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2019年10月16日10:06

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1994

w.o.d.(ウェヴ・オブ・ダックリング)の「1994」を聴いた。
最初に聴いた時は、前作でありデビュー・アルバムでもあるセルフ・タイトルのアルバムに比べてアグレッシヴさが全体的に薄くなったような気がして、少し物足りなかった。
ただ何回か聴いているうちに、アグレッシヴさが薄れたのではなくて、曲作りや表現の幅が拡がったんだな、と気づかされた。
例えば「サニー」や「セプテンバーシンガーズ」といった楽曲には前作にはなかった「押すだけじゃない」表現をすることで、スケールが大きくなったように思える。
特に「セプテンバーシンガーズ」は僕にとって本作の中でもベストの1曲。
勿論、前作同様のハイヴォルテージの楽曲も収録されている。
性急なギター・リフに導かれる「0」や、The Who の「四重人格」の原題でもある「QUADROPHENIA」、明らかにNirvana に影響を受けたような「Mayday」。
表題曲である「1994」も僕にとって本作のベストの1曲。
1994年はw.o.d.のメンバーが神戸で生まれた年でもあり、カート・コバーンが銃で自分の頭をぶち抜いた年でもある。

以前に彼らについて書いた日記を読み返してみると「そしてなんといってもヴォーカルがよい。何を歌っているのかきちんと伝わってくる。口先だけでモゴモゴと格好ばかり付けているフチャニンヴォーカリストとは訳が違うのだ」なんて勇ましいことを書いている(ちょっと恥ずかしいですね)。
でも、今回も同じようなことを思った。
このバンドのヴォーカリスト兼ギタリストである「サイトウタクヤ」の歌い方にはとても好感が持てる。
ついでに書くと彼の弾くギター、特に空ピッキングを多用しているところなど、結構お気に入り。
ああ、僕は空ピッキングが好きだったんだなぁ、と気づかせてくれたりもした。

とにかく、最近の日本の若いバンドの中では最もお気に入りの一つになっている。
まだまだ隠し玉がいっぱいありそうな気もしているので、これからも目が離せないバンドでもある。

サニー/w.o.d.

The Chair/w.o.d.

1994/w.o.d.

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