mixiユーザー(id:17423779)

2016年12月27日05:19

701 view

君をいのる心の色を人とはばただすの宮のあけの玉垣 前大僧正慈円

君をいのる心の色を人とはばただすの宮のあけの玉垣
 前大僧正慈円
 十首歌合の中に、神祇をよめる
 新古今和歌集 巻第十九 神祇歌 1891

「わが君の長久を祈るわたくしの心の色を、もし人が尋ねたならば、糺(ただす)の宮の朱塗りの玉垣のように、赤心そのものと神かけて答えよう。」『新日本古典文学大系 11』p.551

正治二年(1200)九月、仙洞十人歌合「神祇」。
君をいのる 主君の長久を祈る。この「君」は具体的には後鳥羽院。
ただすの宮 下鴨神社。摂社[本社と末社の中間]の河合社とも。問い「糺す」を暗示し、「とはば」の縁語。
あけの玉垣 「宮」の縁語。朱塗りの垣。赤心をあらわす比喩。真心の象徴。「玉垣」は皇居や神社の垣(仕切りとなる壁や植込み)。「あけのたまかき、たまかき、みづのたまかき 皆、神垣也」(和歌初学抄[平安時代後期の歌人藤原清輔 1104-1177 による歌学書])。
賀茂社関係の詠。

慈円(じえん 1155-1225)平安時代末期から鎌倉時代初期の天台宗の僧。藤原兼実の弟。
千載集初出。新古今入集九十二首(西行に次ぐ第二位)。勅撰入集二百六十九首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では僧正遍昭と番えられている。
小倉百人一首 95 「おほけなくうき世の民におほふかなわが立つ杣に墨染の袖」
http://bit.ly/WUEMmA
http://bit.ly/15WrmqA

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する