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2017年09月19日12:12

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井手の里の彼岸花

 昨日朝、散歩に出かけた折は台風一過とは言え、かなり厚めの雲がかかっていた。が、昼前から青空が覗きだしたので、「昨日の雨で彼岸花が咲きだしたかも」と、原チャリに乗って20分、井手町に出かけた。少し早いかとも思っていたが、そこそこには咲いていた。彼岸花ないし曼殊沙華。私奴はこの花が好きだ、異名が多くその多くがどこか不吉なのはどうしてだか?

 井手町は我が五里五里の郷の南隣、京都と南都奈良の間、山城の木津川中流東岸に位置し、奈良聖武天皇の御代橘諸兄が別荘を構えた所。平安期には歌枕の地で、小野小町・貫之・俊成ら平安の歌詠みは何かといえば井手の玉川では山吹を咲かせ、夜は蛙(かわず)を鳴かせた。
井手の玉川が山間部から扇状台地部に流れ出た辺りの田圃の畔を彼岸花を求めてウロウロ。沢山の花茎が伸びてはいたがまだ蕾が多い。実りの穂をたれた稲も、まだ緑を残し綺麗に黄変するには今しばしの感。見頃は二・三日後以降か。遠くに生駒山地を望むこの辺りは橘氏の氏寺であった井手寺(井堤寺)の跡地だ。今ではのどかな田園風景が広がる、近くには地蔵禅院、橘諸兄公旧跡や平家追討令旨を発した以仁王の墓などがある。

 しばらく休憩と井手の人々が管理運営する「井手町まちづくりセンター椿坂」に立ち寄った。二つの和室、囲炉裏のある板間、おくどさんを備えた土間のある瀟洒な田舎家風の建物でノンビリと珈琲を頂く。別棟に陶芸工房棟があり、「今日は皆さんがおられるので、どうぞ遠慮なく内部見学に訪れて」と誘われた。以前からチョット覗いてみたいと思っていたので、お言葉に従った。

 大小二つの窯を備えた窯室と釉薬室、あかるく六台の作業机のある工作室があり、数人の人が楽し気に作陶していた。結構、大きな作品も並んでいる。指導者めいた人が色いろと説明してくれた。「各週日曜と毎週月曜にやっています。別に地元の人達だけでなく誰でも気楽に参加できますよ。是非、ご一緒に」と。
訊くと、我が五里五里の郷からも何人かの人達が来ているとか。昨年末で、通っていた陶芸仲間の会を退会していたので、大いに心動かされた。

 帰路、地蔵院は桜の頃に訪れているのでパスして、「まあ、ご挨拶だけはしておこうか」と橘諸兄公旧跡と以仁王墓に立ち寄った。

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