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大日本帝国の光と影コミュの【文献紹介】軍国日本と植民地

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近代国家としての大日本帝国を特徴づける軍国主義と植民地主義の展開に関する文献を紹介するトピックです。

既読,未読を問いません。

著書名,著者,出版社名は最低限,挙げてください。

内容の紹介,感想等にも触れていただければありがたいです。

コメント(6)

猪木正道「軍国日本の興亡 日清戦争から日中戦争へ」(中公新書)

「明治維新後、日本は数十年にして近代民族国家としての自立に成功した。この近代化は同時に軍国化にほかならず、日本は帝国主義の時代に参加して日清・日露戦争に勝利した。しかし、国際社会の一員として世界各国と協力し、互に主権と独立を守るという精神は次第に忘れられ、日本は軍国主義化の色彩を強めていく。軍部は立憲国家の枠を越えて独走、日本は国際的孤立化に陥った。大東亜戦争あるいは太平洋戦争とは自爆戦争にほかならなかった。」(紹介文より)

 本書は湾岸戦争を経て日本の安全保障政策が大きく展開する時期に、著者の考える適正な安全保障の着地点を探るべく、そのための基礎作業として戦前戦中の軍国主義の蹉跌を検証しようとしたもので、いわゆるかつての保守本流の意見は、ここらへんに収まるであろう。

 著者(1914−)は元京都大学法学部教授、元防衛大学校長。戦前の自由主義経済学者河合栄次郎の薫陶を受け、左右のいずれの全体主義にも反対するリベラル右派の立場を取った。 
藤原彰「日本軍事史上巻 戦前篇」(社会批評社)

「明治維新以来120年間の近代日本の歴史は,ひたすら軍事国家としての発展をめざした前半の80年間と,平和国家を国是とした後半の40年間とに分けられる。前半の80年間は,軍国主義強国への道をひたすらにすすんだ。明治維新後の国家建設の中心スローガンは「富国強兵」であり,天皇に忠誠をつくす精強な軍隊をつくりあげるという目的のために,政治も,経済も,教育や思想・文化までもが動員された。その結果が,世界に比類のない軍国主義国家を成立させることになったのである。」(「まえがき」より)

目次
第1章 武士団の解体と近代兵制の編入
第2章 徴兵制の採用と中央兵力の整備
第3章 天皇制軍隊の成立
第4章 日清戦争
第5章 日露戦争
第6章 帝国主義軍隊への変化
第7章 総力戦段階とその諸矛盾
第8章 満州事変
第9章 日中戦争
第10章 太平洋戦争

著者(1922−2003)は1941年陸軍士官学校を卒業後,中国へ派遣。1945年陸軍大尉で復員。1946年東京大学文学部史学科(国史専攻)入学,1949年卒業。一橋大学名誉教授。 
吉田裕「日本の軍隊ー兵士たちの近代史−」(岩波新書)

「1873年の徴兵令制定以来、文明開化の推進力となり、全国に近代秩序を浸透させる役割を果たした日本の軍隊。それが、15年戦争期のような反近代的で精神主義的な軍隊になってしまったのは、なぜか。日本の民衆にとって、軍隊経験とは、どんな意味があったのか。豊富な史料をもとに、『天皇の軍隊』の内実を解明する。」(紹介文)
「岩波講座近代日本と植民地1 植民地帝国日本」(岩波書店)

1990年代に刊行された岩波講座全8巻の第1巻
目次を掲げておきます。

まえがき
? 近代世界の形成と植民地
 1 東アジア新旧帝国の交替
 2 東アジアの経済圏ー戦前と戦後
 3 中華帝国の「近代」的再編と日本
? 近代日本の膨張と植民地
 4 内国植民地としての北海道
 5 日本の近代化と沖縄
 6 千島列島の領有と経営
 7 関東軍の内蒙工作と蒙彊政権の成立
 8 帝国日本の東アジア支配
 9 日本植民地支配下のミクロネシア
? 帝国主義論の現在
 10 帝国主義の政治理論
 11 帝国主義論と戦後世界
 12 英国と日本の植民地統治
 
「岩波講座近代日本と植民地7 文化のなかの植民地」(岩波書店)

目次

? マスコミと植民地
 1 現地新聞と総督政治―「京城日報」について
 2 中国在留日本人と現地雑誌
 3 「少国民」たちの植民地
 4 たわめども折れず―大戦期フィリピン・ナショナリズムと日本の文化政策
? 大衆と「外地」
 5 大衆オリエンタリズムとアジア認識
 6 歌のなかの植民地
 7 擬制の王国としての「満映」
 8 台湾の大衆芸能のありさま
 9 マラヤ,シンガポールの皇民化と日本語教育
? 植民地文学の諸相
 10 台湾の文学活動
 11 1940年前後在ソウル日本人の文学活動―「国民文学」誌と関連して
 12 「満州国」の中国人作家―古丁   
「岩波講座近代日本と植民地8 アジアの冷戦と脱植民地化」(岩波書店)

「太平洋戦争中,米国大統領をはじめとして,多くの米国政府当局者の間に,ヨーロッパ諸国や日本が統治ないし占領していた東アジアや東南アジア地域の脱植民地化が,必要かつ必然であるという認識が共有されていたことはよく知られている。しかも米国政府当局者たちの中には,極東作戦に対する英国の関心が,日本を破ることよりも,英国が失った帝国の失地回復にあるのではないかという疑念があった。ローズヴェルト自身植民地時代に終止符が打たれねばならぬと考え,そのためにも英国は香港を中国に返還すべきであるとの主張をもっていた。そして米国の側でも,既に近い将来に予定されていたフィリピン・コモンウェルスの独立の実現を極力急ぐべきであるとローズヴェルトは考えており,プエルト・リコにも独立を付与する法案がこの時期議会に提出されていた。
 ローズヴェルトはさらに中国を含む『11億の褐色人種』の独立達成を助けることを米国の目標とすべきであると側近に語ったとも記録されている。そしてチャーチルがこの点を理解していないと付言したといわれている。ローズヴェルトによれば,チャーチルは植民地問題に関しては,『中期ヴィクトリア朝的』であった。」(「まえがき」より)

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