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あざらしの談話室2コミュのFreedom-Fighter 5-2

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飛行甲板から第一エレベーターを経由して格納庫へ向かう。格納庫の中をひたすら艦尾へ歩くとシャッターに行き当たる。そこで男は壁に設置されているスイッチボックスのカバーを開けた。シャッターの開閉ボタンと受話器が1つ。男は受話器を取るとなにやら話を始めた。シェリーに直接コンタクトを取ろうとしていたのだ。しばらくして回線にシェリーが現れると、男は第四区画にある機体で援護に出るから命令をくれと言った。その際艦内で見つけた2人を連れていくと補足した。

「よし、許可は取った。ゲートを開けるから中にある機体に乗ってくれ」

男がシャッターの開閉ボタンを使ってシャッターを上げた。少しずつその姿を現す3機の戦闘機。ラプターとフリッツはただ驚くしかできなかった。

「LTF-X681 THUNDERBIRD・・・APURGの試作戦闘機だ。右隣のはLTF-X682H WHITE-HERON、左隣のやつはLTF-X683SR SNOW-RABBITってやつだ。まぁ好きなやつに乗りな、3機とも性能はお墨付きだ」

言われるがままラプターはWHITE-HERONに、フリッツはTHUNDERBIRDに乗り込んだ。それを見て男もSNOW-RABBITのコクピットに座りキャノピーを下ろす。3機は艦尾右舷側の第四エレベーターから飛行甲板に上がった。燃料・弾薬などの整備を受けて、カタパルトへと移動し最終チェックを行う。進路上から甲板要員が外れカタパルトから蒸気が漏れ出す。蒸気で稼動するカタパルトが機体打ち出しの準備を終えたことを意味する。操縦桿を握る手に自然と力が入る。

「そういえば自己紹介がまだだったな」

無線が入った・・・SNOW-RABBITに乗り込んだあの男だ。

「君達と会うのは二度目なんだが・・・まぁ乗ってた機体が違ったからな・・・。長くなった、オレは第501遊撃飛行隊の橋本 洋一少佐だ」



・・・え?



「レーダーに反応、機数8」

「空戦用意!」

先行するRA・TSの混成隊は、艦隊から南々西に270Km離れた空域で敵攻撃隊を発見した。混成隊の指揮を執っているハスティーは、敵にどう仕掛けるか考えていた。一斉に仕掛けるか、どれか1機に仕掛けて隊列を崩すか・・・。

「オレとキックス、さくらちゃんは正面から突く。他はその間に背後から突いてくれ」

敵はまだこちらに気付いていない。仕掛けるなら今だ・・・。そう判断し各自が兵器発射ボタンに指をかけたその時だった。

「レーダーに反応、機数2、高速で接近!」

「ミサイル接近!」

「攻撃中止、回避!」

編隊は一旦散開し接近するミサイルをかわす。飛来方向に目を向けると、確かに2機の飛行機が視認できた。彼我の距離があっという間に縮まり、ついにはすれ違う・・・。



あれは・・・



さくらがつぶやく・・・彼女はかつて一度だけ対戦したことがある機体だった。対戦といってもすぐに撃墜されてしまったのだが。

「なかなかいかした機体じゃねぇの」

キックスは反撃に転じる。CIWSも使っての機銃攻撃もあっさりとかわされる。ハスティーは現れた機体を自分とキックスで牽制し、RA隊は爆撃機を片付けるよう指示した。

「了解しました。ではせめてその機体データだけでも・・・」

そう言ってハスティーとキックスにデータを送信した。2人は受信したデータをディスプレイに開く・・・。



XFA-22VX DEVIL-PRINCESS


それが自分達と戦う相手だった。性能は自分達の乗る機体と差はなかった。ならば勝敗はパイロットの腕次第というわけだ。DEVIL-PRINCESSのパイロットは爆撃機殲滅に向かうRA隊の妨害に向かおうとするが、ハスティー・キックスがうまく阻止する。それの繰り返しが何回か続いていく・・・どうやら腕はこちらの方が上らしい。キックスの銃撃が片割れの主翼を撃ち抜いた。それに気を取られたか、もう1機の隙をついてハスティーが機銃攻撃を行う。これで2機とも戦闘続行不可能となり、やむなく撤退・・・と思いきや、魔姫達は驚異の早さでハスティーらをロックしありったけのミサイルを撃ってきた。 今度はハスティーらが慌てはじめる。CIWSと回避行動をうまく駆使してミサイルをかわすが、やはり限界は存在する。

「ハスティー、まずいぞ!」

キックスがレーダーを見て叫んだ。どうもミサイルを避けても自分達には分が悪いらしい。ハスティーもレーダーを確認すると、背後から敵の増援隊が接近しつつあった。

「機種はたいしたことないが、塵も積もればなんとやらだ」

しかし逃げるわけにはいかない。なによりRA隊は敵爆撃隊と交戦中だ。彼女らの援護に回りたいのが正直な気持ちだった。

「もうしばらく本気モードでいこうか」

「当然だ」

新たな敵を迎え撃つべく2人は編隊を組み交戦空域に向かった。



「レーダーに反応、機数12」

交戦空域に急行する3機の戦闘機。洋一のSNOW-RABBITと、それに続くラプターのWHITE-HERONとフリッツのTHUNDERBIRDは、戦闘態勢のまま飛行を続けていた。

「苦戦してるみたいだな」

レーダーに目を落としながらラプターがつぶやく。脳裏によぎるハスティーとキックスの顔・・・。いや、あいつらなら大丈夫だ、心配はいらない。なんならあいつらの手柄を横取りしてしまえ・・・ラプターはテンションが上がった。

「よし、仕掛けるぞ。君達のお手並み拝見させてもらうよ」

洋一が2人にある意味で『発破』をかけた。

「少佐、どっちが多く墜とせるか勝負しましょう」

ラプターが言い返した・・・無論冗談だが。どうやら心配はなさそうだ、洋一は笑った。



交戦中の友軍機へ、援護する! ラプター、フリッツ、散開!



3機は自由戦闘に入り、近くの敵からロックしミサイルを放った。胴体下部の格納扉が開き、中から飛び出したミサイルは正確に敵に命中していく。3人が加わったことにより迎撃隊に奮起する。それまで苦戦していたRA隊の動きが滑らかになり、敵航空部隊を追い詰める・・・。

「おい、2人ともしょっぺぇ飛び方すんなよ」

余裕が出てきた頃、ハスティーとキックスの耳にラプターのちゃちゃが聞こえてきた。

「お前が相手できない機体とやってたんでね〜」

とキックス。

「いい大人が強がるなよ」

―強がりじゃねぇよ。

3機の援護でAPURGの士気は回復した。その後もしばらく戦闘は続き、最終的には迎撃に成功したのだった。

全航空機を収容したAPURG艦隊は、目的地であるボエラニア諸島に向けて航行を続けた。途中何度かPMU軍(ピースメーカー連合軍)の追撃隊と遭遇したものの、その都度迎撃に成功していた。

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