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2017年10月18日09:33

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製造部門からの独立自体、ほぼ実現されないのが実情

一般的なメーカーの場合、品質保証担当としては「製造・検査」部門出身の
熟練技能者を充てる事が殆ど。

これは、実務者を技能面で指導し、熟練者の視点で監視する意図・・・なのだが、
会社によっては、新製品評価等マニュアルで対応できない検査実務に就かせるケース。
それどころか、実務すら担当させる事例も見聞きしたことがある。

そうでなくても、元々監視対象たる製造部門は「元同僚」や「元後輩」
そして扱う製品は長年自ら関わってきた思い入れのある代物。
なので、余程割り切れる人でもなければ、組織的に独立していようとも心情的に身内と思ってしまうのは致し方ない。

更にその手の心理的トラップを回避できたとしても、会社の人事システムが不正を後押しする事もある。
品質保証担当にとっての大目標は「担当製品の品質向上」なのだが、これを成果主義で安易に評価しようとした場合、製品不良率を指標としてしまうケースが多い。
そして「製品不良=最終検査不合格」を低減させる一番簡単な方法は?
・・・と、結果改ざんを選ぶ可能性も出てくる。

だからと言って、一切の馴れ合いを否定し、自らの評価を直接部門のあら捜しで確立するような組織は、流石に問題があり過ぎる。
やはり製品品質を向上させるには、実務に当たる直接部門の能力を向上させる以外の手段は無いのだから、品質保証部と直接部門との協力関係は必須。

故にこのあたりの塩梅は中々難しい。
私の場合技術部門からの異動で、しかも担当製品を知らない状態からの業務開始だったから上記の問題は避けられたけれど・・・
普通、技術職なんてハイコスト職を充てるなんて事、しないものなぁ。
(実際私以外の同僚は、全員熟練技能者出身だったし)


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■最終関門の品質保証担当まで積極改ざん 神鋼不正品問題
(朝日新聞デジタル - 10月16日 05:11)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4814212

 神戸製鋼所の検査データ改ざん問題で、製品の品質を最終確認し、場合によっては出荷を差し止める権限を持つ品質保証担当者が自ら、検査データを改ざんしていた例があることがわかった。製造部門から独立し、品質の維持を厳しく監視することが求められている立場の従業員が積極的に関わっていたことで、改ざんが組織ぐるみだった構図がさらに強まった。

 これまでに改ざんが明らかになったのは銅管や鉄鋼など16製品で、国内外のグループ会社と合わせ15工場から出荷されていた。川崎博也会長兼社長は13日の会見で、関わった数十人には各工場の製造担当者に加え、品質保証担当者がいたと説明したが、関与の方法には触れていなかった。

 同社関係者によると、国内の工場で品質保証担当者が自ら、端末に入力済みのデータを架空のものに書き換えたり、捏造(ねつぞう)したりしていた例があった。改ざんに直接関与した担当者は複数おり、約10年前から続いていたとの証言もある。製造部門の改ざんを黙認していた担当者もいるという。
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