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2019年04月24日16:27

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居心地のいい街を

こう、事細かに作られること、なかなかない。

土曜日はD&D、駄氏GM。冒険者であること忘れそうなくらい、足に根の生えそうな街だ……の巻き。


クソデカ古代都市ダンジョンをじっくりやっつけてこちら、
ひと段落ついたところで地域を移り、
広大な世界地図を見つつ、新たにたどり着いた都市の広さに舌を巻きながら
街をざっくり探索するだけで数時間使い切ったよ
というところで前回を終えておりましたPC達。



北方山岳の小県の一部を、
さらに北の帝国からの侵略に対抗すべく切り崩す作戦とか、
ビホルダー教団の暗躍が、我々と縁深い王子の属する国を裏から腐らせようとしているとか、
大きな話はいくつもあるのですが、


一冒険者である我々に、できることもしなければならないことも、
国家の流れとしてはまだ訪れるではなく、
ひとまず王族の庇護のもと、都会生活を満喫するところから今回は始まります。


久しぶりに、ゆっくりと神殿奉仕に出かけるクレリック、
教籍を置いている魔術学園に近況のやり取りをしに行くエルフウィザード、
貧民街・裏社会の窓口に遊びに行ったり仕事探しにいったりしてみるファイター、
種族差別の非常に少ないこの都市を見て、自分の半生やどこかで今なお差別に苦しむ同族の存在価値がわからなくなり酒場でクダを巻くティーフリングのウォーロック、

思い思いの昼間を楽しみ、

それでいて、

・魔術学院の実験で生まれた”異世界への門”を移植されたネズミが逃げ出している
・その町の裏社会のしのぎを逸脱した阿片窟が稼働しており、主催者の外国スパイ疑惑も強い
・差別の薄いはずのこの国で、ティーフリングだけを狙った連続殺人が起きている
・差別を受けていたPCの半生は、「実験」みたいなものに過ぎなかった、もうすぐそれにまつわる事件が起きると占い師に言われる

といった、冒険や不安の種をみんな持ち寄ってきます。


国家として緊急性が高いのは阿片窟ですが、
もっと物理的に急を要するのは実験ネズミの逃走。
別次元への門を背負って暮らし、そのうち何を呼ぶか分かったものじゃないですし、
そいつが子供を残したとして、どういう生物が増えることになるのか恐ろしいことこの上ない。
一週間もあれば子供を産むかもしれませんが、子供が仕込まれる行為自体を警戒するなら一分一秒争います。


PCが直接在籍している学園の話でもあり、
せっかくの魔術大都市、いろいろと装備を整えてから、
ネズミが逃げ出した地下下水道へ行くことになります。


ウォーターウォーキングのスクロールを学長に作ってもらって、
魔法・工業廃液の垂れ流される下水道へ……

これニューヨークに来たジェイソンやっつけられる下水道では?

GM「流れが速いので、この水のマスに乗ると自動的に6マス進みますよ。普通に落ちただけなら耐久セーブかなと思いましたが、今ウォーターウォーキングかかってるんですもんね。超早い動く歩道みたいに進むことになります」

うひょう、スクロールが吉と出るかどうか。


さて、事前の調査(長距離長時間飛ぶ”普通は見えない”魔法の眼を飛ばす呪文)などで
下水入り口のガーディアンゴーレムは、
通行証を見せればどいてくれるというので、
早速それを試みたところ、

警報が鳴り響き、
魚人間の大神官とやらが姿を現してきて、
ゴーレムともども敵対クリーチャーとして戦闘。
誰かが命令を書き換えたうえで、どうもこの辺には似つかわしくない生物を召喚している。

急な戦闘開始だったので、
いくつか装備品を床に置いたりしながら戦闘態勢を戦闘中に整えていくPCたちなのですが、

魚の大神官がとった手管は、ウォーターコントロール。

廃液の流れ、軌道を思い切り「水流」として動かし、
我々を押し流そうとしてしまいます。


耐久セーブに自信の合うものは取り残され、自信がないものは流されていく。
完全に分断されかねないやつ……
と思いきや、大きな危機は、
「さっき床に置いたレアアイテム群」が流されて行ってしまう
というところに最も顕著に出ました。


不可視の相手を見つけ出されるランタンは何とか確保したんですが、
現金で買ったスタッフオブヒーリングは……
どこかに引っかかってくれてると嬉しい。


高速の水流に乗ってサーフィンする勢、
下水を仕切る目の粗い柵につかまって必死で身を守る勢、
アトラクションのごとき危機でしたが


その場を何とか撃退したPCたちは、「杖」の流れた先を探すという新たなモチベーションを得、
ちょっと強気で歩を進め、
その先三又で分かれた水道、またそこに待ち構えるワニだとか蛇の群れ玉とか
ヘドロ植物の集合体みたいな生物とか
そのどこから切り開いていこうかー、
とりあえずヘドロからかなー、
とそちらに深く足を踏み入れようとしたとたんに、

上流側にあった、とりあえず後回しにしておこう(レアアイテム流れてっちゃうからね)とされてた、水道内のなにかしつらえられた部屋に入れそうな扉から、
我々を攻撃しようとする魔術師と暗殺者が飛び出してきます。
むっ、おのれ……


しかして、前門のヘドロ草には、温めてた植物特効の攻撃魔法と、足らない分を自動武器魔法で、
後門の人間には、まともな行動がとれなくなる鈍足魔法スローが通り、あとはファイターが突っ込んで
ここはスピード解決。


流しちゃったレアアイテムも、そのさらに下流の、でかいワニがいるところに落ちておりましたが、
全員でかかれるならこの辺は大したことはあるまい、と割愛。

……つまり、
この辺は、一番最初の水流操作でパーティが分断され、
ワニだのヘドロだのに耐久性に優れないPCが一人で会わされ、
魚の新館を倒した連中が駆けつけようにも、魔術師と暗殺者が足止めしてきただろう
という構造が見え隠れするダンジョンなわけですな。
おお……最初耐えられてよかった



さて、残すは人間の敵が出てきた小部屋ですが、
ここでどの程度休憩をとるか考え、頑張って小休憩のみで突入することに決めたことが功を奏します。

中からは、多量のコウモリ……の中に一匹、何かの書簡を持ったものが混ざって、
これが一斉に扉の外に飛んでいこうとするのですが、
攻撃魔法師たちがバシバシこれを撃ったところ、叩き落とすことに成功。

後でわかりますが、
こいつは変身魔法でコウモリに化けたある種のテロリスト、というか隣国の間者。

「次元の門」を植え付けられたネズミを手に入れたので、
しかるべき儀式でこのネズミの「門」を開きっぱなしにして、
「決行の日」のための準備、兵力増強を目論み、
これを国外の誰かに連絡しようとしていたようなのです。


小部屋の中には、魔法陣に張り付けられたいまだ息のあるネズミと、
その上に浮かぶ次元の門、
そしてそこから出てきたと思しいボーンデヴィル。

GM「一時間に一匹この手の物が出てくる仕組みなので、大休憩してたら8匹いたよ」

お、大型やろこいつ
この部屋じゃミッシリになるわ


しかし、いかに翼をもつ生物とはいえ、
盾で「伏せ」させられるムーブだのを食らっては
ジェイソンにとどめさせそうな下水流に飲まれることは変わらず。
急な流れと柵に挟まれ、身動きの難しい状態で、長くあらがうことはできません。
一部危険な一撃を受けた部分もありましたが、全体的には難なし。


……というのは、
我々が小休憩で突入することを決めたからで、
大休憩(八時間)をしようなんて判断してたらこんなことではとてもすまなかったでしょう。
怖い怖い。


どうもこのスパイたち、
北方から侵攻してくる、帝国の簡易紋章……円形の金属板の中心に大きな翡翠、周りを取り巻くように小さな翡翠がはめ込まれたものを持っているし、
被差別種族だったPCが見る限り、自分を虐待奴隷として扱っていた連中の紋章はそれを簡易にしたものに思えるし、
その紋章は、「大きな目と小さな目を大量に持った」、国を腐敗させようとする連中があがめるビホルダーを模したものに見えてきて……

GMいわく、
街の各施設にちょいちょいスポットを当てながら、
こうした小さめなダンジョン踏破や戦闘行為を連続させていきたい(前がクソデカダンジョンをずっと潜り続ける形態だったからね)とおっしゃるのですが

この
お話そのものが全部裏でつながりっぱなしの感じ。
これをまた「ひと段落」させるイメージで挑むとなると、
それはやっぱり単にショートセッションの集まりというよりは、ほんとにキャンペーンやってるぞという感じになっていきますな。



ともすれば冒険者であったこと忘れかねない
PCたちにとってなんだか居心地のいい街ではあります(自分の家がある先生もいますし、何かをこじらせたインテリ層の集う酒場に出会ってしまって、思わせぶりだが壮大に何も始まらない会話に居場所を感じてしまった被差別民もいます)が、
それに甘えてちゃどうもこの街は守れなさそうです。
いずれまた旅を選ぶ日も来るでしょうが、んむ
やっていこう。
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