Space Giraffeはなんだかんだいってレビューも悪くないところに落ち着いた(一部の無理解なプレス除く)のですが、いかんせん売り上げに関してはMSに各国のレーティング費用など天引きされてること、審査周りで開発期間が延びてしまったことを考えると、これだけではLlamasoftが生き延びていくのに苦しいというのは事実です。リッチになることを狙っているわけではまったくないのですが、家のローンで首が絞まるというのは精神衛生上とてもよくないです。より多くの人に遊んでほしい、できる限り安い値段でよいゲームを届けたいという願いをこめた400ポイントという値段も採算という面では裏目にでたといった感じでしょうか。XBLA自体の知名度も、その中でのオリジナルタイトルのアピールも、難しいです。
ぶっとんだ独自性で英雑誌EGDEのEGDE Awards 2007でINDIVIDUALISM賞を受賞したりしているSpace Giraffeですが、今度は意外なところにノミネートです。Game Industry Newsが選ぶGIN GAME OF THE YEARのBest Environment部門にSpace Giraffeがノミネートされています。
http://www.gameindustry.com/ih/item.asp?id=1522
Best Environment
* Bioshock -- 2K Games
* Call of Duty 4: Modern Warfare -- Activision
* Guitar Hero III: Legends of Rock -- Activision
* Oblivion: Shivering Isles (Expansion Pack) -- Bethesda Softworks
* Rock Band -- MTV Games
* Space Giraffe -- Llamasoft
Space GiraffeはObfuscation(難読化)というカテゴリーで紹介され、パッと見の印象とは違って、敵を即座に撃つゲームではなく、シチュエーションをコントロールしていくゲームであること、ゲームで起こっていることやそのルールを理解していくこともゲームの一部になっている、という特異なデザインであるという説明がされたようです。
このワークショップはその名の通り実験的なゲームを紹介する場で、塊魂を海外に紹介する役目を果たしたり、ライオンヘッドスタジオのデザイナーによる実験的プロジェクトラグドールカンフーがSteamで配信されるきっかけになったり(その後この開発者が独立し、Little Big Planetを作ることになりました)、ゲームプレイの未来を考え、紹介していく重要な役割を果たしています。取り上げられている他のゲーム(Flashですぐ遊べるものもあります)も興味深いので、時間がある時にどうぞ。