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2022年07月06日19:59

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マスコミのウクライナ過剰報道量から、ヘンなロシア憎しの感情に流されないように自重しよう。

 7月1日(金)に昨年2021年2月公開の外国映画「ガンズ・アキンボ」を観る。

「ガンズ・アキンボ」(ジェイソン・レイ・ハウデン)
殺し合い闇サイトに悪たれ書き込みをアップしたややオタクのゲームプログラマーが、そこのボスに目を付けられ、凄腕の女殺し屋と対決する破目に追い込まれる。両手にボルトで拳銃を固定されたキャラの特異性も相まって、一躍ネット中継で闇サイトのヒーローに祭り上げられてしまう。(この闇サイトのボスが例によってサイコパスだが、もういい加減にしてよって感じ)後はビートの効いた音楽に乗って、ダイナミックな血みどろアクションの連続となるのだが、私の趣味としてはスカッとした爽快感に程遠い。左右の拳銃の残り弾数がゲーム感覚よろしく表示されたりする工夫もあるが、サスペンスとしてはあまり効いていなかった。手に拳銃を固定されているので、指を使うのが不自由なあたりは、左手の指に障害がある上肢2級障害者としてイライラ感がよく解かるけれど、こちらもスリルとしてあまり効いていなかった。かくして、殺人ゲームは受けに受け、世界に拡散するとのネガティブな落とし所も、私には気分の良いものではない。「ホーンズ 容疑者と告白の角」「スイス・アーミー・マン」とケッタイな汚れ役風が続く主演のダニエル・ラドクリフ君は、「ハリー・ポッター」からの脱却を目指しているのかもしれないが、私には正解に見えなかった。(あまりよくなかった)

 7月2日(土)に昨年の令和3年1月公開の日本映画「おとなの事情 スマホをのぞいたら」を観る。

「おとなの事情 スマホをのぞいたら」(光野道夫)
年代も立ち位置もバラバラな3組の夫婦と一人の独身男が、何故か年に一度パーティーを開くべく集まっている。ある年、「スマホに届くメールと電話をパーティーの間だけ全公開する」とのゲームが、一人の妻から提案される。それぞれに秘密を抱えてはいるが、その時間にヘンな物は飛び込んでこないだろうとの思惑と、後ろ暗い所があると見られたくないために、全員が同意するが、間の悪い事に次々と問題となるメール・電話が飛び込み、パーティーの修羅場が次第にエスカレートしていく。ささいなきっかけから、次々と人の心の地獄が曝け出されていくロマン・ポランスキーの、「おとんのけんか」並の傑作誕生を予感させた。日本映画離れしたスマートな筋立てだと思っていたら、イタリア製コメディのリメイクだそうな。しかし、この7人が毎年パーティーを開催していた経過が明かされるにつれ、映画は予定調和の感動へと導かれる。ヒットメーカーTVディレクター、「101回目のプロポーズ」などの光野道夫らしい纏め方であり、スタートで期待を膨らませ過ぎてしまったが、これはこれで良しとしよう。(よかった)

 7月4日(月)に昨年の2021年3年公開の外国映画「アウトポスト」を観る。

「アウトポスト」(ロッド・ルーリー)
アフガン戦線でタリバンの総攻撃に、孤立した窪地の米軍基地での苦闘が、生々しくリアルに綴られる。前に同じアフガン戦線での「ローン・サバイバー」、ソマリア戦線であるが「ブラックホーク・ダウン」という同様の立場に置かれた部隊の映画があったが、それに匹敵する壮絶な迫力だ。今回の特徴は、非戦闘時間の兵士達のやりとりもジックリ描かれることで、ワイ談に近い下ネタ満載の会話だったり、対照的に故郷への家族への思いとかも綴られていく。テロの温床のタリバン放逐が一段落し、内戦で荒れた国土の復興支援に力点が置かれた時期のせいか、事なかれ主義の司令官の存在とか、興味深い部分も多いが、戦争の大義とかに力点はあまり置かれていない。むしろ、戦友相互の命を護る助け合いの美談にポイントが置かれている。ただ、そこの部分に力点が置かれても、戦場なんてのはどんな大義があっても存在させてはいけないなと思わせるのは、連日のウクライナ侵攻の悲惨が報じられ続けているせいだろう。これまでもソマリアとかイラクとかのそれなりの大義ある戦闘はあっても、これ程に感じなかったのは、現在のマスコミ報道が戦争を仕掛けたロシア批判一辺倒のせいかもしれない。ベストテン級の力作と思いつつ、今回くらいスカッと楽しめなかったのは、最近のマスコミ報道量の偏りのせいだろう。スコット・イーストウッドの、さすがクリント二世と思わせた精悍な魅力も、やや色褪せてしまった。ジョン・ウェインは遠くなりにけりである。(よかった)

 7月5日(火)に昨年の2021年7年公開の外国映画「ファイアー・ブレイク 炎の大救出」を観る。

「ファイアー・ブレイク 炎の大救出」(アレクセイ・ニジニ)
衛星電話をアクシデントで失くしてしまった消坊隊が、大規模の山火事延焼から一つの村落住民を、全員河向うに退避させる活躍が描かれる。妊婦を乗せてトラックで炎の中を突っ切る隊員。ヘリで子供達を救出する隊員。徒歩で大人達を導いていく隊員。この3方向共にハラハラドキドキがタップリで、2時間11分のヴォリューム満点のロシア映画だ。この種のパニックアクションスペクタクルは「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」という秀れた2大先達があるため、その後CGの格段進歩でどんなシーンも驚きなく創れるようにもなり、どうしても先達の新鮮さを超えられない。さらに超えようとして、ヘンな仕掛けを施したりして、ますます2大先達超えが難しくなってしまった。その意味で、「ファイアー・ブレイク」はかなりの水準に到達している。「T34」なる真っ向勝負の戦争映画の傑作がロシア産にあったが、こういうストレートな物は、妙なヒネリに無意識なだけ、もはやハリウッドよりも巧みになってきたのではないか。衛星電話紛失のアクシデントが、最後に隊長と娘のGF若手隊員とを繋げるポイントになるなど、人間関係の構築も計算され尽くしている。残念なのはロシア映画だから、俳優達に馴染みが薄いことで、これがハリウッドなら老若男女のオールスターで、さらに輝かしさが増したことだろう。逆に馴染みの無いロシア俳優達で混乱なく多くのキャラをキッチリ立たせた演出・演技を称賛すべきか。延焼防止の最終大規模消火システムが、最後に効果を発揮するが、これはパイプラインへの延焼のみ使用可能で、国家上層部の許可を要するのを、人命優先で現場指令の独断で発動する幕切れも、体制への疑義として爽やかだ。時節柄、ロシア映画を絶賛したくないが、エンタテインメントとして良いものは良い!とちゃんと評価しておきたい。理不尽なイラク戦争を仕掛けた時期のハリウッド映画について、こんな気持にならなかったことから鑑みて、私もロシア糾弾一辺倒のマスコミ誘導に引っ掛かっているのかもしれない。自重しよう。(よかった。ベストテン級)

 7月に入って現在まで観た自宅観賞作品は次の12本。

「ガンズ・アキンボ」「ニセコイ」「おとなの事情 スマホをのぞいたら」
「パヴァロッティ 太陽のテノール」「アウトポスト」
「ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!」「ういらぶ。」
「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」「籠の中の乙女」
「アンティークの祝祭」「ファイアー・ブレイク 炎の大救出」「カウントダウン」

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