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2024年04月04日01:31

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現実のAIが心を持つとき … こわっぱちゃん家@下北沢3/23(舞台「nitehi:kedo」)

当日記のブログ版タイトルノートにもありますが、筆者の生業は“天気屋晴れ”、つまりは気象曇りでご飯を食べてるひとでありますが、同時にIT技術パソコンにそれなりについていけないと、これまたやっていけない生業でもあります。あくまでもプログラマー等々ではないため、昨今の流れについていくためには、リスクリングという名の研修カリキュラムえんぴつを受講している最中。。

その中に「AI」、すなわち人工知能についての項目がたくさん出てくるのが昨今のトレンド。色々と概念ややり方等々の教材が襲いかかってきますが(苦笑)、現時点での人工知能と言われるものの大部分は、“教師あり学習えんぴつ”で作るものなんだそうでして。少々荒っぽく言えば、大量のデータを使ってとにかく慣れさせるというのが実態なので、古くから言われているように、「人間が考える以上のことはできない」といえば、そういう面は確かにありそうです(まぁ、見落としなんてものはほぼ皆無なんでしょうけれど)。


しかし、古くは漫画の「鉄腕アトム」あたりから描かれているように、人工のものが心を持ったとしたら。
そして、そういう“心を持つ人工知能”がもう少ししたらできるかもしれない2024年の時点で、そういったことを考えたとしたら。


少し長めの130分あまりのこの舞台公演は、筋が進んでいくにつれて、心を持つ人工知能に深く思いをいたす感がありましたぴかぴか(新しい)


前置きが少々長くなりましたが、3月に2本出動した“ぶたい”のうちの1本目は、23日は土曜日の、こちらのソワレ公演。

フォト


1月のバー公演で登場された、「こわっぱちゃん家」によるステージ。

(2024年1月27日@恵比寿)
https://ameblo.jp/maruyui-otonikki/entry-12839211994.html

この時の演者さんである鳴海真奈美さんや西部さやかさん、村川ひなたさん、那智さんなどがこの公演にもご出演されています手(チョキ)



アルファベットで「nitehi:kedo」

おそらく、漢字と仮名文字で書くならば、「似て非、けど」。



“現実にはもう会えない”けれど、“その現実に極めて近い存在”と話せるならば、どうしますか?


と、観る前から問いかけがなされています。



ステージの上には、3組の家族とその同僚や友人が登場してきます。それぞれに「お母さんが家を出てしまった後の父子」、「お母さんが亡くなってしまった後の姉妹」「事故で意識不明の状態が続く妹がいる技術者」という、大事な人を喪失したあと、という共通の背景があります。

“現実に極めて近い存在”は、このうち3番目の技術者が同僚たちと取り組んでいるプロジェクト。その成果が、「nitehi」と名付けられて実証実験にまで進んでいきますが、実際に使うまでのステップでは、それぞれに喪失感に真剣に向き合うことになります。

(この過程も、「グリーフケア」というちゃんとした根拠のあるものだそうで)


喪失感との向き合いですので、最初は同僚や友人との会話などにまだ軽やかな部分があったはずが、徐々に深い現実に近づくにつれて、観ている側もそれぞれの当事者の気持ちになっていく感があります。どうしても説明をしないといけない場面が多めであり、難解ではあるものの、それでも徐々に明かされていく“闇”の部分に触れていくにつれて、ギュッと心を掴まれるというのが総じての印象です涙

この、喪失感と向き合う過程で明かされていく思い出や反省、後悔の念。
一方で、これからの時代にひょっとしたら現実になるかもしれないという部分は、これらを「データパソコン」にして「学習えんぴつ」させ、「現実に近い存在手(グー)」を作ってしまえる、という点。これが「nitehi」というものになりますが、舞台途中の時点では、この人工知能、どう制御するのだろう?という疑問を持ちつつストーリーの進展を見守ることになります。


やがて、「nitehi」のプロトタイプが出来上がり、いざ実証実験という段になると、それまでは試す側だった技術者さんも、動機が他の2組と同じく喪失感であるため、作った本人も自身で「実証実験」。


3組の「実証実験」は、ここでは喪失感を乗り越えていく瞬間に寄り添うもの。
それぞれ「nitehi」を使ってはいきますが、成長した姿、再び家族の絆を取り戻す姿、

そして作った当人である技術者も、妹さんへの想いに区切りをつけることに前向きに。。



2024年の時点では、これらはまだ理想論が多分に入った模範すぎる回答なのかもしれません。
ですが、人工知能を作り、これを使っていこうとする人間自体が生身である以上、避けては通れない思考過程を観たという印象がありましたぴかぴか(新しい)



前述の1月のバー公演と同じ劇団さんによる舞台ですので、この時に観た演者さんが何人もいらっしゃいますが、どの方も不思議なくらいに前回からのイメージがほぼそのまんま…というのも、またすごいところ。お初になる方々も、その雰囲気にちゃんと入っていらっしゃる。。列挙してしまうと収拾がつかなくなりそうに思うくらい、醸し出す空気感はぴたりとはまっておりました指でOK


筆者の歳だと、そういうものが現実に現れるのを見届けられるかどうかはわかりませんが、、
割と近い将来に思いを馳せるステージだったと改めて思います。


みなさまありがとうございましたぁウインク
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