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2022年07月14日21:53

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CS放送で味のある未見ピンク2本と遭遇。そして昨年公開の外国映画の佳作2本も観る。

 7月10日(日)、CS放送で未見ピンク「ぐしょ濡れ美容師 すけべな下半身」に遭遇する。

「ぐしょ濡れ美容師 すけべな下半身」(女池允)
始めて出遭った男女が泥酔の果て意気投合しベッドインしたが、ホテルの火事騒ぎに遭遇して、一人の消防士が、女を救出、男にはホテルに忘れた携帯を届ける。ただ、女に一目惚れした消防士は、女が泥酔して記憶が曖昧なのをいい事に、その男になりすまし男の携帯は故障したことにして交換した女の登録番号を削除、連絡不能にするが、ひょんないきさつで二人の男は友人同士になってしまう。このやや無理筋で少々ややこしい男女関係だが、ヒロインを佐々木ユメカ、男を川瀬陽太、消防士を田中要次と、味のあるキャスティングによって、この当時(平成10年)の新進気鋭・女池允監督(脚本も)は、洒落っ気の溢れたドラマを紡ぎあげた。曖昧な記憶の中で、ジンジン感じたユメカの微妙な心の綾も、巧みなピンクテイストとして効果的で、ドラマ良し、濡れ場良しの理想的ピンクだが、残念ながら放映されたR15では、濡れ場時間が(多分)短めで、腰の重なりなどのアングルは制約された寄り気味ショットとなり、薄味になったのは否めない。(よかった)

 7月11日(月)に昨年の2021年2月公開の外国映画「藁にもすがる獣たち」を観る。

「藁にもすがる獣たち」(キム・ヨンフン)
不正取得の大金が詰め込まれたバッグを巡って、金銭的に追い込まれた男女が権謀術数の限りを尽くす奇想天外な展開を示すピカレスク。時々、バッグの所在が、辻褄が合わない箇所もあるが、ま、韓流特有の語りの粗っぽさと割り切って片目つぶって楽しんでいたら、大変に失礼をいたしました。具体的な仕掛けはネタバレもあり、詳述は避けるが、これは優れた「メビウスの環」の楽しさ、傑作「ビフォア・ザ・レイン」もかくやの巧みな語りの映画だった。一つの金がグルグル廻る因果は鶴屋南北の「盟三五大切」も彷彿させる楽しさだ。原作は日本のミステリーだそうだが、こういう手の混んだストーリーを混乱なくキチンと語れるとは、韓流も洗練されてきたものだ。最後に、家を焼失し「朝鮮戦争の頃を思えば何でもない」とうそぶく認知症の老母の、ド庶民家族に金がオチるのも韓国映画ならではの味わいがあった。(よかった)

 7月13日(水)に昨年の2021年4月公開の外国映画「21ブリッジ」を観る。

「21ブリッジ」(ブライアン・カーク)
ニューヨークのマンハッタンで、警官8人が銃撃戦の果てに射殺される事件が発生。キネ旬の作品紹介や放映したムービープラスのナビでは、陰謀の恐るべき真実とか煽っているが、よくある警察署長と麻薬組織の癒着である。これは、ちょっと映画を見慣れた者なら途中ですぐ気付いてしまうレベルで、ネタバレなんて域ではないから、あえてここで記してしまう。興味深いのは、署長が単なる私欲ではなく、恵まれぬ給与以上の仕事をしている部下へ利益配分し、「福祉」の一環と考える思想である。麻薬組織追い詰めに執念を燃やす主人公刑事のチャドウィック・ボーズマン(昨年に突然の病魔で急逝、遺作となった)にしても、単純正義感でないウラがあって、犯人をやたら射殺してしまう問題児であるが、父親の警官が3人の犯人の射殺し損なった残る1人に惨殺(棺の蓋が開けられない程、顔が原型を止めていなかった)され、その男がヤク中で死刑にならなかったトラウマがあるとの、人物描写にも深味がある。いや、そんな人間的側面よりも、夕刻から夜明けまでの一晩の時間限定の縛りの中で、マンハッタンの21の橋を完全封鎖し、ニューヨークロケを効果的に駆使したアクションの数々が、この映画の魅惑の神髄といえよう。(よかった)

 7月14日(木)、CS放送で未見ピンク「怪談 回春荘 こんな私に入居して」に遭遇する。

「怪談 回春荘 こんな私に入居して」(古澤健)
廃品をかき集めて売り出すなど、自堕落人生を送る男が主人公。生活費など稼げるわけもなく、女にエッチさせて稼がせるヒモ人生だ。このヘンな男を石川雄也が快演する。ヘンなのはそれだけでなく、それを取り巻く連中もヘンな奴ばかりで、女のエッチ濡れ場を、明朗ミュージカル風タッチで魅せたりする。後半では、主人公が強盗に遭遇するが、妙な展開で逆にその強盗を刺殺して自分が強盗になってしまい、しかも手にしたナイフが手から離れなくなるなど、ヘンさはドンドン増殖していく。後は死んだ人間も生きた人間もゴッチャになったり、浴槽の中が別空間に落ち込んだりと、説明不能な展開がエスカレートする。創っている方も、説明する気もなければ、辻褄を合わせる気もないようだ。この古澤健のヘンさ加減にノレるかノレないかだろうが、私はノレた方で結構楽しく観た。(よかった)

 前回日記以降に観た自宅観賞作品は次の10本。

「もっともあぶない刑事」「卒業試験」「ぐしょ濡れ美容師 すけべな下半身」
「マッド・ダディ」「藁にもすがる獣たち」「デンジャラス・ラン」
「ヒトラーに盗られたうさぎ」「21ブリッジ」
「怪談 回春荘 こんな私に入居して」「モラン神父」

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