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詩歌全般・日本古代史・たべものコミュの君がため 春の野にいでて 若菜つむ

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君がため 春の野にいでて 若菜つむ わが衣手に 雪はふりつつ   光孝天皇

<仁和のみかど みこにおはしましける時 人に若菜たまひける御歌 古今集・春上>古今六帖・一・若菜


あなたのために

春の野辺に出ていって

若菜を摘み取っているわたしの袖に

雪がしきりにふりつづいている



御王(みこ)自身が自ら摘んでいなくても、素直で巧まない表現が、暖かい思いやりの真情としてすがすがしく伝わる。

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君がため;「君」は名詞で、人を尊敬して言う語。男女共に用いる。「が」は連体修飾語を作る格助詞。
「君がため」は「若菜つむ」を修飾して、七五調。

春の野にいでて; この「春」は正月、「に」は場所を示す格助詞。「いで」は動詞「いづ」の連用形。「て」は接続助詞。

若菜つむ; 「若菜」は春の初めに生え出る食用の菜。正月初の子(ね)の日の「若菜つみ」は、この日に若菜を摘んで食べると、災い・万病を除くという正月の行事。また、「若菜の節会」は五節句の一つで、七種粥(ななくさがゆ)を祝う正月七日の節句。「つむ」は動詞「つむ」の連体形。

わが衣手に 雪はふりつつ; 「わ」は自称代名詞。「が」は連体修飾語をつくる格助詞。「衣手」は着物の袖。「に」は「(野)に」に同じ。「は」は係り助詞。「つつ」は継続を表わす接続助詞で、言いさしの表現となり、余韻・余情を残す。
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光孝天皇 こうこうてんのう 天長七〜仁和三(830-887) 諱:時康
淳和天皇代、皇太子正良親王の子として生れる(第三皇子)。母は贈太政大臣藤原総継女、藤原沢子。系図
幼少より聡明で読書や音楽を好み、太皇太后橘嘉智子の寵愛を受けた。天長十年(833)、四歳のとき父が即位(仁明天皇)。承和十三年(846)、四品。同十五年、常陸太守。嘉祥三年(850)、中務卿。仁寿三年(853)、三品。貞観六年(864)、上野太守。同八年、大宰帥。同十二年、二品。同十八年、式部卿。元慶一年(877)、辞職を請うたが許されず、同六年、一品に至る。同八年(884)、陽成天皇の譲位を受けて践祚(55歳)。太政大臣藤原基経を実質的な関白に任じ、「万政を頒行」するよう命じた。即位三年後の仁和三年八月、重病に臥し、基経に命じて第七子源定省を親王に復し、立太子させた(のちの宇多天皇)。その翌日の八月二十六日、崩御。在位期間こそ短かったが、文事を好み古風を復活し、宇多・醍醐朝の和歌復興の基をなしたとも言われている。遍昭と親交があった。仁和の帝・小松の帝とも呼ばれた。
古今集の2首以下、勅撰入集は計14首。御製を集成した『仁和御集』は15首を載せるばかりだが、ほとんどが勅撰集に採られた珠玉の歌集である。

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