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妄想・特撮シリーズコミュの第五話・その五

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「こら、お前は誰だ。勝手に無線に割り込むな」
『だからさ、ぼくはピッコロなの。フリード星から来た宇宙人なの』
 山中は呆れるよりも、頭に血が上って、顔を真っ赤になった。
「バカバカしい、相手にならん」
 そういうと、マイクを美川隊員に返した。
「副隊長、あれ見て」
 スクリーンを指差して坂田隊員が声を裏返した。
そこに映っていたのは、大勢のファンに囲まれたアヤピョンとまるでピノキオみたいな
姿をしたピッコロ王子の姿だった。
「アレが、ピッコロですか」
「どうやらそうらしいな」
 南は、笑みを浮かべながら言った。
「笑ってる場合ですか、隊長。どうしますか、出動しますか」
「その必要はないだろ。この様子を見ている限り、ピッコロの言う言葉に
ウソはなさそうだし、どう見ても侵略宇宙人には見えん」
「しかし、相手は宇宙人ですよ。いつ、巨大化して暴れだすか」
「現場には、綾乃くんもいることだし、何かあれば言ってくるだろ」
「しかし・・・・・・あいつ一人では」
 南も少し心配になってきて、こういった。

「結城、お前、行って来い」
「えっ、俺ですか。あんな、アイドルのお守りは勘弁してください」
「いいから、お前が行って来い」
「はい・・・」
「いいか、ピッコロを刺激させるようなことするなよ。黙ってみてるだけで
いいんだからな」
「だったら、俺じゃなくてもいいのに・・・・」
 結城は、ブツブツ言いながらポインターで出動した。
「綾乃くん、聞こえるか。私だ。何か会ったら、すぐに連絡しろ。
それまで、現場ではキミに任せる」
『ハイ、わかりました。ありがとうございます』
 綾乃隊員はそういって、ビデオシーバーを切った。
「美川隊員、至急、フリード星に問い合わせしてくれ」
「わかりました」
 美川隊員は、宇宙衛星を使って、フリード星に連絡を始めた。

 すると、そこにまた、一本の電話が鳴った。
「ハイ、こちら、ネオ・マット。どうしました」
『あの、怪獣がいるんですけど』
「何、怪獣。場所は」
『秋葉原です』
「秋葉原?」
応対に出た、坂田隊員は、どう返事したらいいか一瞬間が開いた。
『あの、怪獣が・・・ホントですよ。ウソじゃないんです』
「わかってます。宇宙人でしょ。あの、ピノキオみたいな」
『そうじゃなくて、怪獣なんです』
 電話口の相手の真剣な声に、坂田隊員も態度を変える。
「ちょっと待ってください」
 そういってから、隊長に指示を仰いだ。
「隊長、秋葉原に怪獣が出たという電話なんですけど」
 言われた南はもちろん、山中もスクリーンに目をやった。
しかし、どこにも巨大な怪獣は映っていない。

「ちょっと、貴方。ウソはいけませんよ。今ね、本部で見てるけど、どこにも
怪獣なんていませんよ」
『ウソじゃないってば、見えないのアンタがたに』
 坂田隊員は、そういわれて再びスクリーンに眼を移した。
「あっ、た、隊長、怪獣です。怪獣が映ってます。そこ、いや、もっと右の下」
 南たちが目を凝らしてみてみると、そこには確かに怪獣がいた。
「もしもし、わかりました。確認しました。すぐに出動・・・・あっ、いや
その必要はないと思います」
『えっ、でも、怪獣ですよ』
「その怪獣たちなら、心配ないです。刺激しなければおとなしい奴らだから」
『いや、で、でも・・・・』
「心配なら、現場にネオ・マットの隊員が行ってますから、その人に伝えてください」
 そういって、電話を切った。
「隊長、どういうことなんですか。ピッコロみたいな宇宙人の次は、
カネゴンとピグモンですよ。まさか、あいつらまでが、アヤピョンのファンなんですか」
 そこに移っているのは、まぎれもなく、怪獣・カネゴンとピグモンだった。
この二体の怪獣は、身長が二メートルほどの小さな怪獣で街を破壊することはない。
以前も何度か出現して、街を騒がせた後、怪獣好きで有名な遊園地の園長に
引き取られ、そこでマスコットとして働いているのである。
 その二匹が、突如、秋葉原に出現したのである。

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