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蛍の唄が響き渡る三次元コミュの『街は今日も生きている』

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 風が強い。僕はある大きな街の片隅で、じっと、ただじっと風が治まるのを待っている。隣には今日出会ったばかりの少女が小さく、小さく座り込んでいる。寒いのかい。そっと聞いてみる。僕はジャケットを彼女の肩に掛けてみる。少女はそれを拒否してくる。困ったものだ。どうして、彼女はこんなにも自分勝手なのだろう。

 ある都会の小さなアパートメントの一部屋では、大音量で現代風な音楽が掛かっている。少年は弾けもしないエレキギターを叩き壊そうと準備している。そばで煙草を吹かす少女は一生懸命鏡を覗いてメイクの練習をして遊んでいる。
 その部屋は深い緑色で暗い。充満した蜜の香りがその空間の空気という空気を覆い、隠す。それはピンク色のカメレオンなんだ、と少年は叫んでいる。ピンク色のカメレオン。薄暗くて、深い。


 街は、二本足で這い回る蛇で溢れている。欲望を剥き出しにしているオスの怪物たち。ふわふわと体重軽めで。肉体を曝け出し、いつ最上級の恐怖が襲われてもおかしくないであろうメスの象さんたち。煌びやかな民族衣装包み込まれて。僕は、ああはなりたくないと思う。だって人間ですらないじゃないか。僕は、ああはなりたくないんだ。それは良いことだと思うよ。耳元で囁く君は、大きすぎるそのサングラスが似合っている。僕はそう思うんだ。だから、今日は帰ろうか。マフラーは二人でしていこう。



                     2006.10.7 『街は今日も生きている』

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