこそ・・涙。待っていますから・・」

「ああ・・わーい(嬉しい顔)指でOK」

最後の会話。

約束の日を過ぎても、彼は帰っては来ませんでした。

「お気の毒ですが、どうやらクレパスに落ちたようです・・」

あの日、山岳救助隊員の言葉は、視点の定まらない彼女の傍らを

山彦のようにただ幾度も反復共鳴して行き来するだけでした・。

「まさか・・・」

毎日のように彼が旅立った登山道を訪れました。

きっと帰ってくる・・。

いくつもいくつも春が来て、
何度も何度も山は赤く燃えました。

楽しい事だってありました。
ただ、彼が帰ってこないことを諦めようとすればするほど
時間は空疎に感じられました。
夏の日差しも、冬に木立が破裂する音も・・。


・・・・。


「もう、此処には来る事が出来ないかもしれない・・
 私は歳とりすぎた・・。帰ってきた彼は私を見つけてくれるだろうか・・
 気が付いて抱きしめてくれるだろうか・・」

「・・・」

「また来ます・・」踵を返しました。

その時、彼女の後方で低い地鳴りにも似た音が・・。

振り向くと、今まさに崩れ落ちんとする氷河の先端に彼が。
出発した当時のままの姿で・・。

振り上げたようなピッケル・・・。
彼女を呼んでいるようです。




「・・・・!・・!」

高い水しぶきと、低い地鳴りと共に彼は冷たい海へ・・。





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