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西部二人組普及促進委員会コミュの第20話「追手はどこまでも」The Posse That Wouldn't Quit

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制作NO.20
FILM NO.34218
Original Air Date:14 October 1971 (Season 2, Episode 5)
NHK放映:放送日 1972年12月16日
A/R:1972年9月5日

http://www.asjscenes.com/seasons/two/posse.htm
http://www.framecaplib.com/asjlib/html/episodes/indices/posse/thumb01.htm
http://www.tv.com/alias-smith-and-jones/the-posse-that-wouldnand039t-quit/episode/66720/summary.html?tag=ep_guide;summary
http://www.imdb.com/title/tt0508569/

Directed by
 Harry Falk
Writing credits
 Roy Huggins  (story) (as John Thomas James)
 Pat Fielder  writer
 Glen A. Larson creator

Guest Stars:
 Vera Miles ............Belle Jordan :伊藤幸子
 Richard X. Slattery ...Sheriff Morrison :加藤正之
 Charles H. Gray .......Jesse Jordan :柴田香勝
 Cindy Eilbacher .......Beth Jordan :上原ゆかり
 Lisa Eilbacher ........Bridget Jordan :黒須かおる
 Bert Holland ..........D.A. Lyons :諏訪考二
 Sidney Clute ..........Prosecutor Clark :根本好章
 Russell Wiggins .......Hank Smithers (as Russell Garland Wiggins)
 Peter Brocco ..........Judge (uncredited) : 前沢廸雄
 Roger Davis ...........Narrator :名古屋章
ポッター  村松康雄
バート   野田圭一
ジム    石森達幸
クライド  千田光男

(あらすじ)
 モリスン保安官率いる追跡隊に執拗に追われるヘイズとカーリーは馬を捨てて通りかかった主婦ベル・ジョーダンの荷馬車で彼女の牧場へ行く。亭主のジェシー、幼い娘のベスとブリジットは暖かく彼らを迎え入れ、足を追っているジェシーに代わって牧場の雑用をするヘイズらとベスたちはたちまち仲良くなるが、やがてモリスンらポシが嗅ぎつけ家を包囲する。ヘイズは一家がデンバーへ移り住む資金に俺たちの賞金を当てろと一同を説き伏せ、モリスンの護衛のもとに連行させる。だが娘たちは承知せず途中待ち伏せ得意のライフルを連射し保安官らを脅し、その隙にヘイズ達は逃走し、あちこちの賭場で稼いで戻ってみると、一応保釈にはなっているものの、母娘ともども裁判に掛けられることになっている。だがベルは女なら陪審も甘くてうまくすれば無罪になるからとヘイズたちに自首しないようにと云うが、判事は厳しく、裁判で娘たちは無罪となるがベルは三年の禁固となる。
カーリーはたまらず名乗り出て、母親がそそのかしたのではなく娘たちが勝手にしたことと証言、ベルは放免され、カーリーは留置されるが、泥酔を装って先に入っていたヘイズとその寄るたちまちに脱出してしまう。
 牧場へ戻った一家はヘイズの置き手紙と迷惑を掛けた詫びにと贈られたデンバーへ移る資金一千ドルを発見するのだった。

【追われて逃げるヘイズとカーリー】
【ポシ、追跡してくる】
【川を渡る二人】

カーリー:お馬さん無理して泳ぐなよ

【川岸、ヘイズ足跡を消す、またとばす】

ヘイズ :普通の追手でも始末が悪いのにアパッチが入ってんだ
カーリー:何んで分かるよ?
ヘイズ :三日も食い下がってるもんな
     アパッチがいるんだよ
カーリー:おまけに数も悪いヤ
     十三人と来た
ヘイズ :ああ、じゃ向こうにも悪いと思っとこうか
カーリー:そうね

【また逃げる二人】
     (音楽)
【街道を見下ろして】
カーリー:このバテバテの馬であとどのくらい行ける?
ヘイズ :馬を捨ててどれくらい行けるつもりだ?
カーリー:うん

【荷馬車が来る】
     (音楽)
カーリー:どうだろうこの辺で輸送機関を変えてみようか
ヘイズ :おれもそのアイデアが浮かんだところ
二人  :(掛け声)
     そらあ、そら行け!やぁーそれ!

【馬を逃がして、カーリー足跡を消す】

ヘイズ :何やってんだ?
     そんなことしたってアパッチに効くかっての
カーリー:いいではないのやるだけやれりゃ得心するから
ヘイズ :得心してブタ箱に入るのかよ
カーリー:それだけは嫌
ヘイズ :ほれ見ろ

【すべり落ちる】
     (悲鳴)

【街道、ベルの馬車来る、二人止める】

カーリー:ちょっとすみません、ちょっと

【ショットガンを構えるベル】

ベル  :下がって、二連銃っていうのは二発とび出すのよ
ヘイズ :マママお手柔らかに
     話だけでもきいて下さい
カーリー:実はボクら馬を無くしましてね
     それで泣きなんです
ヘイズ :砂漠越えでね
     やっと見つけた泉で水を飲ませたところ
     これが悪い水で
カーリー:馬は狂い死にです
ヘイズ :でまぁこういう有様に
カーリー:兎に角、難儀しているのです
ベル  :鞍はどうしたの?
ヘイズ :矢鱈、重いんでね、ずっと向こうで捨てて来ました
カーリー:水も持ってないんですよ
べル  :他に云いたいことは?
ヘイズ :いえこれだけ云やぁ見捨てないと思いますから
ベル  :いいでしょ
     乗って
カーリー:どうも助かりますです
ベル  :ア、ちょっと
     金物は預かっとくわ
ヘイズ :どうぞどうぞ
カーリー:何でも預けますよ

【ガンベルトを外して】

カーリー:馬車はボクに任せてのんびりして下さい
ベル  :いいの
     まだ半日は走るんだからあとで代わって
ヘイズ :半日も?
     ア、そう

【馬車進む】
     (音楽)
【ポシ、追ってくる】

(タイトル)

【牧場に着く馬車】
「J牧、場売りたし」

カーリー:はーいはい、ご到着

【ガンを返してもらって降りる】

カーリー:どーも、すみません
ヘイズ :やどーも
ベル  :ありがとう
     あなた!お客様よ
     主人は二週間ほど前に足を折ってね
     ボロボロの柵にうっかり乗っかかっちゃったの
ヘイズ :ふーん
     それにしても人里離れ過ぎてるね
ベル  :あなたたちが口あけで
     人が来るようになるかも知れないわ
カーリー:ま、その可能性はありですね
ヘイズ :うん

ベル  :ただいま
ジェシー:お帰り
ベル  :足の具合は?
ジェシー:ぐっといいよ
ベル  :あの子たちは?
ジェシー:外だ
     マウンテンライオンを追っかけるとか言ってた
ベル  :ジェシー
     こちらね…
     サディアス・ジョーンズにジョシュア・スミス
     馬を無くしたって
カーリー:初めまして
ジェシー:やあ
ヘイズ :お陰で助かりました
ジェシー:馬を無くしたって?
ヘイズ :悪い水を飲みまして
ジェシー:そいつはいけなかったね
     しかし弱ったなそれは
     うちには余分の馬はないし
ヘイズ :そうですか、ないんですか
ベル  :今度バックトンの町へ買い出しに行くとき送って行ってあげますよ
カーリー:それいつ頃になります?
ジェシー:片道で丸一日かかるからね、まず二週間は行かないだろうな
カーリー:二週間ねそれぐらい辛抱できますよ
ベル  :はいこれお水よ
ヘイズ :ア、すみません
     うん
     宿代は出させてもらいます
ジェシー:牧場の仕事はやれる?
ヘイズ :ええそれはもう
ジェシー:そらいい
     うちは牛は少ないんだ
     水不足で多くは飼えない
     でも今柵の修理で困っているんでね
     それをやってくれたらタダでいい
カーリー:助かります
ベル  :助かるのはこっちですわ
ヘイズ :じゃ表の荷物入れます
ベル  :ブリジット!
     ベス!
     お客さんよ
     どうしたの?
     どこにいるの?
     何してるのよそんなとこに入って
     早く出てらっしゃい
     お客さんに紹介するからお行儀よくするのよ
     ブリジット
     ベス
     こちらジョシュア・スミスさんに
     サディアス・ジョーンズさん
     暫らくうちにいらっしゃるから
     さあご挨拶して馬じゃあるまいし
     黙って突っ立ってることないでしょう
ブリジット:はじめまして
カーリー:やどーも
ベス  :よろしく
ベル  :いいわ
     顔を洗っていらっしゃい
カーリー:年はいくつです?
ベル  :十四と十二なの
カーリー:いい子ですね女の子らしくって
ベル  :女の子?
     とんでもない
     カウボーイ顔負けよその辺を馬で走り回っては
     ライフルをバンバン撃って
     (音楽)
二人  :(笑い)

【ポシ、諦めず捜索している】
     (音楽)

【居間、ギターを弾いて歌うヘイズ】

ヘイズ :たとえ貧しくとも自由なら
     それが我が家のしあわせよ
     牛の群れ木陰に草をはむ
     太陽と愛のこの谷間

【ポシ、走る】
     (音楽)

ヘイズ :あーあー、ああ、わが谷よ
     みどりの原に夢えがき
     とおくとおく馬をとばす
     それが若者の喜びよ

     (拍手)

ベル  :いいノドね
ヘイズ :ま、牛の子守唄ぐらいにはなりますがね
     大したことは…
ジェシー:家内が好きなんだよ
     こういうムード
ベス  :あたしたちにもドレス着せて日曜学校へ行かせたいのよ
ベル  :いいことじゃない
     ドレスを着てレディらしくするのも悪くないわよ
ベス  :そりゃまあね
ベル  :眠れる美女になるのも悪くない
     さあさ、もうお休みなさい
ブリジット:はーい
ベル  :ほらほら
二人  :お休みなさい
ジェシー:お休み
     (音楽)
【シガーを出して】
シェシー:デンバーから取り寄せたんだ
     どうだい
カーリー:いいなぁ
     いい香り
ジェシー:男は少し贅沢しなきゃね
     女もだけど
     ここじゃ無理だよ
ヘイズ :何んでこっちへ移って来たんです?
シェシー:いや学校の教師てのが窮屈でね
     ここの緑に憧れて買った訳なんだが
     ところが干ばつでころっと変っちまった
ベル  :心配なのは娘たちよ
     だからここも売ることに決めたの
     女の子が暮らすところじゃないわ
     これが男の子なら問題ないけど
     女の子がもうあなたアパッチかなんかみたいになっちゃて
カーリー:じゃここを出て…
     デンバーかどっかで先生をやるんですか
ジェシー:そのつもりなんだがそれにはまずここが売れなきゃね
     再出発の元手がないんだよ
ヘイズ :なるほど
ブリジット:あたしたちは行きたくないのよ
     ここが好きだもん
ベル  :分かってます、分かってます
     いいから寝なさい
カーリー:一生カウボーイじゃつまらないよ
     (音楽)

【翌朝、バンクハウスでまだ寝ている二人】
     (銃声)
【とび起きる二人】

【ブリジットたち空き缶を撃っている】

【カーリーシャツを着る】

ヘイズ :どうするんだよ?
カーリー:チビレディに付き合おうと思ってね
ヘイズ :マメだねェ

【カーリー出る】
     (銃声)

カーリー:おはようごさいます
ベル  :おはよう
カーリー:おはよう
ブリジット:ア、おはようごさいます
ベス  :おはよう
カーリー:朝稽古、うーん結構だなぁ
ベス  :他にも牛を捻り倒したり色々やるけど
ブリジット:あなたこれうまいんでしょ
カーリー:いやぁダメだよ
ブリジット:またぁ
     分かってわよ隠したって
カーリー:駄目
ブリジット:どうして?
     怖いの?
カーリー:ライフルあんまり撃ったことないんだ
ブリジット:あたしだってよ
     たまにしか撃たないもん
ベス  :何狙ったって当たったことないんだから
ブリジット:腕比べしてみる?
ベス  :一発十セントで
     姉さんが一発外すたびに十セントの負けでさ
     当たったらあなたが十セントの負け
カーリー:お金持ってるの?
ブリジット:ええ週に十セントのお小遣いだから
カーリー:よし、撃って

【ブリジットすばやいレバー操作で全弾命中させる】
     (銃声)
     (音楽)
ベス  :はい、一ドル頂き
     じゃ今度はあたし
カーリー:おほほ、おい冗談じゃないよ二人がかりでカモられるほど
     金持ちじゃないよ
     あのね
     こういう賭けは技術がいるんだ
     始めから強いとこ見せちゃうともう相手は乗って
     来やしない
     だからじっくり誘い込むんだよ
ベス  :リボルバーなら上手いの?
カーリー:あ、これ?
     うん、まぁこれならね
     ライフルよりましだろうな
     ガラガラ蛇なら撃ったこともあるしね
     もっとも四五発撃ってやっと当たったけど
ブリジット:ママは女の子が拳銃振り回すのはよくないって
ベス  :ライフルもやっと見逃してもらってるの
ブリジット:パパが味方してくれて
     さ、やって
     それでいいから撃って
カーリー:(笑って)
     駄目だよ
     あがっちゃって駄目
ベス  :一発ニ十セントなら?
カーリー:ホント?
ベス  :勝ち逃げじゃ悪いもんね
     チャンスをあげる
カーリー:(笑って)
     でも…
     もっと負けるかもね
ベス  :それはお宅の腕次第
ブリジット:男は度胸
     やって
カーリー:いいでしょ
     また寄付するか
ベス  :一ドルニ十セントよ

【カーリー抜き撃って全弾命中】
     (銃声)
     (音楽)
【一ドル取り返して】

カーリー:あとニ十セントは貸し
     ママの言う通りだよ
     娘にガンはいけません
【ヘイズ、ニヤニヤ見ている、悔しがる二人】
     (音楽)
カーリー:いいじゃないのよ
ヘイズ :何んにも言ってねェよ
     (笑い)
     (音楽)

【有刺鉄線を張る二人】
【弁当持ってくるベス達】
     (音楽)
     (ハンマー)
ブリジット:お弁当持って来たわよ
ヘイズ :サービスいいなぁ
ベス  :涼しいとこへ行こ、乗って
ヘイズ :そうするか
カーリー:行こう

【二人飛び乗って】

ヘイズ :ハッハー、弁当落とすな
     そら行け!
     ヤー、ハッハー!
     (目標丘の向こう行けェ!)
カーリー:(そら行けっあいつらに負けるなとばせとばせ!)

【馬をとばして行く四人】
     (音楽)
【泉、木にぶら下がっているベス】

カーリー:何んだい昼メシも食わずにコーモリのマネ?
ベス  :いい気持ち
ヘイズ :それ何?
ブリジット:アップルパイ
     あたしが焼いたの
ヘイズ :ああん
     こいつは御馳走だ
     うまーい!
ブリジット:ありがと
ヘイズ :しかし、いいとこだねここは
ブリジット:デンバーへ行ったことある?
ヘイズ :どうして?
ブリジット:ママがそこへ引越すって
     きれいな町だってね
ヘイズ :そうだよ
     ものすごくでっかいホテルがあるよ
     ブラウン・パレスっていう
     真ん中が吹き抜けで最上階が見える
ブリジット:ねジョシュア
     あの歌教えてくれる
ヘイズ :いいよ
     歌は上手いんだろ
ブリジット:そうでもないわ
ヘイズ :じゃあ、いいか
     ついて歌え
     (咳き払い)

     たとえ貧しくとも自由なら
     それがわが家のしあわせよ
     牛の群れ木陰に草をはむ
     太陽と愛のこの谷間

【居間・夜 歌うベスたち】
     (ギター)
     たとえ貧しくとも自由なら
     それがわが家のしあわせよ
     牛の群れ木陰に草をはむ
     太陽と愛のこの谷間

【パシ来る】

モリスン:おーい!
     おい中の人!
     出てくれ
     話があるんだ

【警戒する二人】

モリスン:出て来い!
カーリー:知ってる人?
ベル  :バッチをつけてるみたいよ
ヘイズ :バックトンのやつか
ベル  :さあちょっと分からないけど
モリスン:俺はモリスン保安官だ
     別にどうこうしようってんじゃない
     話をするだけだ
     聞こえたか

【ベル、ポーチへ出る】

ベル  :おはよう
     どういうことでしょう?
モリスン:ア、どうも
     ディアブロ・ウエルズの保安官です
ベル  :随分遠くからいらしたのね
モリスン:ずばり用件に入りますがね
     われわれは双眼鏡で見張っていた
     お宅に無法者が二人いますね
     引渡しなさい
ベル  :無法者?
モリスン:お宅は完全に包囲している
     総勢十三名
     逃げ出すスキはないからね
     黙って引き渡しなさい
     迷惑は掛けない
ベル  :無法者て誰のことです
モリスン:とぼけちゃ困りますね
     ハンニバル・ヘイズとキッド・カーリーだ
     中にいるのは分かってる
     ウソをつくだけ無駄ですよ

     どうなんです奥さん
     おとなしく引き渡すかどうです
     いやなら撃ち込むまでだ
ベル  :あ…
     ちょっと待って下さい
モリスン:ああ、いいでしょう
     しかし奥さん
     長くは待たんよ
     包囲してることを伝えて頂きましょう
     やつら人数のことは知ってる
     十三人だ
     一人も欠けちゃいませんからね
     (ドア)

【中へ戻って】
ベル  :ヘイズとカーリーっていうのはホント?
カーリー:僕らとしちゃウソだと云いたいところですが…
     云ってもこう追手に迫られちゃね
     無駄と云うもんで
     いかにもヘイズとカーリーです
ジェニー:ホントに十三人も揃って来てるのかね
カーリー:確かにそれだけいましたね
     三日前ですけど
ジェニー:(そう)
     どうしようもないな
     子供もいるし
     引き渡すより手はない
ベス  :パパ
     隠したらどう?
ヘイズ :ダメダメ
     隠れて隠れきれるほど広くはない
ベル  :その通りよ
ヘイズ :やることはもう決まってる
ベル  :どうするの?
ヘイズ :表のやつにはもう二人はふん縛ったって云うんだよ
     それでバックトンの保安官に突き出すって
ベル  :どうしてそんなことを?
カーリー:賞金が一人につき一万ドルなんです
     都合二万になります
     表の連中よりあんたたち夫婦に取らせたいんでね
ブリジット:やめて
     吊るされちゃうわ
ヘイズ :いやあ、吊るされやしないよ
     人は殺してないから
     二十年ばかりぶち込まれるだけだ
ジェニー:そうと聞いちゃ尚更渡せない
カーリー:でもいい金になるんだから
     娘のためにここを出たいって云ってたじゃない
     いいチャンスですよ
ベル  :そんな人を売ったお金なんか誰が…
ヘイズ :でも誰かが取るんだ
     だったらあんた達の方が割り切れる
ベル  :折角だけど断るわ
ジェニー:私らには出来ない相談だよ
ヘイズ :そうですか
     ではオナワにかかるのはやめて一丁逃げてみるか
ベル  :そんなのダメよ撃ち殺されるちゃうわ
カーリー:何そう銃のうまいのはいませんよ
ヘイズ :うん
     もっとも
     中にはいるけど
     まあ、兎に角やってみようや
     (音楽)
ジェニー:よし分かった負けたよ
     どっちにしても誰かが二万せしめるんだからな
     ああ、ベルこっちの条件を言って来い
カーリー:ほらロープ持ってきて縛る
ヘイズ :丸め込まれちゃダメですよ
     あんたが捕まえたんだからね
カーリー:ほら早くして早く
ヘイズ :これ取って
ベス  :あたし嫌
カーリー:今更、何云ってるんだ早くして早く
     ぎゅっと縛る
     (音楽)

【ポーチ】
ベル  :待たせちゃってご免なさい
     ちょっと主人と相談してたもんで
モリスン:で、どうなったんです?
ベル  :確かにヘイズとカーリーはいますけど、
     あれはあたしたちが捕まえたんです
     だからバックトンまで連れて行ってあそこの保安官に
     渡します
モリスン:あんたらが?
     いつそんなシャレたマネをしたんだね?
ベル  :そんなことどっちでもいいでしょ
     兎に角あたしたちが捕まえたのよ
モリスン:家族同様に仲良く朝メシ食っといて捕まえたもないもんだ
ベル  :そりゃ銀行強盗でも食事ぐらいはさせますわ
     悪党でも人間ですからね
ジム  :それで賞金をせしめようってんだね
ベル  :当然でしょ
モリスン:そんなことされてたまねか
     こっちは一週間ぶっ通しで追って来たんだぞ
ベル  :お宅が何日追ったかそりゃ関係ないでしょう
     兎に角縛ったのはあたしと主人なんだから
モリスン:よおし、分かった
     ホントかどうか一応調べる
     止め立てなんぞしたら一斉射撃で家を穴だらけにするぞ
ベル  :別に踏み込む必要はないと思うけど
モリスン:念の為だ
     やつらが居直っていることも考えられるからだ
     人質をとっているのかも知れん
     それを調べる
ベル  :マ、そういうことならいいでしょう
     その代わり、抜いた撃ったの騒ぎはお断りですよ

【入る保安官と助手】

ヘイズ :こんちわ
カーリー:遅かったね
モリスン:まあ、いいだろ
     ウソじゃないらしい
     引き上げる様に云って来い
     謝っといてくれ
     また今度埋め合わせをするからってな
     しかしいいのを押さえたもんだ金の卵ってやつだ
     連行するなら早速出かけちゃどうです
     助手とあたしで護衛して行きますよ
ジェシー:あんたにヤイヤイ言われなくたって行きますよ
     そのつもりで縛ったんだから
モリスン:分かってる
     しかしこの手でナワをかけられなかったから
     責めてぶち込まれるところを見届けたいんだ
     なるべく早いとこ出発して下さい
ヘイズ :その前にひとつ質問
     アパッチが一緒だった?
     (音楽)
モリスン:よく分かったなァ

ベル  :ブリジット
     ベス
     帰るまでパパのこと頼むわね
ブリジット:心配ないわ
ヘイズ :じゃね
     たまには手紙くれよ
カーリー:ベスもね
モリスン:よし、ジムやってくれ
ジム  :そらあ!

【馬車出る】
     (音楽)
【街道、馬車来る】
【いきなり撃って来る】
     (銃声)
【帽子をとばされるデピュティ】
【二人逃げ出す】

ベル  :静かに、静かに、慌てないの
     ホーホーッ!
ヘイズ :キッド
     撃ってくれる人はお味方らしいよ
カーリー:(そう)
     おまけに馬まで待ってますよ何とかなる感じ
ヘイズ :おお、なるなる
     行こ
     (銃声)
【相乗りで逃げる二人】

モリスン:地獄の穴一家の殴り込みだ
     (音楽)
【後へ回るモリスン】
     (銃声)
【ベスとブリジット撃っている】
【鉄道沿いに逃げる二人】

モリスン:やってくれたな
     もういい

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