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プロレタリア文学コミュの西原正春 「朝の歌」

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先日、たまたま新聞に紹介されていてはじめて知ったのですが、戦前にほぼ無名のまま三十三歳で亡くなったプロレタリア詩人の西原正春という人物がいたそうです。

その「朝の歌」という詩が、なんだか不思議な感動を覚える詩で、ネットで検索してみたら他にヒットするわけでもなさそうだったので、タイピングしてみました。

ここにも掲載させていただきます。




西原正春 「朝の歌」

霜のきびしい朝。

いつもの露地を折れて又いくつか折れて
踏切を越へ橋を渡つて私は勤めにゆく

途(みち)に鼻緒の切れた女の兒の下駄が棄ててあつた

盲唖学校の前を通るとき
貧しいみなりに汚れた一団の少年たちと逢つた
少年たちは跣足(はだし)だつた
(如何にして少年たちは跣足なのであつたろう)
少年たちはいちやうに呻きに似た聲(こえ)で
喜悦を交はしてゐた
少年たちは
天を指し
今翔(かけ)すぎた鵬翼(ほうよく)のあとを追ひ
崇高な魂の叫びを
あげてゐるのだつた
金属の鳥の
いさましい羽音が少年たちに聞へるのだらうか

うつむいてくらした私の少年の
哀しい日がかへつて来たやうに

彼等少年のよろこびが胸に触れて来た

虹をくぐれ唖の少年たち
虹をくぐれ盲の少年たち
しやわせになるやうに

私は切なく胸につつんだ感動の痛さに
美しい日本の空を
仰ぐのであつた
(1942年)

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