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2021年04月08日17:35

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年寄りにつきづきしくあらまほしき家居

 この三日間、ご近所の工務店さんにたのんで、玄関・洋間の床およびトイレ・階段の改装工事をしてもらった。少しく傷んできた箇所の補修と段差解消・手すり取付など、高齢化に伴っての安全性確保を目的とした住まいの改修だ。
住居改修工事のトンカチという音を聞きながら、ふと「たしか、誰かのセリフが…」とヒマにまかせてアレコレとネット検索してみたら、ヤッパリ出てきた。「家居のつきづきしく、あらまほしきこそ、仮の宿りとは思へど、興あるものなれ」。兼好法師、徒然草十段だ。

 家居:住まい。家にいること。任官せず家にいること。
 つきづきしく:似合っている、ふさわしい、 あらまほしき:好ましい

 もとより兼好法師のエッセイは、「今風のキンキラキンではなく、この世の仮の宿りとはいえ、垣や庭木もシットリした落ち着いた雰囲気の家は心にくく趣がある」というものであり、今回の我が家の改装はそんな高尚な話ではなく年寄りの住まいにふさわしい安全面での配慮をほどこしたまでのこと。

 私奴は知らなかったのだが、市の介護保険制度に夫婦どちらかに「要支援1」との認定があれば、介護住宅改修費支給・介護予防住宅改修費支給の制度があると工務店の人から教わった。幸いなことに、今回その制度を利用することができ、手すりの取り付けや段差解消などの住宅改修費の何割か相当な額の支給を受けることが出来た。
(市への要介護認定の申請、ケアマネジャーによるヒヤリング、住宅改修に際しての幾つかの提出書類など、少しばかり面倒そうな手続きがあったが、親切なケアマネジャーと工務店でテキパキと事を進めていただけた)

 今回の改装で家中の全てに渡って、年寄りの住まいとしての安全性や快適性が確保できた訳ではないが、満足な改善が想定以上に少ない費用負担で実現できた。

写真左:今日の早朝散歩で見かけた開花し始めた藤の花
写真中央:階段に新しく取り付けられた手すり
写真右:今週の賄屋稼業作品
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