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静岡県大書籍情報共有ネットコミュの宇野重規『トクヴィル 平等と不平等の理論家』講談社

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宇野重規『トクヴィル 平等と不平等の理論家』講談社
 アメリカに、民主主義の本質を見出したといわれる、フランスの思想家そして政治家、トクヴィルの民主主義観について、改めて説き起こした論考。
 格差社会化について考える時、一人ひとりが人権を持ち、平等であるという、民主主義の基本に立ち返らざるを得ないが、王政の歴史を持たず、トクヴィルが民主主義の姿を見出したアメリカの政治が、新自由主義の結果、なぜ、非民主的な世界観を持つようになったのかを考えようと思って読んだ。トクヴィルがアメリカに見出したのは、タウンシップ(地域共同体)の積み上げとしての国家観、他者との相互作用を学ぶ場としての結社、民主主義を支ええる社会性の基本としての宗教、当事者性を上げるための陪審制といった、アメリカの仕組みである。
 論考で、特に印象深いのは、民主主義とは、単なる政治体制の種類ではなく、社会状態やそこに暮らす人々の思考や感性のあり方までも含む、一つの社会類型であるというトクヴィルの見方、そして、民主的な人間が秩序を作る上で最も根本的な原則が「平等な自由」であるというトクヴィルの指摘である。
 おりしも、アメリカ大統領選が進んでいるが、ミュージックビデオを流す(当然、若い世代向けの)MTVが、大学キャンパス内での大統領候補との公開討論番組を各候補1時間くらいかけて制作しているのをネットで発見した。出てきた大学は、アイオワの短大で大きな大学ですらなく、学生は、候補に会えることに感激していた。
 日本の娯楽メディア(音楽チャンネル)がこんな企画をするだろうか。
 Everybody has a say. 「平等な自由」について、そして、民主主義とは、本来、直接民主主義であるということを改めて考えさせられた。そして、原理的思考の大切さも。

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