『わたしは真悟』の原作を揃えるのは意外に困難

嫁さんが
「ミュージカルの「わたしは真悟」を見たい」
というので
ロームシアター京都での
１２月２４日
昼の部（Ｓ席）
の
チケットを
取る事は
出来たのだが



原作を Wikipedia で
調べてみると
「形而上学的テーマに挑んだ意欲作」
と出ていたので
興味が涌き

読んでみたいと
思うようになり、

「どうせなら全巻揃えて
　全部読んで
　楳図かずお先生が
　何を表現しようとしているのかを
　自分なりに哲学してみたい」
という
「意志」が
生じた。

けれども
嫁さんが
「楳図かずおの漫画は
　どこでもあまり置いてない」
と言う通り
先輩の手塚治虫先生
（手塚治虫先生も大阪府立北野高等学校卒業。）
の漫画は
必ずどこでも大量に置いてあるが

楳図かずお先生の作品は
手塚治虫先生に比べて
品揃えの充実度が低い。
（手塚先生は私の父と同い年（１９２８年生まれ）で
　楳図先生は私の母より２つ年下（１９３６年生まれ）。）

最初は当然
ネットで調べて
「日本の古本屋」に
小学館のビッグコミックス（BC）版の
全１０巻
（１９８３年１２月〜１９８６年１１月、初版）


　（半魚文庫（高橋明彦 金沢美術工芸大学 教授のサイト）
　　より作成。）
の
全巻揃えが
１万８百円で
出ているのを見つけたが

嫁さんが
「高いわ」
（女性言葉の「高いわ」ではなく、
　大阪弁「高いわ（高いやんけ）」の
　イントネーションで）
というので

古本市場 高野店
（北大路東大路（高野）交差点、南西側）
に
探しに行った。

（嫁さんが「読んだ」と言うのも
　初版かどうかは判らないが
　ビックコミックス版のようだ。
　ただし「内容は全部忘れた」と言うし
　どうも全１０巻だったということも
　知らないようなので
　（「私には難し過ぎた」とも言う。
　　けれども強烈な印象だけは覚えているようだ）
　全巻を揃えて持っていたかどうかは
　不明。）

けれども
楳図かずお先生の本自体
探せなかった。
（たぶん、置いてなかったのだと思う。）

北大路東大路（高野）交差点の北東側には
「コミックショック！高野店」
が在るので
そこで店員さんに
「楳図先生の本は置いてありますか」
と尋ねたら
「楳図かずおの本はここに纏（まと）めてあります」
と楳図かずおコーナーを教えてくれたが
ビックコミックス版の第４巻が１冊あるだけで
他の版も
全く置いてなかった。

（因みに他の版は
　１９９６年（１月〜１１月）に
　ビズコミュニケーションズジャパンから
　スーパービジュアル・コミックス（SVC）版が
　全６巻で出され


　（半魚文庫（高橋明彦 金沢美術工芸大学 教授のサイト）
　　より作成。ただし『漂流教室』と誤記されている。）

　２０００年（３月〜６月）に小学館から
　文庫版が
　全７巻で出され


　（半魚文庫（高橋明彦 金沢美術工芸大学 教授のサイト）
　　より作成。）

　２００３年（１月〜２月）に全国のコンビニから
　My First Wide 版が
　全４巻で出され


　（半魚文庫（高橋明彦 金沢美術工芸大学 教授のサイト）
　　より作成。）

　２００９年１２月〜２０１０年３月に
　Big comics special. UMEZZ PERFECTION！版が
　全６巻で出されている。
　
　　　　　　　　（出典はアマゾン。））

この時点で
「楳図かずお先生の作品は
　どういうわけか
　古本屋でも置いていない傾向がある」
という認識が形成された。

それで
丸善 京都本店に行ってみたら
小学館文庫版の
１・３・５・６巻だけ
置いてあった。
（２０１６年１１月７日か８日現在）

去年出た
高橋 明彦 先生
（金沢美術工芸大学 美術工芸学部 教授）
による
『楳図かずお論』も置いてあった。

『１４歳』の
Big comics special. 楳図かずおパーフェクション！版
が
迫力満点で
印象に残った。
（本来全２０巻であるところを４巻完結とし
　「本当の結末」を新たに１８頁フルカラーで
　楳図かずお先生自身によって追加されたバージョン
　であったので、よりインパクトが強かった。
　丸善 京都本店には第２巻と第３巻のみ置いてあった。）

それで今回
丁度、北野病院（北区扇町）で
日本精神医学史学会が開催された
（２０１６年１１月１２〜１３日）







ので
まんだらけ梅田店を
覗いてみた。

初版の
ビッグコミックス版（小学館）は
全巻揃えは無く
１・２・３・５・６・７・８・９巻が
置いてあったように思う。

他の版は
スーパービジュアル・コミックス版が
これも全巻揃えではない状態で置いてあり
Big comics special. 楳図パーフェクション！版も
全巻揃えではない状態で置いてあった。

それ以外の版は
見つけられなかったと
思う。

なので
「文庫版の評判は悪くないので
　文庫版も見てみよう」
と
紀伊国屋梅田店へ行ってみた
が
置いてなかったので

ジュンク堂梅田店へ
行ってみたら
文庫版の
１・２・３・６・７巻が置いてあった
ので
「５巻は丸善京都本店にあったので
　４巻はひょっとすると
　ジュンク堂京都店に有るかもしれない」
と思って
１・２・３・６・７巻を
買った。


それから念のため
大阪から京都に帰る時に
まんだらけの心斎橋店（グランドカオス）にも
寄ってみたが

ビックコミックス版が
４〜５冊（何巻だったか忘れた）くらいと
スーパービジュアル・コミックス（SVC）版が
何冊か（これも何巻だったか忘れた）と
Big comics special. 楳図パーフェクション！版も
何冊か（巻数は忘却）置いてあったが
全巻揃えたセットは置いてなかった
と思う。

なので
京都に戻って
丸善 京都本店を
確認したら

小学巻文庫版が
全巻揃えて置いてあった。
（１・２・３巻は２冊ずつ、
　４・５・６・７巻は１冊ずつだが。
　現在、新刊本で買えるのは
　小学館の文庫版のみだと思う。）

丸善 京都本店は
流石（さすが）だと思った。


丸善はジュンク堂系列なので
どちらも
少なくとも「わたしは真悟」に関しては
品揃えが現在最も良い状態を確保出来ている書店群
ということになるだろう。

また
現在の時点で
『わたしは真悟』を最も全巻揃えやすいのは
小学館の文庫版であり
評判も
文庫版は悪くない
（編集の仕方で
　初版のビッグコミックス版
　以外の版は
　評判が良いとは言えないが
　文庫版を悪く言う人は居なかったと思う）
ので

文庫版で揃えるのが
経済的にも
揃う確率的にも
ベストな選択だと
判断できるだろう。





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最終更新
平成２８（２０１６）年１１月２７日　午前１時１分