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生活保護者の集いコミュの子ども食堂に列をなす人々 物価高、低所得世帯ほど影響大きく

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https://digital.asahi.com/articles/ASQ41628CQ41ULFA00L.html?pn=4&unlock=1#continuehere

ウクライナ情勢を受けた原油や食料品などの物価高は、所得の低い世帯により大きく響く。暮らしへのインパクトは高所得者の4倍にのぼるという試算もあり、支援の手を必要とする人も多い。政府は緊急の経済対策のとりまとめを急いでいるが、専門家は「負担感に応じたきめ細かい対策」を講じるべきだと話す。

 埼玉県川口市の「川口夕暮れ子供食堂」。26日にあった弁当や食料品の無料配布には小雨がぱらつく中でも、傘を手に列をなす母親や子どもの姿があった。

 6歳から中学2年生まで5児を育てる母親(42)は、牛丼やコマツナなどが入った袋を両手に受け取った。中には賞味期限が切れた焼き肉のタレも。それでも「ガソリンも野菜も、ますます高くなっている。(無料配布は)本当に助けられています」。

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 子どもたちには「コロナだからね」と言い聞かせ、外出レジャーを減らしてきた。値上がりしている食材は避けるなど出費を抑えている。夫の収入だけでは足りず、自身も営業の仕事を続けているが、生活は厳しい。4月からは電気代に加え、生めんや冷凍食品、ティッシュなど生活に欠かせない品物の値上げが相次いでおり、「収入が増えるわけではないので不安です」と話す。

 食堂ではこの日、地域の企業や食品メーカーなどから寄せられた50人分が配られた。食堂を運営する佐藤瑞恵代表は「様々な事情で、ここに来られない人たちもいる。こちらから出向いて届ける機会をもっと増やしたい」と話す。

 コロナ禍の供給網の混乱などで物価はじわじわと上がってきていたが、2月下旬以降はロシアによるウクライナ侵攻で、エネルギーや穀物の価格が一段と上昇した。4月以降は前年同月比で2%ほどの上昇が見込まれている。

 負担はとりわけ、低所得者に重くのしかかる。みずほリサーチ&テクノロジーズの試算によると、食料やエネルギー価格上昇の家計の負担率は年収300万円未満の世帯は同1千万円以上の約4倍で、消費増税3%に匹敵するインパクトがあるという。

 政府は物価高の影響を国民に等しく緩和するため、燃料代に補助金を出すなどの対策を進めてきた。検討中の緊急対策では、案として浮上していた年金受給者世帯への5千円の給付金の案は、多くの資産を持つ高齢者が含まれるなどの理由で白紙になった。

 4月下旬に策定する緊急対策として岸田文雄首相は四つの柱を示し、生活困窮者対策もその一つにあげる。野村総合研究所の木内登英氏は「税で広く集め、狭く使うのが政府の役割だ。生活困窮者や燃料高の影響をもろに受けている業者など本当に支援が必要なところに使うべきだ」と指摘する。(西尾邦明)

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