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あざらしの談話室2コミュのFreedom-Fighter 4-4

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それからしばらくしてウェルソンらが帰還する。が、生き残ったのはウェルソン・オーガンと数えるほどの機体だった。作戦参加機をすべて収容し終えたAPRUG艦隊は、反転し全速力で戦闘地域を離脱した。しかしエルバート軍にもピースメーカーにも属さないので、拠点に帰投するのにも一苦労の想像は難くない。もちろん艦隊は四六時中警戒態勢を取らざるをえなかった。航空隊のクルーは交代で舞い上がっていたが、客人扱いのTS隊は飛ぶこともできずストレスは溜まる一方だった。その理由は「君達には人と会わせるまで死なすわけにはいかない」からだった。

そうは言っても彼らとてエース級のパイロット。ほぼ軟禁状態の待遇に我慢の限界に迎えつつあった。

「おいおい、こういうの宝の持ち腐れって言うんだぞ?」

ラプターは外に出たくてうずうずしている。この時は愚痴一つこぼさないフリッツも珍しく愚痴をこぼしていた。

「結局コーリンさんはSEESIDE-SHOOTER持って行っちゃったもんね」

帰艦時、ストライフに予備機はなかった。RA隊は専用の機体を使うので、早々に補充もきかないという。なのでしばらくの間(というか補充機が届くまで)は彼女が強奪5番機のパイロットとなる。

「しかし正規部隊の隊長機が強奪の機体ってのもけったいな話だな」

「まぁそこらの軍の正規部隊とは違うけどね」

超のつく空母を3隻も所有しているのに軍隊ではないとも言えないだろう。実際APURGの兵力は未知数だった。いったいAPURGとはどんな連中なんだろうか。探りを入れてみたくならないわけでもないのだが、遅かれ早かれ知ることにはなるだろう。

「調べたら調べるほど、こいつのスペックが怖いな」

VEAU-MARINのコクピットで機器の操作をするキックスが話し掛ける。

「そいつは制空戦闘機だろ? それも並のスペックじゃねぇ。とんでもないもん持ってきちまったな」

ハスティーの搭乗機であるABYSSEM-DAUPHINも高い空戦能力を持っていた。ラプターのOCEAN-FeEは対空戦もいけるが、それ以上に対地戦に威力を発揮するマルチロールな戦闘機だ。ラプターのAQUA-FLYERは空母での運用を強く意識した機体で、対空対地はもとより対艦対潜や艦の周辺索敵もこなすスーパーマルチロールなやつだ。

SEASIDE-SHOOTERはタイプ的にはラプターが乗ったOCEAN-FeEと似ているが、こいつの主な仕事は地上部隊の支援攻撃などである。どちらかといえばあまり空戦闘は得意ではない。それを考えると、コーリンには別の機体を渡したほうがよかったのかもしれない。

「まぁコーリン中尉は腕がいいと聞いてるし、心配ないだろう」

キックスは主翼に大の字に寝転がった。

「もっとも、できれば出撃機会は少ないほうがいい」

ハスティーがしみじみ語った。ラプターもフリッツも口ではあぁ言いつつも、本音は全く別だった。



調整は進んでる?



声の聞こえたほうに視線を向けると、そこには数人の人間が立っていた。艦隊司令官のアーノルド・ミンクス少佐、シェリー・フィリックス准将に、RA隊の隊員・・・。ハスティーとキックスは機体から降りて敬礼する。両者共にまともに話すのはこれが初めてだった。

「この空母(ふね)はどこに行くんですか?」

キックスが質問するとシェリーは即答で答える。大陸から遠く離れた諸島にあるボエラニラという島に向かっているのだそうだ。その地名に聞き覚えがあった。

「懐かしい場所に連れていっていただけるのですね」

ハスティーは笑って言った。彼らに会わせる人はそこで待っているという。その待ち人が誰なのかそろそろ教えてほしいところだが。しかし彼らにはそれが誰なのか、おおかたの予想はついていた。

「実はこの娘もボエラニラの出身なのよ?」

シェリーは隣にいたRAの隊員・・・滝野 さくらを紹介した。

「まぁ確かにボエラニアには住人がいたはずだが・・・」

「失礼ですが、滝野准尉は幾つですか?」

ハスティーが尋ねると彼女は18と答えた。彼らとは4つ違うことになり、ちひろと近い年齢だ。ハスティーはさして問題はなさそうだ。

「18でパイロットかぁ〜すげぇなぁ〜」



そういうあんたも似たような歳でパイロットやってたでしょ?



「お2人のご活躍は聞いています。私はお2人に負けない兵士になろうと思ってました。今こうしてお話できるのが夢のようです」

2人は笑わなかった。嬉しくはあったのだが、どこか釈然としないものがあったのだ。目標とされていたことは胸を張ってもいいところだとは思ってはいたが・・・。

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