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おも詩ろ荘コミュのニューカマーの部屋(ネット詩鑑賞トピックス)

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 こちらは皆さまにネット上で読んだ詩を紹介していただき、ともに鑑賞することを目的とした部屋です。

 インターネット上には星の数ほどの「詩」が溢れかえっています。不特定多数の人への発表が容易になったことにより、詩として力を持った作品も、あるいは簡単に読み流されてしまっているのかもしれません。

 この部屋では入居者の皆さまがネット上で出会い、「感動した!」「これスゴイ!」「この詩ぜひ読んでみてください」などというような感想を抱いた「ネット詩」をドシドシ紹介していただきたく思います。

 以下この部屋のルールです。(他者の作品を扱うこととなりますので、ご必読のほどよろしくお願いします。

 
 ?このトピにての紹介(転載)にあたり作者には何らかの形で必ず許可を取ってください。
 ?紹介したい作品が当コミュニティ参加者のものであっても?と同様に許可をとってください。その際、一篇ごとの許可とするか、逐一の許可を得ずともどの作品でも紹介可能とするかは、参加者相互のコミュニケーションにおいて決めてください。
 ?こちらでは面倒かも分かりませんがぜひ一つの作品を一篇まるごとご紹介くださいませ
 ?転載にあたり誤記には十分ご注意ください。
 ?転載された後で種々の理由により削除を希望される作者の方は管理人までご連絡ください。(削除にあたっては紹介者より作者の意思を尊重いたします)
 ?「紹介したいのだけど作者と連絡がとれない」という場合は「歓談室」または「どこまでもドア」にHPやブログのアドレスを掲載ください。
 ?作品の感想は「みなさんの感想の部屋」へお願いします。

 その他お気づきになられたことありましたら、管理人までご連絡くださいませ。

 『現代詩鑑賞の部屋』なんかぶっとばせ!?(笑)

コメント(9)

  太陽の下に

                ためいき    


 部屋の隅に置かれた彫像に
 午前の透明な光が差し込む
 椅子の上の古い雑誌に
 ゆっくりと通り過ぎる鳥の影

 太陽の下には柔らかな丘の起伏
 たんぽぽやなずなの黄色い集落
 ひともとの樹にすれあう光の葉から
 蒼穹に消えたものたちの匂いがこぼれる

 磨かれた石に透明な波を寄せながら
 木々の間を川が流れる
 堤防の小道にあらわれては消える影
 倒れた道しるべが墓標のようにけむる

 ・・・この道を、この丘を、あの傾いた板を、太陽は激しく照らし
 ていた。まだ明かすべき何かがあるかのように、無償の大地に
 見えない墓標が並んだ。風はゆるやかに高みに吹き、小砂利
 の敷き詰められた道は、廃屋の向こうへと曲がっていった・・・

 太陽の周りに透明になる青空
 真昼の一瞬、何もかもが静まり返る街
 若い女が抱き上げた子犬は
 高い建築の上にまぶたを開く

 海辺に下りる白い階段
 砂に埋もれる錆び付いた黒い傘
 崖に無窮の波が打ち寄せ
 岩間に小船の残骸が揺れ動く

 ・・・眠りから眠りへと日差しが移っていった。無数の面を持った
 宝石が回るように。肩を組んだ二人の少女が波打ち際で銀の
 光に包まれる。何かが訪れる予感が水平線を通り過ぎ、コンク
 リートの堤防に白い貝殻がカタカタと鳴り響いた・・・

 森の奥の沼地に午後の風が吹く
 水草たちが、葉面に粒状の時を揺らしている
 枝のようにからみあう森の道
 その上を夢見るように通り過ぎる獣たち

 すべてを
 透過するように
 輝きわたる太陽の下に





HP「ためいき」 http://www9.plala.or.jp/tameiki19/

※フォントの関係により、4連・7連の文の長さが不揃いとなっております。

 ふたりは酔っ払ってしまった  ふたば さん(入居者)

 板張りの天井から
 落っこちてきたのが彼だったら
 拾得物として駅員に
 回収されていくのが僕だった

 歌詞を忘れてあとは適当
 ごまかし歌うのが僕であれば
 からだごと振り回してさ
 踊り狂っているのが彼なんだ

 お酒であれば何杯だって注文した
 請求書は見知らぬライオンが首からさげて
 星空のサバンナまで持ち去ってしまった
 ママさんは有線のかかるバルコニーに頬杖しながら
 ズボンを穿き忘れたロミオ達を
 見下ろしている呆れ顔

 夏休みの夕立ちになって
 道路を削るほど打ちつけてるのが彼なら
 白鳥座までの打ち上げに
 失敗したロケットが僕だった

 黒い車で地獄まで
 乗り付けたのが彼であれば
 戦場を自転車で走り回って
 迷惑をかけて生き延びている僕だった

 それでも、まだ間に合うかもしれないと
 遠ざかっていく電車を見ているのが彼だったら
 向かいのプラットホームに突っ立って
 もうすぐなのかもしれないと思うのが僕なのだった

 昨日や今日、明日もそのあともみな
 とっくにこの世とあの世で封をされて
 心配事ばかりしている生活者たちの方へ向けて
 超音速度で置き去りにされてしまった

 ふたりとも酔っ払ってしまったのだ



                (ふたばさんHP「馴れていく」より)

*    *    *    *    *    *    *    *
 詩コミュで読んで以来、大好きなふたばさんの詩を紹介いたしました。
 許可いただきましたので、これからも折にふれ転記させていただこうと思ってます。
 ただ、不満がひとつ…
 ふたばさん、うちにも作品載っけてくださいよぉぉうぅ〜〜。
 地球の中になんとなくいる  ジュン さん

 ベストを尽くして降伏した私たち
 愛に向かう道のりの途中、小さな心臓を落とした

 体は芯から冷え切って
 単純な家族算数を説くことを諦めている

 笑顔を失い
 テクノロジーの欲望に
 感覚をそぎ落とし
 いつのまにか涙が出なくなった
 人の違いに翻弄され
 悲しみのチャンスを逃している

 自分の足跡も消えかかって・・・

 
 もう一度言う

 泣くことを忘れた私たち


 頭の片隅にフラッシュが残る
 私たちが人間だった頃
 街灯に吸い寄せられ
 踊り狂った日々

 あぁ あの匂いだ
 あの匂いを 我々は求めてる


      (2008年12月11日付、ジュンさんのミクシイ日記公開作品)
 ◎垢擦り◎   きっちょむ(蚕。) さん(入居者)

 背中をな
 お風呂で引っ掻くとな
 垢がでてくるんよ

 擦っても
 擦ってもな
 止まらん
 背中、消えてまうのかと思う

 へばりついている
 考えたあない嫌なこと
 食べ飽きたものもの
 守れへんかった約束の残りかす

 あたしに裏切られたあたしが
 前触れもなしに
 囁きかけてくる、ここ


   (2008年10月20日付、きっちょむ(蚕。)さんのミクシイ日記公開作品) 
  きず  ささくれ さん 
 
 
 寝ぼけてたかな
 外国語で書かれた手紙を
 さっき受け取った気がしたんだけど
 どこかへいってしまった
 夜みたいな手紙だった、ぼくのまだ知らない夜みたいな

 おかあさんが
 くれたんじゃなかったっけかな
 皺を隠すのに懸命で
 こっちなんて見向きもせず
 放り投げるように
 くれたんじゃなかったっけ

  砂のお城が壊れてゆく
  城なんて
  なかったのかな
  おかあさん
  夜明けの空が
  少し見えた気がする


      (09年8月9日付、ささくれさんのミクシィ日記公開作品)
  夏にうまれる

          ひろかわ文緒

 日傘の陰にちいさく
 鈴が鳴って夏はあかるく
 なってゆきます
 青くたおやかな風に
 葉脈は波うって
 けれどやがては、
 おさまるようにわたしも
 素直に日を抱いていたいと、
 おもうのでした

  ・

 川辺をあるくことが
 とてもすきです
 水鳥がはばたいたあとの
 水面や、泡を
 眺めている時間が、すきです
 熱をもった土の蒸発や、
 モンシロチョウの
 息をひそめる様子を
 眼をつむっても
 おもいうかべられるから
 わたしももうすぐ
 川辺のけしきになる
 のでしょう

  ・

 まきあがる真砂に
 わたしのほねぐみはもろく
 かたかたとふるえます
 擦りあうすきまと
 すきまの水に
 空気が混ざって
 ひとつ、
 ひとつ、
 つぶれてゆく音です、耳から
 ではなく、体内をつたわる
 いとおしいふるえ、

  ・

 空、空、空、
 繰り返してゆく四季に
 いきるのはむずかしいと
 蜩は云うのでしたがほんとう
 でしょうか、
 あなたはいともかんたんに
 フラフープをくぐって
 尾びれをなびかせているから
 いきるのは泳ぐよりも
 ずっとたやすいのだろうと
 おもって、いた

  ・

 おさない子どもが
 タタンタ、と駆けて
 階段を降りてゆきます
 コンクリートの石粒が、宙に
 無造作に
 ほうりだされて
 たよりなさそうに
 みえたのは、なつかしい
 母のつくる夕餉の
 においがふと、
 鼻をかすったから
 なのでした

  ・

 日傘をとじて
 もう陰のない足元をたしかめ
 あるいています
 わたしはすきな
 ことばかりをして、いきて
 日の暮れるのをおしみ
 手をふること
 さえも、できずにいました
 けれどさいごには
 家にかえるしか
 残されていないように
 きょうという日も
 きょうという日に
 かえそうと、そっと
 かなしんだあとに腕を
 あげてやわらかく、指を
 ほどいてゆくのです


  


  「日の浴びる窓際で」http://ma-a-ya202.jugem.jp/

 ※本文はHP内でなく「文学極道」(http://bungoku.jp/)に投稿されたものを引用しました。

    私ではない

                               下川敬明

 目を閉じているのは大地だ
 私ではない

 呼吸しているのは森だ
 私ではない

 思い描いているのは夜だ
 私ではない

 交尾する獣たち
 もつれ合う光の吐息
 生命あるものが放つ強烈な臭い

 走り去る影
 また 影
 また 影

 汗みずくの裸形を追う眼差し
 通り過ぎるすべて
 消え失せるすべての営みを

 みつめているのは星々だ
 うたっているのは海だ
 うすれてしまうのは世界だ

 私ではない



(詩集「風の喉笛」より)

 下川敬明は一昨年、伊東静雄賞奨励賞を受賞した詩人で、私、yardbird の古い友人です。今回東京で二回目の自作朗読会を開催しますので、宣伝もかねて作品を紹介させていただきます。

ご興味のある方はこちら
http://www.star-poets.com/gallery/history/poetry02/index.html
・心楽しく、安らぎにあふれる 06/21 (Tue)


冷蔵庫のスミに怠惰が出没した。

昨日も彼女が家に来た時に、ベッドわきに現れた。

僕は丸めた雑誌で叩こうとしたが、

ひょいと逃げられてしまった。


ここのところ怠惰がよく出没する。

部屋を汚くしているとよく出るらしいが、

なるほど僕の部屋は散らかっている。

食器は洗っていないし、空き缶もそのまま放置されている。

昨日怠惰が現れた後、彼女が少し片付けていってくれたが、

それでもまだ部屋は汚い。


人間は一生のうち、眠っている間に何匹か怠惰を食べてしまう。

あと、1匹見たら30匹はいるとか、

知らないうちに家の柱が食い尽くされていたという話も聞く。

長時間昼寝してしまった後に、体がすごくダルくなることがあるが、

それは、眠っている間に怠惰に噛まれて毒が回ったのだ。

古い聖典にも怠惰のことが書かれている。

怠惰は昔から人間の身近な悩みの種だったのだ。


◇◆◇

マイミクのリョウさんの作品をご紹介します。掲載先は『リョウの毎日はモンスター物語2』
http://dai62fuku.blog53.fc2.com/

他の作品もおもしろいよ!
・待機   河野聡子


条件は三点だった。
観念において類似。
外観において類似。
称呼が類似。

どうした
店長
あそこに

宇宙からの宇宙からの宇宙からの宇宙からの
文字文字文字文字文字文字文字文字文字文字
文字文字文字文字文字文字文字文字文字文宇
文宇文宇文宇文宇文宇文宇文宇文宇文宇文宇
文宇文宇文宇文宇文宇文宇文宇文宇文宇文宇

がみえてるんです
おい
ああほら

一体全体一体全体一体全体一体全体一体全体
一体全体一体全体一体全体一体全体一体全体
一体全休一体全休一体全休一体全休一体全休
一体全休一体全休一体全休一体全休一体全休
一休全休一休全休一休全休一休全休一休全休

勘違いするな
まだ有休はないぞ

そんな馬鹿な
馬違いじゃない
おまえはまったく
似ていないんだ
時給がって
ことですか

第1回 弟に刺殺される
弟2回 第に剃髪される
弟3回 第に触発される
弟4回 第に挨拶される
号!吟!助けて!
そいつをおけ
こんなことだから
もうすぐ金環日食だ

そして挨拶どころか
給料すらなかった
店長に弟が就任すると
第はおちついた
丼のしるし
類似の秘密を
待ちこがれた

字宙からの字宙からの字宙からの字宙からの
薔薇の特徴薔薇の特徴薔薇の特徴薔薇の特徴
薔薇の特徴薔薇の特徴薔薇の特微薔薇の特微
薔薇の特微薔徴の特微薔徴の特微薔微の特微
字宙からの宇宙からの宇宙からの宇宙からの

まだみえている。
みえているな。
店長。


◇詩客(SHIKAKU)より
http://shiika.sakura.ne.jp/works/dec-2-2011/2011-12-02-4260.html

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