元気な本棚　ほっこりコミュの📚≪読書サロン≫ 2023年1月～

≪読書サロン≫　2023年1月～

新年おめでとうございます。前年に引き続きよろしくお願いいたします。

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『そらのことばが降ってくる』～保健室の俳句会～　
　　　　　　　　　　　　　　　　高柳克弘・著　ポプラ社（2021年9月）

　俳人・高柳克弘さんを初めて知ったのは、NHKテレビの俳句番組でした。選者をされていて、毎回楽しみに見せていただいていますが、著書はまだ読んだことがありませんでした。俳句を鑑賞することは好きなのですが、自分で句を作ることもなく、ややハードルが高いものがありました。この間、ネットでたまたま本書のことを知り、自分にも読めるかなと思い、さっそく図書館で予約しました。児童書で、小５・小６・中学向けといったところですが、大人の方にも是非お薦めしたいです。

詳しくは、[児童書]の欄で紹介しています。良かったら覗いてみてください。

[2] mixiユーザー 01月26日 16:19

『やまと尼寺精進日記』③ ～ひとり生きる豊穣～
　　　　　　　　　　NHK「大和尼寺精進日記」制作班　NHK出版（2022年11月）

「やまと尼寺」とは、奈良県桜井市、音羽山の中腹にある音羽山観音寺。2016年からNHKテレビで放送された「やまと尼寺精進日記」の舞台となったお寺です。
　コロナでお参りの方は減り、慈瞳さんとまっちゃんも山を下り、一人暮らしになったご住職の蜜栄さん。半年ぶりでお寺を訪ねたスタッフの方は、ご住職のことを心配されていました。ご住職が、寂しくて捨て鉢になっていたらどうしよう･････お寺が荒れていたらどうしよう･････。でも、そんな心配は杞憂だったことがわかりました。

本書は2021年夏の終わりから、2022年春のはじまりまでのご住職の日々を追った記録です。
掃除、収穫、お料理･････とにかくまず動く。そして笑顔の源はやっぱり「おいしく食べること」でした。探していた「本当の豊かさ」がそこにありました。
　お寺を支えるさまざまな人たちも紹介されています（テレビでも、時々お顔を拝見していましたが）。

まず身体を動かして働く。そうすると心も整ってくる。さわやかな読後感とともに、自分の日々の生活もそうでありたいと思いました。

[3] mixiユーザー 03月19日 10:17

『日本史の内幕』　磯田道史・著　中公新書（2017年）

　≪この本は、古文書という入口から、公式の日本史の楽屋に入り、その内幕をみることで、真の歴史像に迫ろうとする本である。だから、教科書的な、表向きの歴史常識を維持したい方は、読まれないほうがよい本かもしれない。
　日本史の内幕を知りたい。そう思うなら、古文書を読むしかない。私は、15歳で古文書の解読をはじめた。教科書の中には、知りたいと思う歴史はなかった。≫（まえがきより）

　磯田さんの本は、歴史に詳しくない私にも読みやすい。古文書というと、難しい、親しみにくいという先入観を持っていましたが、著者のワクワク感が伝わってきて、先へ先へと引っぱっていってくれました。
　最近出た本も図書館で予約してあり、楽しみに待っているところです。

[4] mixiユーザー 04月01日 09:41

『歴史とは靴である』～ 17歳の特別教室～
　磯田道史・著　講談社（2020年）

本書は、鎌倉女学院高等学校にて、2019年6月11日におこなわれた特別授業の内容をもとに、再構成されたものです。

本の題名にもなっている「歴史とは靴である」とは?
　≪歴史は、しばしば好き嫌いで論じられます。
　「歴史が好きですか？」「歴史上の好きな人物は？などと。
　好き嫌いで論じられるものは嗜好品です。酒やタバコと同じです。
　はたして歴史学は、好きか嫌いかで選べるものでしょうか。
　どうもちがう気がします。
　歴史的にものを考えると、前より安全に世のなかが歩けます。歴史はむしろ実用品であって、靴に　近いものではないか、ぼくはそんなふうに考えます。≫

　図書館でリクエストしている著者の新刊を待っている間に、本書を読みました。

高校生でもないのに、居ながらにして磯田さんの授業に触れられ、大変楽しい時間をいただきました。

[5] mixiユーザー 04月19日 12:17

『徳川家康弱者の戦略』　磯田道史・著　文春新書（2023年2月）

　図書館の予約の順番を待って、やっと手にすることが出来ました。

「徳川家康の生きざまとか、歴史のことを知りたいが、歴史の本は難しい。細部が多すぎて、分かりにくい。時代背景がわかるよう要点を書いてほしい」と、著者の奥様が言われたとか。娘さんも「パパの本はちょっと難しい」と。
　そこで、悩みながら書き上げたのが、本書だということです。要点としたのは、下記の二つだけ。
　「家康は、三河の弱小大名であったのに、なぜ・どうやって天下を手に入れ、しかも二百六十年も続く、政権を築けたのか？」
　「読者の参考になるように、家康のその“弱者の戦略”をみてもらう」

気づきをいただいた言葉があります。
　「史実だけでは、かえって歴史の真には迫れない。というのも、歴史は伝えられるなかで尾ひれがつきますが、その尾ひれのつきかたにこそ、歴史時代の人々の心があらわれる面もあるからです。」

　この本では一次史料だけでなく、二次的な記録が伝えるものも、なるべく紹介し、史実と区別できるように、「と伝えられています」、「という伝説があります」といった、語尾の表現で示されています。

　歴史に詳しくない私でも、何とか読み終えることが出来ました。今年の大河ドラマ『どうする家康』も、より背景を想像しながら楽しめるのではないかと思っています。

[6] mixiユーザー 06月04日 10:04

『102歳、一人暮らし。』　石井哲代・著　中国新聞社（2023年1月）

　

石井哲代さんは、1920年広島県府中市生まれ。20歳で小学校教員になり、26歳で結婚し、尾道市へ。56歳で退職してからは畑仕事。子どもはなく、83歳で夫を見送った後は一人暮らし。姪やご近所さん、教え子たちがよく訪ねてきます。

　2020年10月から2022年6月まで、中国新聞に、元気な姿が連載、紹介されて、話題になりました。単行本となり、こうして哲代さんのことを知ることが出来、大変嬉しく思いました。

詳しくは、≪伝記・ノンフィクション≫の欄で紹介しています。良かったら覗いてみてください。

[7] mixiユーザー 09月04日 19:46

愚かでは　お彼岸前に　おせちの新聞広告

まだ秋のお彼岸も来ていないのに、今年ももう新聞におせちのお重の予約の広告が載り始めました。
我も我もと競争で儲けようとしています。どこの料理も、これでもかとご馳走を詰め込んでアピールしています。
おせち料理に込められた精神はどこへいったのでしょうか？料理人のプライドはどこへいったのでしょう？　

今頃予約する人がいるのでしょうか？いるとしたら、よっぽど暇なんだろうな。お正月の心配より先に、考えなくてはならないことが沢山あるはずではないかと思うのですが。

おせち料理に込められた先人の思い、智恵がすたれていかないように伝え、次世代に渡していくのが、今を生きる私たちがしなければならないことではないでしょうか。

[8] mixiユーザー 10月12日 19:36

～玄米は神様からの贈り物～
『今すぐ食事を変えなさい』松田史彦・監修　高浜はま子・著
‎　　　　　　　　　　　　　　　　　コスモ２1（2023年5月）

　昨今、統合医療について書かれた本を何冊か読みましたが、本書は世界的な視野に立ち、豊富な参考文献を引用し、日本人に合った「未来型医療」「未来型看護」についての提案は、より一層頼もしい内容でした。少しづつではありますが、時代は確実に前へ進んで来ていると感じました。
　
　隅から隅まで読み、本書を図書館で購入していただけたら、多くの人に知っていただけるのではないかと思い、先日リクエストしました。
　ですが、今日、図書館に行った時、カウンターで司書の方に、検討したが購入出来ないということだった、と言われました。
　リクエストされた全部の本を購入出来るわけではないとは分かっていますが、他の本を差し置いてでも一押しに推薦したいほど、内容のすぐれた本だったので、今回はどうしても納得できないものがありました。もう一度検討していただけないだろうか？とお願いしたのですが、ダメかも知れません。
　司書の方の眼は節穴か？ 10人に1人だけでも、食と健康に関する本にについて詳しい方がいらっしゃればと思いました。

＜元気で生きる＞の欄に、本書のことを詳しく紹介していますので、ごらんいただけたら嬉しいです。

[10] mixiユーザー 12月08日 19:14

～新刊紹介～

　本を読むことに飢えている。読んでも読んでも、渇き切った砂地のような心が水を欲するように、まだまだ心の飢えがおさまらない。あれもこれも紹介したい本があるが、読むだけで時間が取られて、紹介の方がおっつかない状態が続いている。
　せめて題名だけでもと、2023年10月に出版された本の中から、４冊ピックアップしてみることにした。

『続・窓際のトットちゃん』　黒柳徹子／著　講談社（2023年10月）
　国民的ベストセラー『窓際のトットちゃん』が出版されてから42年ぶり、待望の続編!

ピアノ『ピアノ』　いせひでこ／作・絵　偕成社（2023年10月）
　新しい家にひっこして、るすばんをしていたのんちゃんは、クローゼットの中にトイピアノをみつける。今はもういないおとうさんが、5歳の誕生日に買ってくれたものだが、鳴らない鍵盤が1つある。のんちゃんはひさしぶりに、おとうさんにならった「カノン」という曲をひいてみた。すると、となりの森から、それに答えるようにピアノの音が聞こえてくる。いせさんのみずみずしい絵が素敵！

『人魚姫の町』　柏葉幸子／作　さいとうゆきこ／絵
　　　　　　　　　　　　　講談社（2023年10月）
　同じ著者の作品で、以前紹介した『岬のマヨイガ』は、東日本大震災で被災した３人の女性と遠野という不思議な土地がかかわってくる、日常の中にあるファンタジーだったが、この作品もその震災で被災した少年が不思議な出来事に遭遇し、周囲の人びととのあたたかいかかわりをとおして、再び自分を肯定して立ち直っていく過程が描かれている。

『ブラックバードの歌』　カーチャ・ベーレン／作　千葉茂樹／訳
　　　　　　　　　　　　鈴木まもる・絵あすなろ書房（2023年10月）

　フルートを生きがいにしていた少女アニーは、事故にあい、手をけがしてしまった。リハビリをすれば、元通りフルートも吹けるはずと医者には言われているが、なかなかそんな気にもなれず、つらい毎日。そんな中、引っ越し先で、つがいのブラックバードを見守る少年と出会う。ブラックバードの歌声を聞き、巣をあたためているブラックバードを見守る日々をとおして、アニーに変化が訪れ、再び音楽が戻ってくる。挿し絵は、鳥の巣研究家でもある絵本作家の鈴木まもる氏。

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