mixiユーザー(id:3039288)

2019年03月21日07:14

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上手いんじゃない。凄いんだ。

最近、何気にはりこのとらの新作は冒頭については見る癖がある。

高校生が一人あげていて、冒頭を読んでいて思う。
何だこれ?
台詞が流れる。
止めどなく。

なれども、書かれたセリフは決して説明などではない。

時には止まり、或いは戻り、補足が後付けされる。
まさに人の言葉のように。
そう、口語文体なのだ。
私自身が口語文体を得意とする作家なので良くわかる。

上手く口語文体にしている作家はいる。
ある種、技と言えるレベル。
それどころか説明台詞の進化形というタイプの方が多い。
基本、説明台詞から入り、余分なものが削られ、或いは技として構造を作り変える事で、匂いはある程度消せる。

しかし、彼(彼女?)は違う。
あくまで自然なのだ。

もはや上手いではない。
凄いのだ。
口語文体で書く、才能。

そう、才能とは恐ろしい。
数年かけて得たものを、数年もかからず得てしまう。
また数年かけてもその域に行けぬのに、既にその域に達している者。

心中複雑だ。
ただ、人は人、自分は自分。
改めて意志として心に刻み歩むのみ。
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