御代を跨ぐ賞味

久々に行ってみましょうと蒲田電子工学院裏にある寿司屋さんに先月末は望月の宵に出掛けた。
先代の食べ方助言、握り寿司は指三本で摘んだら裏返してベロにネタを載せる、も四年振りでまだ平穏だった平成末期が懐古された。

百敷や古き軒端のしのぶにも なほあまりある昔なりけり
順徳院御製

この数年で世界も世間も大いに揺れた。お店も影響以上の経緯があったから席に就けるだけでも幸いサ。今の職人さんの年齢は自分の半分と聞いたから一廉となる姿を見るのは難しいかもしれない。

来しかたはみな面影にうかびきぬ 行末てらせ秋の夜の月
藤原定家

一升瓶の中身は袋吊りと言う手間の掛る作り方らしい。