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2017年03月25日06:00

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むかし見し月の光をしるべにてこよひや君が西へゆくらん 瞻西上人

むかし見し月の光をしるべにてこよひや君が西へゆくらん
 瞻西上人
 人の身まかりにけるのち、結縁経(けちえんぎやう)供養しけるに、即往(そくわう)安楽世界の心をよめる
 新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1977

「昔、この世で見た月の光を道しるべにして、今宵、あなたは西方の安楽世界へゆかれるのでしょうか。」『新日本古典文学大系 11』p.576

結縁経供養 ここでは、亡くなった人の結縁のために、人々が集まって、経文(多くは法華経)を書写し、仏前に供えること。
即往安楽世界 即ち安楽世界に往(ゆ)く。法華経七・薬王菩薩本事品二十三。
月の光 法華経の教えをたとえた。
西 「月」の縁語。作者も瞻「西」。

瞻西(せんさい 生年未詳 -1127)系譜未詳。天台宗、延暦寺の僧。
金葉集初出。新古今二首。勅撰入集十首。
https://goo.gl/c9tB3y
https://goo.gl/Ktx7cb
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