mixiユーザー(id:366862)

2017年03月01日14:28

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自分の常識を

「その世界の常識」にすり合わせていくお勉強作業の必要性というか。


それとは全然関係なく艦これのメモなど。

ヌルイベらしいとタカをくくって一週間ほど様子見してからゆっくり挑んだら
伊13掘りは週末の運ゲーになってました。資材考えると30周で来てくれてよかった。100周だったら尽きてた。
報酬と難易度と掘り合わせて、乙はやはりベスト選択だった気がする。扶桑姉さまたちが低速のまま晴嵐拳うちこめてたのはデカい。
朝雲と高波も数年越しで来てくれたしね(イベドロ駆逐まではその場では根詰めて掘らない派)。
見たことないのは、親潮以降のコ、ということになるのかな?
ゴーヤさん、新人にバシーの案内お願いします。


というわけでヒトミ取れた翌日の
土曜日はヴァンパイア・ザ・マスカレード、駄氏GM。PLに観念情報が足りないの巻。
日曜日はBoA3、私GM。かんぱにはハンドアウト制ゲーのシナリオに耐えうるかな?の巻。



VtM二回目、まだまだ手探り……
と甘えてばかりもいられません。
結論から言って今回は敗北。
原因はPLがバンパイア社会における危機感の持ち方を知らなかったこと、というのが一等大きい。

前回、別の街の武闘派血族ブルハーが、この街に追ってきた古代の石板。
こいつはPCたちが回収に成功し、
血族の一員が運営する図書館の秘密保管庫に秘密保管されることになったのですが、

PCたちの活躍にひどく興味を持った風な、
図書館のセキュリティを担う下っ端吸血鬼が、今度奢るからインタビューさせてくれ、とPCに頼み、
うち二人がOKします。

ちょっとした宴の後、
「第六感」の能力を持ったPCが、帰りしな(成功度の低い)「嫌な予感」を感じ、下っ端さんの後を追うと、
その姿は掻き消えています。
野良犬の声、アクセルを踏む車、瞬くネオン。目に映るのはそんな夜の街の情景ばかり。
……なんとなく無根拠に敵対組織「サバト」の気配を感じるのですが、
判定の結果もあって、何もかも「根拠なく」「なんとなく」「イヤな感じ」くらいの印象になったため、
その日は一度帰宅。
……という判断を、
他のPLもスルーし許してしまっていました。


もう、この時点でいろいろとアウトでした。

吸血鬼の能力は「超常能力」であり、
科学根拠などに頼らなければならない人間のソレとおなじように、
「予感」は吸血鬼にとって「当然の根拠」となりうるものであり、
自分自身はおろか、他人のそれを聞いても「確信」せしめられてしかるべき、速度のある情報リソースであるという自信を、
吸血鬼であるなら自他ともに持っていていいこと、

そのうえで、「サバト」という連中がどのようにヤバい連中なのか、
……というより、
PCたちの属する派閥「カマリリャ」という世界では、
何が絶対に守られなければならないか、
返して、敵に何が侵されたときに恐怖し敵意を持ち危機を覚えるべきか、
これをPCとして熟知しているべきこと(世界観的には、これはすでに”教育”されていることのようです)

この「PCが持つ人間と違う常識」を勉強しておかないと、
「サバトの気配っぽい的なものをフワ〜っと感じたので」

「緊急事態として上司組織と仲間に至急連絡しないとカマリリャの秩序がヤバい」
に繋がらない。

アニメや洋ドラの「嫌な予感がした」シーンの次の日に、
そこで別れた彼が死体が上がって、事件が始まってしまった……!
とかのつもりだと、
そもそも完全に遅いんです。
「なんてこった……!」ってPCが言うタイミングは、
被害が出た時じゃなくて、
「サバト」とかいうものの介入が見て取られた時じゃないといけない。
なんかこう、「他氏族なんだな」みたいな無理解状態で挑んでいるとここを掴めない。

で、夜が明ける。吸血鬼は太陽のもとでは行動できないので、
「セキュリティ員を攫ったヤツラは屋内で拷問などの仕事をするだろうけど
「PCたちは捜索活動を続けられない」。

次の日、
結局行方がわからなくなった彼の足跡を追おうにも手がなく、
彼が務める図書館に知らせに言ったら、その日は閉館。
なんでも、館長がカマリリャの会議みたいなもんに出席していて不在だから
今日は館を開ける権限を持つ人がいないんだとか。

重要物品が図書館に封じられたこのタイミングで、図書館のセキュリティ員をサバトがさらったなら、
もうその夜には絶対重要物品を取りに来るだろうので、
「セキュリティ員が行方不明で」「図書館が今日閉館(手薄)」
という連絡を受けたほかPCが
そこでやっと時間的危機感をもつことができ、

連れ立って図書館に赴いたときには、敵の侵入を許してしまっていました。
あとはボスクラスが時間稼ぎの戦闘をしてくるので、これは退けたものの、
PCが回収した重要物はカマリリャ所属氏族ですらなく「サバト」のものに。
今一度後を追おうにも、のぼってくる朝日にタイムオーバー。
死者とかこそ出なかったものの完敗です。


「その世界の常識を勉強していないと、そこで起きていることにPLの意識がついていけない」。
現代に存在しない職業をロールプレイするゲームは枚挙にいとまがありませんが、
「人間でないもの」をロールプレイするゲームではとりわけ起きがちな現象です。

あるいは、「価値観の違い」の代表格としては、聖職者や宗教者をやるときによく見られます。
仙人やるゲームでだって散見しますからね。
「その世界の宗教観念を頭でなく感情で理解」していないと、
現代日本人のPL自分なりの価値観でこれを判じるしかなくなって、
「自分のPCに課せられたロールに違和感を感じる」とか、
「現代日本人の非宗教者である自分がみて納得できるようにその信仰生活を”改変”する」というプレイングに陥る。

もちろん、
RPGですからその「PLの持つ常識への落とし込み」は一概に否定されるべきものではなく、大事です。
正しい歴史とか公式の正史とかなんかを絶対に「押し付けない」モラルは、昨今多くのTRPGでは提唱されていますし、
「知っている人しか楽しめない」形のセッションは「知っている人たちだけ」でしか楽しめないのは自明です。

ただ、
この「PLの持つ常識への落とし込み」は、
それは世界観の勉強やGM・NPC・描写からの授業、その卓ではどうするのかの共有意識の作成とすり合わせ、
これらにたっぷり時間をかけて「納得できる形を作っていく」ことで実現されるものであって、
「インプットはとりあえず置いといて、自分なりのやり方でひとまず行く」だと齟齬ばっかりになります。
その常識や感情の方向性を周りと共有することを怠っていたり、
周りと共有するための一番のツールである「ルールブックに記載されている常識・感情」との共有ができていなかったりとなってきて、
う〜ん、みたいな。

で、
その世界観に書いてある「常識」そのものとPLの「常識」の相性が悪いと、
ロールプレイの難易度が高くなる、楽しむのが大変、というゲームになってくる、と。


…………
まあ、「勉強してもしてもあわない」ならともかく、
始めたてのゲームである故にありがちな「まだよくわかっていない」状態であるために
「危機感を持つ常識」のボーダーを用意できてなかった、というのは
単純に課題です。

自前で勉強するとなると
会話でされる受講と違って、ロールプレイで「理解」できる瞬間が積めるわけじゃないので、
カマリリャの6つの掟を暗唱できるようになるとかそういうことしないと
それを侵されることの観念的危機感を無時間では想起できない……。
このへん、僕など九九の暗唱と同じ「訓練」が必要ですねえ……。


まあ、先にも言いましたがVtMに限りません。
冒険者は「冒険をするもの」でなければなりません。が、「冒険に積極的に、しかし無謀ではなく賢明に挑む」という意識は、現代日本人には想起しづらく(フィードバックできる経験はあるのですが、それが”冒険”だと意識している人はあまりいないはずです)、それでいて直接の冒険である「踏破」よりは「依頼系」の導入が多いのだから、その折り合いをどうつけるのか、
なんて観念きちんと用意してソードワールドやってるだろうか?
無くてもいいシナリオ、なくてもいい卓、あるでしょうが、「いざ必要になったときに齟齬が出る」ような事態は十分ありうるし、
そういうのを基本スキルとして要求しているGMだっています。「できればできてくれ」じゃなくて「全員ができて当然、そこがスタートライン」という環境。

妖魔夜行だって、「妖怪であることの秘密」を、最初の数シナリオ軽々しく扱ってしまうPLもいるでしょうが、
秘密が漏れることで危機に陥るシナリオ数回やりゃ「体得」するでしょう。
次以降のキャンペーンにはその「スタートライン」を持っていくことになる。

N◎VAで「スタイル」を戦闘データとしてしか見ない人もいるでしょう。
特にスタイルに関係ない「PLの常識と意識」で会話する人が、スタイル談義する連中に混ざっていることで自分のキャラのスタイルとメンタルの関連付けをしていくようになるでしょう。

央華封神で、「大道に従って寿命を延ばす」という、社会利益と自利益と他利益が交錯する目的の達成のしかたが分からないPLはいるでしょう。
自分のために他人を犠牲にする邪仙を批判する際、PCも自利益のために動いているという立場が矛盾に感じられてしまったり、
社会利益が個人利益を圧しているように感じられて、ここが対立しているように感じさせてくるGMもいるでしょう。
……このゲームで、「全ての利益を円満に回す」ステージにたつというのは「宗教者としてのステップアップ」になるのでちょっとやすやす体得しづらいところですが……。



「そこまでいかないと、そのゲームできない」という状態が、果たして正しいだろうか?
というのはまた議論の余地がありますが……。

まあ、小学生教育でもやり方を教えている程度の努力を惜しむ言い訳にはなりますまいな。うん。



関連して。
日曜日に私がやったBoAのモチーフとして
かんぱに☆ガールズのキャラ個別ストーリーを今回起用したのですが、

このゲーム、剣と魔法の異世界混交ゲーではありますが
そこの社会形態がかなり政治・軍事とも入り組んでいながら
登場キャラが一部クッソ軽く、
しかし、なぜ軽くてもやっていけるのか、どういう覚悟で軽いキャラやってるのかを
世界観に即した形でしっかり描いてくれる
なんというか
ソシャゲの軽いビジュアルをちゃんとしたファンタジーに落とし込むための
テキスト担当さんの仕事がたいへん光るゲームでして

というか、
OP歌ってんの霜月はるかで,
伊藤賢治(初期のサガシリーズの人だね), 渡辺崇司 (後期の幻想水滸伝の人だね)がメインで音楽作ってるってのを始めて数か月してから知って
その辺たいへんうれしいゲームなんですけども






こういう「(作者が押す属性の)キャラの軽さを」「世界の方に合わせる」作業は
大変参考になる。

上記の二人は
いわゆる「中二病」設定を周りに呆れられながら押してくる
という、現代日本でなければ本来理解されにくい設定をしかし剣と魔法の世界できちんと呆れられながら展開し、
しかしそれを放棄せずふんだんに使った真面目なシーンをしっかり作ったり、
それにどんな理由があったのかを世界観的にそれらしい形で描写したり、といった
「カルさと重さ」を両立できる、良いFEARゲーメーカーだなと思ったのでBoAにご登場いただき



この「村の生贄の風習をアカデミックに読み解く」とかいう大変興味深い話でまとめました。

真っ当にゲームとして進めるのがちょっとだれるという難点はあるのですが
音楽聞いてテキスト読む価値が高いので続いています。



お話は
「世界に選ばれた魔女」(を自称する非聖痕者の魔術師)とともにアンデッドの被害にあう村を救いに行くPCと、
「闇の真祖魔神」(を自称する盗賊ギルドのみそっかす)が何者かに狙われているというので敵を看破し対処するというPC
のお二人ですが、

原作ではちょっとびっくりするくらい何の関係もない二人を
「生贄の祭事、という名の、”裏社会組織と結託した余剰村民の秩序だった村外送出”」でくくって、
生き別れた同郷の姉妹ということにさせていただいて。

邪悪な魔術結社の魔術師が、
その村の風習で使われている祭器に執心しており、
この魔術師目線だと、

・この村は、生贄とは名ばかりで、余剰の村民を働き口まで用意したうえで村外に送り出している
・そんなことが知れたら、貧しい村のこと、「我も我も」なんてことになりかねないので、この現象を「恐怖の対象」にしないといけない
・だから、村の始祖はでっち上げで生贄の祭事を作る
・神も魔神もいないのに人々は「何か」を恐れて信仰する
・その「信仰」の受け皿となる碑を用意して、それを定期的に払うような簡単な儀式だけ村の祭司に残されてる
・この「神でもないのに信仰を受けて神になりかけてる碑」がヤバイ。邪術に超使える
・制御の仕方を先代祭司から教わった長女と、祭器である短剣を持った次女ともに行方不明
・どうも先代祭司の予定外の病死と、時代遅れな風習への忌避感から儀式が途絶えている
・あぶりだし捕まえるために、「碑」を乱暴に暴走させてアンデッドを呼び出し、二人の故郷を危機に陥れたり
・金持ちの娘の眼を病気にして「治すためにあの盗賊の特殊な眼球が必要」とかなんとか言って、祭器をおこぼれでかすめ取ろうとする

というムーブが必要な状態。

この長女の方は、
先代祭司である母からまともに祭祀方法を教わる前に身罷られてしまい、
制御できない(未熟だからね)魔力を時代遅れな村民に怖れられて、家族に類が及ぶ前に自ら村を出たこと、

次女の方は、
姉が「我こそ復活した古代の魔女である」とかなんとか言って自分たちを「被害者」にしてくれた(≒村八分にされないようにしてくれた)姉にあこがれ、
昔からしていたごっこ遊びのままに真祖魔神とかを姉のように名乗ってはいるが、
自身は「村からこの風習をなくす」形を作るために「自分を生贄に捧げる」とかいいながら最後の人身売買の対象となって、
母の形見の祭器を懐に、盗賊ギルドに拾ってもらってる、
というのが現状。

はっきり生き別れですが、
これを人ところに再開させてやり、
妹の方を狙っている金持ちのバックにいる術師をチェックしたところで、
(再開した時点であぶりだしに成功しているので)術師の方ももっと能動的に動き始める……

というところを
PCがしっかり先手を打ってきたので
いろいろ戦局を整える前に戦闘する憂き目にあい、アウト。
というお話。


中二台詞のなぜ?という部分を
「古代の風習の犠牲者」「現代の邪術師の犠牲者」という形で
BoAらしいネタにすり入れていこう
という形状は、
まあ原作のテキストがしっかりしているからでございました。
一端形ができてしまえば
「金色外套王時代、真教と蛮族教が衝突し、あるいは不況が進む過渡期の賢者が残した遺物」がどうとか
そういうBoAならではのお話もできますしね。


PCからはボスにこそ同情しちゃったなんて話も頂きましたが。

終盤に出てくる割に思ったより思ったより小物臭のする語り口調の魔法少女。
彼女が求めた力は「支配」。神でも魔神でもないものが、「手に入れるだけで崇められるようになる力」。
それは、翻って、
それを強力に望むほどに、彼女が「支配されてきた」側の人間であったことを現します。
彼女の父母曰く、「貴族たるもの、威厳と誇りをもって民と接すべし、そうすれば人々の心はおのずと後からついてくる」ですって。
お前にはそれがない、ですって。
それでは貴族の資格がない、ですって。

そんな両親も領民も、邪術一発で彼女の支配下。
莫迦らしいにもほどがあると自嘲しながら、しかしそうして「威厳をもって下々を支配する」という言葉で彼女を支配した両親の教えも相まって、
彼女自身、他者との関係を支配と被支配でしか作れません。
もっと支配を。そうでないと、一人になってしまう。


ええまあこっちはおりこマギカです。
マギカ類は「落とし込み」なんて必要ないくらいBoAに親和性あるんですけれどもね……。



と、ここまで書いてから
「対象世界の常識」をスタート地点にしてキャラを作り
「自分の常識」は後から余地があったらつける、のほうが(難易度は高いけど)
方法としては真っ当なはずであるというちゃぶ台返しをして終わる。
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