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大日本帝国の光と影コミュの【文献紹介】明治・大正の政治社会史

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明治・大正の政治・社会に関する文献を紹介するトピックです。

既読,未読を問いません。

最低限,著者名,書名,出版社は挙げてください。

内容の簡単な紹介,感想などを述べていただけると,ありがたいです。

コメント(4)

岡義武「明治政治史?」(岩波書店「岡義武著作集」第1巻)

「近代日本政治史?」「明治維新と世界情勢」「第一議会に関する若干の考察」の3編を収録。

「近代日本政治史に対する先生の基本的見通しは『民族革命』の概念によって示された。『近代日本政治史?』でそれは,維新史の具体的叙述をうけて,つぎのようにカテゴリカルに表現された。『江戸幕府の瓦解・明治新政府の成立という巨大な政治的変革は,その一面においてはいわゆる民族革命であったということができる。ここにいう民族革命とは,民族の独立確保あるいは民族の対外的勢力拡大を目的としてなされる国内政治体制の変革をいう』」

「『明治維新は世界情勢の変動を槓杆としてもたらされたものであり,そして,この明治維新における変革は,世界情勢にわが日本が対処し適応するために必要とされた限度にとどめられた。』ここにあるのは国内政治の変動を国際情勢との相関において捉えようとする視座である。具体的には,『世界情勢』に対応するための『強力な国家的統一の樹立』が政治的自由の実現に先行し,それを制約するという視点,いいかえれば,ナショナリズムとデモクラシーの交錯相克の視点から国内政治の分析を行なうということである。」

「このような問題意識と分析視座が形成される背景に吉野作造の影響があったことは確かである。政治的自由は国家的統一の確保の『後においてのみ初めて国家のために建設的な作用を営みうる』とし,また薩長の『権力意志』が『当時の客観的必要に少なくもある程度適合するものであった』(『明治維新と世界情勢』)とするのは,『自由民権運動に対する明治寡頭政の必然性を認めた』吉野の評価をそのまま継承するかのようだが,問題は結論の一致だけではない。・・・吉野の中心観念は『自由』と『国民』であり,『自由』の問題はフランス,イギリスについて主として論及され,一方ドイツについてはナショナリズムの問題が重視された,と蝋山政道は語っている。」(以上,関口榮一「解説」より抜粋)
岡義武「明治政治史?」(岩波書店「岡義武著作集」第2巻)

「近代日本政治史?」(未定稿)を所収。

「しかしもとより著者が『近代日本政治史?』を国会開設からパリ平和会議にいたる時期を蔽うものとしたのには,著者独自の近代日本観に基づく学問的理由があった。すなわち明治維新を民族独立のための国家建設及びその存立基盤の強化を至上課題とする『民族革命』としてとらえた著者は,その最終的帰結をパリ平和会議とその結果に見た。それは帝国主義へのヴェクトルと普遍的国際協調主義へのヴェクトルとを共にもった両義的なものであった。したがって著者は大正8年を日本にとっての帝国主義と普遍的国際協調主義との歴史的分水嶺として見た。著者はパリ平和会議首席全権西園寺公望が帰国後に原首相以下政府当局者を前にして行った演説の一節を次のように要約し,深い共感をもって紹介している。
“わが国は開国のとき国力『微弱』であったので第一に力めねばならなかったのは国防であった。そして,わが国はその存立を擁護するため日清,日露の両戦争を戦い,爾来『武名』を世界に輝かすにいたった。しかし,その結果皮相的な観察者が日本を軍事にのみ優れた『好戦の国民』と誤解したこともないとはいえない。しかし,いまやわが国家の存立が確乎たるものになり,また他方世界に『永久平和』の組織成らんとしているとき,わが国は軍備とともに学芸,産業の方面においても亦努力しなければならない。それは世界の大勢の上からばかりではない。わが国民を好戦的国民とする誤解を解くことになろう。国民が眼前の小事にとらわれ,世界の大勢を察しなかったならば,『其の時こそ,わが国が孤立の地位に立ちて世界を敵とすることとなる』。万一そのようなことになれば九仞の功を一簣にかくこととなる”
(三谷太一郎「解説」より)
長谷川時雨「旧聞日本橋」(岩波文庫)

「大江戸の名残り濃い明治初年の日本橋界隈の風俗・世態人情を繊細な筆致で活写した自伝的回想。『女人芸術』の主宰者として知られる劇作家・長谷川時雨(1879−1941)が生まれ育った日本橋の人と町を鮮やかに描いた本書は,一つの時代の光と影をきめこまかく伝える証言でもある。父・深造の手になる江戸市中の風俗画文を多数収録。」(紹介文より)
篠田鉱造「明治百話 上・下」(岩波文庫)

「世界史にも類のない大変革の時代ー明示は,約半世紀のあいだ変化し続けていった。なかでも新旧の移り変わりや衝突の最も激しかった明治初年のさまざまな逸話を熱心に採集して生きいきと再現,著者の実話主義の結実した百話シリーズ第2作。」(紹介文より)

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