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2017年06月22日05:32

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いその神ふるき宮(みや)こをきてみれば昔かざしし花さきにけり  よみ人しらず

いその神ふるき宮(みや)こをきてみれば昔かざしし花さきにけり
 よみ人しらず
 題しらず
 新古今和歌集 巻第一 春歌上 88

「奈良の古京を訪れると、昔大宮人がかざしに挿していた桜が咲いていることだ。」『新日本古典文学大系 11』p.42

和漢朗詠集「古京」。
中務集・清正[きよただ]集には屏風歌として載る。
いその神ふるき宮こ 石上郷の布留は奈良の京の一部とされていたが、「布留」を「古る」に掛けて奈良の古京をさす。
かざし 草木の花を折取って冠や髪(女)に挿すこと。
参考「石上ふるき都の郭公声ばかりこそ昔なりけれ」(素性 古今 夏)、
「ももしきの大宮人はいとまあれや桜かざしてけふも暮しつ」(山部赤人 和漢朗詠集「春興」)。
「初花」の歌。

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