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あざらしの談話室2コミュのFreedom-Fighter 5-1

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5 生き残るための出撃



「みなさん、おもしろい方々ですね〜」

さくらは笑いすぎたのか少々涙目だ。キックスらも表情は明るい。有意義に時間潰しができてなによりだったようだ。そろそろ戻ると言って、さくらがその場から離れたとき、艦内に警報が鳴り響いた。



高高度で接近する機体発見。数12。第一戦闘配備



艦内が慌しくなった。さくらは艦尾飛行甲板に上がり、自分の機体に乗り込んだ。

「オレ達はどうしたらいいんだ!?」

ラプターは周りに叫びだした。しかし雑音やらなんやらで声は他の者たちには届いていない。

「決まってんだろ、オレらも行くんだよ!」

キックスは整備の終わったばかりの機体に乗り込んだ。全システムの電源を入れて、各部のチェックを始めた。行くと言ったところで武器は固定の機銃しかない。その機銃も残弾数は十分ではない。ハスティーは自機の装備をチェックすべく機器を操作する。取扱説明書なしでここまで機器を扱えるのは、彼らはかつてパールバルで機体整備もやっていたからである。装備チェックモードをこじんまりとしたディスプレイに開くのも時間はかからない。

「とりあえず上がろう」

ハスティーとキックスは機体を動かし始めた。近くのエレベーターに乗っかる。

「エレベーターを上げろ!」

ハスティーの叫び声に要員が慌てて操作する。それだけで艦内の様子が手にとるようだった。

その飛行甲板では待機していた航空機に燃料やらミサイルを装填中で、艦首側第一カタパルトではRA隊の待機組が今まさに発進するところ。フロアひとつ変わると空気も変わっていた。

「あれはさっきの娘の機体じゃないのか?」

発艦のためにカタパルトに移動するのはさくら搭乗の機体だった。その後ろには他のRA隊の機体が続く。各機ともその装備の重装備具合に言葉を失うハスティーとキックス。彼らの脳裏に自分達の航空作戦の初陣の頃が映った。夜間奇襲攻撃・・・飛んでも飛んでも見えない明かりに、当時は恐怖でしかなかった。その後にあった軍需工場攻撃はひたすら雲のない空を飛んだ。いつ敵に見つかるかわからない不安で生きた心地がしなかった。

ハスティーがブリッジに無線で出撃許可を求めたその時だった、ほぼ真上にいくつかの光が見えた。それがなんなのかハスティーらにはすぐに理解できた。2人はレーダーを起動させた。ディスプレイに『CIWS STANDBY COMPLETE』と表示されると、コクピットと垂直尾翼の間からモーター音が聞こえ始めた。奪取した5機すべてにレーダー連動式近接防御システムCIWSが搭載されている。2人はこれを使って接近物(ミサイルあるいは誘導爆弾と読んで)を撃ち落とそうとしたのだ。接近物は無線操作の誘導爆弾だった。艦隊の少し前に敵機から切り離されたらしく、確認が遅れ迎撃開始までに時間がかかった。誘導爆弾の数は8、そのうちの半分はCIWSで破壊することができたが、残りの2発はストーリーエリーに、1発はブラベリーマン、1発はゴーストウィッチに命中した。これにより2空母はカタパルト付近をやられて発艦作業ができなくなった。ブラベリーマンに関しては駐機中の機体が爆発に巻き添えを食らった。

「シェリーさん、このまま座しておねんねはごめんだ。オレ達も一応軍人、言いたかないが死ぬなら戦って死にたいね」

ブリッジでTS隊の本心ともとれる通信に耳を傾けていたシェリー。爆弾命中による火災の消火に追われる僚艦が目に映る。もはや取るべき道は一つしかないようだ。

「2人の機体に空戦装備させて」

シェリーは考えた末、TS隊に出撃させる命令を下した。直ちに燃料注入、弾薬装填が行われ、カタパルトへと誘導される。ハスティーとキックスは貸し出されたパイロットスーツに身を包み、ヘルメットを抱えてコクピットに乗り込んだ。

「システムオールグリーン、こっちは行ける」

「あざらしもOKだ」

「キックス、なんだそれ」

「こいつの名前だ。XXFA-27FX VEAU-MARIN、フランス語であざらしだ」

キックスはもう機体に愛称をつけていた。この男の下準備は誰よりも早い。

超空母ストライフの艦首甲板第一第二カタパルトに2機の新型機が並んだ。キャノピーを下ろしアフターバーナーを最大開放し甲板要員とコンタクトを取る。ブリッジからGOサインが出ると甲板要員からも合図が出る。

「進路クリアー確認」

「絶対に帰って来ること、いいね」

「了解、RA隊共々ちゃんと連れ帰りますよ」

ブリッジとの通信を終え、発艦前に隣の戦闘機に視線を向ける。キックスが親指を立てて笑っていた。親指を立てて笑い返すハスティー・・・表情を改め操縦桿とスピードレバーを握り直す。



TSX001、ミリアル・ハスティー発進する!



ハスティー機の発進を見届けてキックスもコクピットについてキャノピーを下ろした。それからあまり時間を置かずにキックス機も空に舞い上がった。2機は先に発進していたRA隊と合流、高高度の敵機の追撃を開始した。

「オレ達はどうしようかな」

ラプターとフリッツは飛行甲板にいた。OCEAN-FeEもAQUA-FLYERも空中戦はあまり得意ではない。しかし彼ら自身の腕は並のものである。なにより彼らがこんな時にじっとしていられなかった。

「そこの2人は今暇かな?」

呼ばれた2人が声のしたほうを向くとパイロットスーツを身に纏った男が立っていた。彼は2人に手が空いてるのならちょっと来てほしいと言った。じっとしているよりかはマシと思ったラプターは男の申し出を快諾する。フリッツも多少の違和感と抵抗があったが、男に協力することにした。

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