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愛の劇場 リレー小説部コミュの妄想 愛の劇場 第9話

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三四郎「俺は一体?ここは?裸?...」


三四郎は市松模様の床の上に立っている自分の姿をようやくみとめた。

「俺は・・・一体どうしたんだ?」


=====================


 ミーティングが終わった後、三四郎は、合宿所の裏の川原で一人ビールを飲んでいた。

三四郎「いやいや。やっぱりこれに限るよねぇ。」


 人に理解される事を嫌い、知らず知らずのうちに人と積極的に交わらなくなった三四郎は、合宿特有の妙なテンションについていけず、部屋を出てここへやってきて覚えたての酒を一人で飲んでいた。

 本来であれば、合宿中の飲酒は禁止されている。しかし三四郎にとって、そんな事はどうでもよかった。今日も練習中に北村のことを考えるあまり、皆に止められるまで自分でもわからないほど泳ぎつづけてしまった。



 耳の横で滑り込むしなやかな指先が水をつかむ度に、自らの思考は、一番暗い場所へ向かって奥深くに潜り込んでゆく。ゆっくりと、そうとてもゆっくりと進んでゆく。体を包む水たちは、絡みつくように体表を流れていき足元で泡となって何事も無かったかのような顔をして姿を消してゆく。

 だんだん早くなっていく泳ぎとは裏腹に思考はゆっくりと、そして深く深く進んでゆく。さらに深く沈みこんでゆく彼の思考はとどまる所を知らず、いつしか堅い何かに覆われた、冷たく暗い部屋へたどり着く。

 水は気づかぬうち、三四郎本人からにじみ出た、黒い何かと混じりあい、足元で水泡が消えるたびにどんどん黒くなっていった。ブレスの途中に少しだけそれを見やった三四郎は、それに追いつかれまいとスピードを上げくるりと体をよじると壁を強く蹴ってその暗闇の中に飛び込んだ。

 目の前の暗闇は晴れ、50M先にタッチ板が見えた。しかし彼の足元には先ほどの暗闇がかろうじて三四郎と繋がりながら追いかけてきていた・・・。



 そんな事を何回繰返したか判らなくなった頃、プールの中は全て暗闇となり、自分がつかむ水の音も、しなやかな指先がみえるような視界もない世界となった。大きな暗闇で全てが満たされた三四郎自身の思考は、ようやく暖かな光に包まれる場所にたどり着く。


 ここは、誰の邪魔も入らない三四郎がもっとも愛する場所だった。人に理解されるとかそういった彼にとっては下らない事を恐れなくてよい場所だった。ここでは全てが、そのまま受け入れられ、そして理解される。否。理解されるという陳腐な言葉では言い表す事ができないような感覚、「彼」が「彼」でいられる空間なのだ。


 三四郎はお気に入りのこの場所で、北村とそして容子の事を考えていた。この10日間北村と交わした言葉を一つ一つ反芻しながら、胸に手をあてる。この場所が一段と暖かい光に包まれ、三四郎はその暖かな光と同化して形がなくなっていく。完全に消えると思われたその刹那、容子の顔がよぎった三四郎は光と同化できず、いつの間にか光の部屋の壁から出てきた無数の黒い手に掴まれて漆黒の闇へと堕ちてゆく...



 ・・・「・・・ろう。さんし・・・。おい!さんしろう。」そんな声とともに頭をわしづかみにされ深く押し込まれる。たまらず顔を上げるとそこには、太陽にやかれて黒光りした北村の胸板があった。急に現実に引き戻された三四郎の顔はきょとんとしていた。


================


 「おい三四郎!なんだこんな所で。」北村が冷えたビールを首筋にあてる。

 「もひっ!」三四郎は言葉にならない驚きを、欧米人のようなオーバーリアクションで表した。

 「なんだ三四郎。部長に怒られるぜ。酒なんかのんでっと。」

 「けど、ぼっとしてたぜ。どうかしたのか?」



 昼間の練習を思い出しながらビールを飲んでいた三四郎は、ようやく、「記憶の中の北村」ではなく、今ここに北村がいることを理解したようだった


 「なんだ、冴えない顔だな。」

 「あぁ。ちょっとね。ま、こんなわたくしでも色々あるんでございますよ。」


「そうか、ま、よくわからんが、気分転換にでかけないか?三四郎」

「で、でかける?そりゃまたいったいどこへ?」

「ほら、ここへ来る前にいってたろ?容子の別荘がこの近くにあるって」

「あぁ。はいはい。いってましたね、そんな事を」

「明日は合宿中日で一日オフだ。どうせここにいてもやる事ないんだから、でかけようぜ」

「あ、あぁ・・・。わかったよ。うん、いくとしようか。そんなに北村君がいうならさっ。」


 少々詰まりながらも行く事に決めたのには訳があった。正直、容子がいると言う事が心にひっかかったが、北村と合宿中日のオフを一緒に過ごせるのなら、容子がいようと三四郎は構わなかった。それほど今の三四郎にとって北村は、前にも増して大きな存在となっていた。


 「そう、それで、俺は北村に誘われるがまま容子の別荘にやってきて・・・そう、3人で乾杯をしたんだ!なんでもどこかの外国では友人の証としてテキーラをお互い注ぎあって飲み干すという習慣があるんだとか何とか容子が言い出して、みんなで乾杯したんだよ」


 二日酔いか何なのかわからない頭痛と戦いながらおぼろげな記憶の断片をつないでいく。
 

 「そう、それで・・・。」そうつぶやきながらあたりを見回す。市松模様の床。裸の自分。
視線を移したその先に三四郎は息を飲んだ。


 「あれっ?!」


  その時三四郎が目にしたのは・・・



続きは、創始者みんちゃんでよろぴく☆

長らくお待たせしてすみませんでした。

コメント(5)

 えと。みんちゃん忙しかったら、スルーパスで誰かに振ってくださいなぁ。(^^;
三四郎くんの葛藤シーン、描写がイイですね〜
自分が泳いでる気分になりましたよ。

画像、良く見つけましたね‥
>daigoさま

ありがとうございます。
誉められると嬉しいですね(≧▽≦)/

画像…苦労しました(笑)

ところでミナ子様は振られたことに気づいておりますでしょうか?
全く気付いてないフリをしている、に一票です。
>daigoさん

やっぱりそうですかねぇ(^^;
まぁ、そろそろ引越しも終わった所と思われますしメッセージしてみようっと(^−^)

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