E・L・ドクトロウ『ラグタイム』
（邦高忠二訳、ハヤカワ文庫、９８年）
原著は７５年、初日本語訳は７７年。
日本語はすでに品切れのため、図書館を活用した。
読むきっかけは、S・ジジェク（スロヴェニアの思想家）が
近著『イラク』でドクトロウに言及していたから。
２０世紀初頭のニューヨークを舞台に、
フォード、モーガン、ゴールドマン、ホワイトらの
実在人物を交えて、ある家族の歴史への「巻き込まれ」を描く。
時代設定こそは１００年前だが、その視点はあくまで現代的、
いや、ポストモダン的。アナキストのゴールドマンの主張は
ほとんどフェミニストのそれだ。
大銀行家のモーガンが生命の神秘を求めて
エジプトのピラミッドにこもったとき、
NYジャイアンツが優勝旅行でスフィンクスで
遊んでる場面は、素敵な皮肉である。
今日的な読み方では、メディア批判としても質がよい。
再版を望む。
（邦高忠二訳、ハヤカワ文庫、９８年）
原著は７５年、初日本語訳は７７年。
日本語はすでに品切れのため、図書館を活用した。
読むきっかけは、S・ジジェク（スロヴェニアの思想家）が
近著『イラク』でドクトロウに言及していたから。
２０世紀初頭のニューヨークを舞台に、
フォード、モーガン、ゴールドマン、ホワイトらの
実在人物を交えて、ある家族の歴史への「巻き込まれ」を描く。
時代設定こそは１００年前だが、その視点はあくまで現代的、
いや、ポストモダン的。アナキストのゴールドマンの主張は
ほとんどフェミニストのそれだ。
大銀行家のモーガンが生命の神秘を求めて
エジプトのピラミッドにこもったとき、
NYジャイアンツが優勝旅行でスフィンクスで
遊んでる場面は、素敵な皮肉である。
今日的な読み方では、メディア批判としても質がよい。
再版を望む。
|
|
|
|
|
|
|
|
海外現代文学 更新情報
-
最新のアンケート
-
まだ何もありません
-
海外現代文学のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています
人気コミュニティランキング
- 1位
- mixi バスケ部
- 37831人
- 2位
- 酒好き
- 170655人
- 3位
- マイミク募集はここで。
- 89517人