河瀬直美監督の新作で、舞台は当然のように奈良県。
そしてこの作品には、ジュリエット・ビノシュが出演している。
彼女は最近では「GODZILLA ゴジラ」とか、「ゴースト・イン・ザ・シェル」とかそっち方面での仕事が目についていたが、久しぶりの文芸的、しかも日本を舞台とした日本人監督の作品への出演であり、ファンとしては必見だった。
物語は、幻の植物「ビジョン」を求めてビノシュ演じるエッセイストが奈良にやって来るところから始まるが、もっぱら山林を舞台とし、人間の生と死、傷みと再生が綴られる。
正直、物語はわかりにくい。
時系列が直線的でなく、説明も十分にはなされない。
しかし、美しい映像で、自然と共存する人々の生活が淡々と描かれるなかで、物語世界に浸り、自分なりの解釈をすればいいと思うし、わからなくてもいいと思う。
それにしても、仏語を話すビノシュを久々に観た気がする。
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