ジャズ☆私の好きな曲コミュのAguas De Marco

Elis Regina

▲わずか36歳で亡くなった、ブラジル音楽界を全速で駆け抜けた天才女性シンガー

1945年３月17日、ブラジルのリオ・グランデ・ド・スール州ポルト・アレグレ市の労働階級生の家庭に生まれたエリス・レジーナ。

幼少の頃からプロ歌手として唄い始め、16歳でレコード・デビュー。たちまち若き人気者となった。65年にリオで行われた初のポピュラー音楽フェスティバルに出演し、鳥肌の立つような歌声とパフォーマンスは伝説と化し、彼女は21歳にして大きな成功を掌握した。

エリスはジルベルト・ジルやカエターノ・ヴェローゾと同様に当時の軍事政権批判も臆さず行ったが、両親や３人の子供の世話、２回の離婚のダメージ等により、アルコールやコカインに溺れるようになってしまう。

82年には３回目の結婚をし、意気揚揚と新レーベルでレコーディングを開始したかのように見えたが、コカインとアルコールの摂取過多によりわずか36歳で急逝してしまった。

▲Elis & Tom 　1974年

このアルバムに収録される「三月の水（Aguas De Marco）」（=3月の雨）はジョビンの詩人としての才能が最も顕著な名曲。エリスが29歳の時、アントニオ・カルロス・ジョビンとのデュエットだ。
「三月の水」その夏の終わりを告げる雨のイメージ、自然界に存在する様々なモノが単語となってシンプルなコードに沿ってふたりがかけ合う。

♪棒きれ、石ころ、道はずれ、切り株の残り、ちょっとした孤独、

ガラスのかけら、人生と太陽、夜と死、ロープ、釣針、

平原のシロケブラコの木、幹のこぶ、カインガーのランプ、西洋梨、

空洞の材木、がけ崩れ、それは深い神秘、望もうが望むまいが、

咲いている風、坂の終わり、梁、鎖骨、上棟式、降りしきる雨、

川岸の会話、三月の雨…

みたいに詩が続いてゆく

コメント(8)

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[1] mixiユーザー 07月31日 01:33

Cafe Apres-midi - : Clementine

こちらはクレモンティーヌとマルコス・ヴァーリのデュエット。
ベースが効いたおしゃれなフレンチ・ボッサって感じ。

[2] mixiユーザー 07月31日 02:02

Familia Jobim

ダニーロ・カイミのヴォーカルと、女性コーラスの絡み。

これは、ジョビンの家族や友人を中心としたバンドが、ジョビンの作品を演奏した作品。ジョビン自身は参加していない。

[3] mixiユーザー 07月31日 02:16

Joao Gilberto

この極めてシンプルな曲を聴いた時の緊張感がたまらない。
ジョアン・ジルベルトのギターとヴォーカル、ソニー・カーのハイハット演奏のみの共演。凄いの一言！

[4] mixiユーザー 08月01日 00:19

STAN GETZ /THE BEST OF TWO WORLDS

ジョアン・ジルベルト～ミュウシャ～ゲッツとソロが続くが…
やっぱりあきらかにゲッツのテナーが浮いている。気になりだすと異常にやかましく聴こえる…　やっぱりこの曲のイメージじゃないな（スタン・ゲッツのファンの方ごめんなさい）

[5] mixiユーザー 08月01日 00:31

CASSANDRA WILSON / BELLY OF THE SUN

Waters of March (guest:Children of M.S.44)

カサンドラ・ウイルソンが英語で歌う。曲の終わりに近づくと子どものコーラスが入る、ボサ・ノバというより牧歌的な「3月の水」だ。

[6] mixiユーザー 08月04日 15:18

Akiko : hip pop bop

いかにも今風のアレンジとテイスト、akikoのセカンド・アルバム（’02）に収録されるWaters of Marchです。全体的に小細工が多すぎるみたいな印象。

[7] mixiユーザー 08月07日 17:50

Stefano Bollani : Falando De Amor

ブラジルでは3月が秋の始まりらしい。夏の終わりを告げる土砂降りの雨をうたったのが「三月の雨」。

愛の語らい（Falando De Amor）はステファノ・ボラーニのジョビン作品集。解釈とアレンジが斬新すぎてぼくはちょっと退いてしまった。だからあまり聴いていないアルバムだが、「三月の雨」をテーマにしたので、久々に全曲通して聴いてみました。やはり僕のフィーリングにはイマイチフィットしませんでした。