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NW-SF/Speculative Japanコミュのバラード追悼

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ミクシィ・ニュースででも訃報が流れたのでご存知ではないかと思いますが、バラードが亡くなりました。

http://garth.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/jg-2ed5.html

もし追悼の言葉などがある人はこちらに。

また、SFセミナーの「Speculative Japan」読書会は、部屋長の永田弘太郎さんのご意見もありまして、追悼を兼ねたものにもなることが決まりました。

コメント(10)

別のコミュには、さらっと追悼を書いたのですが、あらためて。ここでは長めに。

実は、文庫になった「楽園への疾走」の訳者あとがきで、バラードがガンだということを知り、そのとき、バラードにとって、ガンという病気がどういう意味を持つのだろうか、ずっと考えていました。
「クラッシュ」では、自動車事故というものにとりつかれていきます。けれども、ガンという病にはそういうものはあるのだろうかと。
バラードは自分の身体の中で、生命を維持するということに反する行動をとり始めた細胞が増殖していくことを、どのように考えたのだろうか、と。
あるいは、言い方を変えるのであれば、自動車事故ではなく、自分の内部、自分のDNAの暴走によって、死に向かっていく。
ガンは細胞そのものは、死とは遠いところにいます。悪性のガン細胞ほど、本体がいなくなっても培養していくことができる、そういうものです。だからこそ、抑制されることなく増殖していくわけですが。

自分の裏庭に核兵器を置いてもいいと言ったバラードです。ひょっとしたら、暴走するガン細胞の立場に立ち、自分がその細胞にとってかわられていくということを、冷静に見ていたのかもしれません。

あるいは、「終着の浜辺」は、自分の身体の中にあったということでしょうか。だとしたら、あまりにも文字通りの内宇宙すぎます。

もちろん、バラードが亡くなったことは、とてもショックでした。ぼくの中に大きな欠落ができてしまった感じです。
でも、だからといって、それだけですむ作家ではないとも思うのです。
バラードがガンに侵され、死に向かっていく中での、その内宇宙というのは、何か、バラードからの、生死をかけた宿題であるような気がしてならないのです。

そして、死にあたっても、そんなことを考えさせる作家として、あらためてバラードのすごさに気付いてみたりもするのです。
 ありがとうございます。非常に興味深く、また哀しくなりました。
 そういえば、バラードがお好きだった伊藤計劃氏にもこの話が通じることを感じました。

 バラードの闘病の象徴的な意味については、こちらのエントリで紹介した本に手がかりがあるかもしれない、という気がします。
http://speculativejapan.net/?p=60
中・後期の作品を読めばわかりますが、バラードは臨死体験があるはずです。
だから、死の恐怖はあまりなかったでしょうね。むしろ天使のくまさまがおっしゃるように、癌という現象の意味について深く考えていたような気がします。ひょっとすると、後期の作品にはその思弁が反映しているかもしれないので、これからじっくりと読み直してみたいと思っています。
Thornさん、闘病記の紹介、ありがとうございます。
本当に、読んでみたいです。

伊藤氏の作品も、読んでみようと思っているところです。

SFセミナーには参加できないのですが、また、読書会の報告なども期待しております。
9月発売のSFマガジンは、バラードの追悼特集です。
未訳短編訳載の他、追悼エッセイ等盛りだくさんの力の入った特集のようです。
コミュ参加のみなさんは、ぜひお買い逃がしのないよう。

またSFセミナーのレポは、Speculative JapanのサイトにThornさんの文章があります。既にお読みになった方もいらっしゃると思いますが、一応お知らせしておきます。


http://speculativejapan.net/?m=200907
ご紹介ありがとうございます。
ただ、一箇所だけ訂正させて下さい。「SFセミナー」のレポではなく、「SFファン交流会」のレポですね。合わせてお読みいただければ幸いです。
失礼しました。
SFセミナーではなく、ファン交でした。
連続エントリで失礼します。

東京創元社の今年の復刊フェアのラインナップに、バラードの『永遠へのパスポート』が入っています。

http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488629076

収録作品は、
「九十九階の男」☆
「アルファ・ケンタウリへの十三人」
「十二インチLP」☆
「監視塔」
「地球帰還の問題」
「逃がしどめ」☆
「ステラヴィスタの千の夢」
「砂の檻」☆
「永遠へのパスポート」

の9作品。
このうち☆のついた作品が、<ニュー・ワールズ>掲載作品です。
Thornさん、今更ですが、自分のHPにハーモニーの書評をアップしました。

http://ameblo.jp/tenshinokuma/entry-10444974516.html
コミュ参加者のみなさんは既にご存じと思いますが、東京創元社から10月にバラードの自伝『人生の奇跡 J・G・バラード自伝』が刊行されています。

http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488015282

上海での体験がとても印象的でした。
死と隣り合わせの日々だったんじゃないかと思いますが、幼年期のバラード少年はとてもたくましく思いました。

自分が書くべき作品について、どのように指向されたのかも書いてありますので、未読の方はぜひ。

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