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競争と共生の小説書きコミュの地の文と会話文

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小説の地の文を書くのが苦手です。
誰が誰に対して発している言葉なのか不明なので腰が落ち着かないのですね。
ですから一人称の小説ならやや書きやすくなるかもしれません。その場合でも誰に対して述べられているのか分からないという問題は残っているわけですが。
地の文をなるべく排して会話文を多くしていくのが、私にとっては有効な戦略です。
登場人物の会話のあり方から種々のリアリティを構築したいです。
どういうしゃべり方をするかでその人のキャラクターはかなり規定できると考えています。

コメント(9)

心理描写や背景描写を会話に含めていくと、ちょっと変わった会話をするキャラクターの登場する小説になります。
新しいリアリティができるかもしれません。
 
僕は地の文を書くのが恥ずかしいのでなるべく会話文として処理したいのです。特に心理描写は恥ずかしいので、人物に会話の形で心理を語らせようと思います。

今エルロイを読んでいますが、あのような描写はいいと思う。
「アメリカン・タブロイド」という本です。
「私は」の等身大で書くスタイルは、日本の特徴的スタイルのようです。
私は、まずはこの伝統に原則として則って、1本仕上げようと思います。

ところで会話主体といえば、脚本的なものや問答スタイル、あるいは手紙スタイルみたいなものもありますよね。
私が好きなのは戯曲のスタイルです。台詞が長いので種々の試みが可能だと思います。
舞台俳優は長い台詞を詰まらずに言わないといけないので大変ですね。ほんとどうやっているのでしょうねえ。

手紙スタイルはかなり実験的です。
ミステリであれば叙述トリックが仕掛けられているのではないかと疑ってしまいます。

脚本は映画やドラマを作るという状況の制約上、実験の余地は少ないのではないでしょうか。
目線を変えて横溝正史などもいかがでしょうか。
三人称視点でありながら闊達に語る神の姿は
結構参考になると思います。
横溝作品のドラマや映画はグロテスクな描写があって嫌なのですが、小説は楽しめました。
かつて読んだときは話法にはまったくこだわらずに読みましたがそういう楽しみ方もあるのですね。
「きちがいじゃがしかたがない」というフレーズが印象的です。
奥泉光インタビューよりの引用。このテーマに関して面白いと思ったのでメモします。

(グランド・ミステリーという小説を書いたときのこと)
これは、三人称のリアリズムと言われる文体で押し通してみたいと思いました。そういう文体ではほとんど書いていないんですよ。だからそれは一度、自分の課題としてやろうと前から思っていました。最初の百枚くらい、書いていてほんとにいやでしたね。リアリズムってなんだかうそ臭いわけですよ。これは僕だけの問題じゃなくて、日本近代文学の一貫した課題なんです。なんとなく通俗な感じ、うそ臭い感じが、どうしても三人称のリアリズムで書くと漂うわけです。「加多瀬は考えた」と書くと、なにか気持ち悪いじゃないですか。これは芥川もそう感じていたし、多くの人がそうなんですよ。日本の近代小説作家は。だからうそ臭さを消すために私小説に向かった。(中略)嘘はいいけど、嘘くさいのは困る。これはどういうことなのだろうって、ずっと考えていましたし、今も考えている。
以上の奥泉インタビューは「モーダルな事象」(文藝春秋)という本の巻末に付録として付いています。

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