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志布志を歩くコミュの勢至菩薩と如意輪観音

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武家屋敷が見たくなって、前川に流れ込む疎水沿いを歩いてみた。
ちょうど志布志小学校の裏、国指定史跡に選ばれた志布志城の入り口付近に2体の石仏を見つけた。

向かって左が勢至菩薩立像で、高さは1mほど。
右側に並んでいるのは如意輪観音。この観音様の特徴である半跏スタイルで、高さは70センチほど、「寛政十年八月吉日」の銘がある。素朴な笑みはとても穏やかで、眺めていて飽きない。

以前、志布志の石仏はほとんどが廃仏毀釈によって破損・破壊されたと書いたが、この2体は全くの無傷。

明治初年「寺こわし」のためにやってきた神官に対して、町民・農民はなすすべが無かったが、ここに住む郷士たちは、長年信仰してきた仏像を一旦どこかに隠したか、あるいは刀にかけても守り通したのだろう。
・・・・・
「仏像があれば案内せえ」
「仏像なんか無か」
「嘘をつくとためにならんぞ」
「嘘? おはんは武士が嘘をつくというのか? おいが嘘をついてたらここで腹を切ってもよか、ただし、嘘じゃなかったらおはんの首は貰い受けるぞ」
・・・・・
ぐらいの小競り合いはあったのかも知れない。

140年前に、志布志の片隅で起こったドラマに思いを巡らすのも楽しいものではないか。

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