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妄想・特撮シリーズコミュの第五話・その六

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 宇宙人に加えて、怪獣を二体も従えた、アヤピョンはファンと共に
秋葉原の街を歩きながら、歌っている。
「しかし、のんきなもんだな」
「平和ってことですよ」
「ファンならともかく、宇宙人と怪獣もいるんだぞ。平和というより、平和ボケだな」
 山中と坂田隊員が、呆れたように言った。
「隊長、フリード星と連絡がつきました。どうやら、ピッコロ王子は
勝手に家出したようです」
「何・・・・家出。宇宙人が。もう、なにがなんだか・・・・」
 山中は、椅子に勢いよく座った。
「それで、フリード星はなんていってるんだ」
「それが、行方不明になって、星中で探して回っているそうです。
地球にいることがわかったので、保護して欲しいと。それで、星に帰るように
説得してくれということです」
「自分の星の王子が家出して、行方不明になってるのに、フリード星も地球と同じくらい
平和ボケしてる星だな」
「しかし、そんなことも我々の仕事なんですかねぇ」
 坂田隊員もやってられないと言う顔をしている。
「保護して、星に返すと伝えてくれ」
 南は、そういうと、今度は結城隊員に連絡を取る。

「結城、聞こえるか」
『ハイ、こちら結城です』
「そっちの状況は」
『大盛り上がりですよ。ピッコロもね。ついでに、カネゴンとピグモンも』
 結城の報告も坂田と同じく、バカバカしくてやってられないという感じが
わかった。
「ピッコロを刺激しないように、自分の星に帰るように言ってくれ。両親が心配してるから」
『捜索願でも出てるんですか』
 結城は、半分冗談で言ったが、南からの返事は「そのとおりだ」
と、言うことで、本気で呆れてしまう。
「何で、俺がこんなことをしなきゃならんのだ。俺様は、仮にもネオ・マットの隊員で
ジェットマンに変身できる、ブラックコンドル様だぞ。それが、あんなピノキオ
みたいなへんちょこりんのお守りなんて、バカらしい」
 結城は、ヘルメットを脱いで肩に担ぐと、人混みを分けてピッコロに近づいて
一度、外に引きづり出した。
「おい、ピッコロ王子様」
「なぁに、キミは誰」
「俺のことなんてどーでもいーんだよ。あの名、お前さんの親御さんから
捜索願が出てるの。だから、早く、自分の星に帰って欲しいわけさ」
「もちろん帰るよ。でも、その前に、アヤピョンのライブを見てからね」
 あっさり、言われて結城隊員の方が、呆気に取られた。
「それじゃ、ライブを見たらおとなしく帰るんだな」
「うん。でも、アヤピョンもいっしょだよ」
「意味がわからんがね」
「だから、アヤピョンをお嫁さんにして、ぼくの星に連れて帰るの」
 こうなると、結城隊員は、開いた口が塞がらない。
勝手にしろという感じである。

「それじゃ、ライブが終わるの待つから、星に帰るんだぞ」
「ハーイ」
 さすがに王子さまだけあって、天然で他人の言うことを信じやすい。
「こちら、結城、作戦室、応答せよ」
『ハイ、こちら作戦室。どうぞ』
 結城は、ビデオシーバーで連絡する。
「バカバカしくて、話になりません。ライブを見たら、おとなしく星に帰るそうです」
『あら、それならいいじゃない』
「よくないですよ。王子様は、アヤピョンを嫁さんにして、星につれて帰るそうですよ」
『えっ・・・どういうこと』
 美川隊員も思わず聞き返した。
「だから、あの王子様は、アヤピョンと結婚したいそうです。話にならんです」
 美川隊員も困って、隊長に指示を促す。
『私だ、結城、聞こえるか。綾乃くんと結婚するって、ホントなのか』
「本人はそういってますが、アヤピョンはまだ知りません」
『綾乃くんに振られでもしたら、暴れだすかもしれんな。なるべく傷つかないように
断るように綾乃くんに伝えてくれ』
「それはそうですけど、この際、王子様と結婚した方が、玉の輿なんじゃないですかね」
『バカもん。冗談を言ってる場合じゃないぞ。ほんとに結婚したら大変なことになるんだ』
 結城は、隊長に怒鳴られて、ビデオシーバーを切った。

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