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妄想・特撮シリーズコミュの第五話・その七

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 そんな最中も、アヤピョンの歌に合わせて、ファンの人たちと
手を叩いたり、踊ったりして、相変わらず楽しそうなピッコロ王子である。
それに加えて、カネゴンとピグモンもダンスしている。
 大勢のファンを従え、さらに追いかけてくる報道陣で
人は増える一方である。綾乃隊員は、気持ちよく歌いながら
いよいよ、メインのステージに近づいてくる。
 結城隊員は、とにかく、早く終わって欲しいと思うだけである。
「みなさーん、いよいよ、最後のステージになりました。がんばって、楽しく
歌って踊ってくださいね」
 アヤピョンがマイクで言うと、一斉に声が上がる。
空は夕焼けから次第に暗くなり、ライトが当たる。
ファンのボルテージは上がる一方であった。
音楽が鳴り、綾乃隊員が踊り出すと、それに合わせて踊り始め怪獣たちとファン。
すでに、ファンの人間も怪獣も関係なく、一つになっている。
 アヤピョンは、元気に歌い始めると、一斉に手拍子をする。
ファンもピッコロたちも、みんな楽しそうである。

「こうやって見ていると、アヤピョンはさすがにアイドルだな」
 結城隊員も感心している。ファンの気持ちを一つにしてしまうアイドル性と
怪獣までも虜にしてしまうカリスマ性に、少しは見直した。
 そして、約一時間のライブが終了した。
「みんな、今日はありがとう。あたしは、今日のこと、絶対に忘れないからね」
 綾乃隊員は、精一杯の笑顔でファンに挨拶する。
それに応対するように、ファンも声を上げる。
「これからも応援してね。みんな、ありがとう」
 こうして、手を振りながら、ステージの後ろに消えていく。
ファンたちも三々五々にそれぞれの自宅へと帰っていく。
 すると、後に残ったのは、怪獣二匹とピッコロだった。
「よぉ、ライブも終わったんだから、おとなしく星に帰れよな」
 結城隊員が話しかける。
「わかってるよ。でも、アヤピョンの返事がまだだから」
「それじゃ、そこで待ってろ。今、アヤピョンに聞いてくるから」
 そういって、結城隊員は楽屋のほうに入って行く。 

「入っていいか」
「どうぞ」
 綾乃隊員の声がするので、ドアを開ける。
「ずっと見てたの」
「お疲れさんでした。大人気ですな。さすが、アイドル」
 綾乃隊員は、いつもの笑顔で笑った。
「何か、用ですか。着替えたいんだけど」
 そういうと、綾乃隊員は、部屋のドアを閉めて鍵をかける。
「外で、お婿さんがお待ちかねだから、早くしろよ」
 結城隊員が大声を出すと、ドアが開いた。
「ちょっと、変なこといわないでよ。あたしにはまだ結婚の相手は
いないのよ」
「そんなことないさ。外で、お待ちかねだぜ」
「誰」
「行ってみれば、わかるよ」
 そういうと、着替えも済まさず、衣装のまま結城隊員に付き添われて
会場の裏口に回った。

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