mixiユーザー(id:13333098)

2016年06月12日13:31

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「マジカルガール」を観ました

観に行く前に色々評判を聞いた時は、これはもう自分のための映画じゃないかと思ったわけです。
「先が読めない」「衝撃の結末」「変態」「乱歩」・・・。
こういうのを求めていた、と期待をマックスにしてしまったのがいけなかったのか、もう一つに感じてしまいました。

観ておいて良かったとは思います。
かなり長い映画でしたが、終盤までは飽きる事なかったし。
ただ、どんな強烈なラストかと思ったら、まあ確かに本当に酷い終わりなんですが、もう一超え欲しかったです。

なぜ自分がそう思ったのか、観終わってから結構考えました。
この映画の脚本自体は、確かに非常に風変わりというか、奇妙奇天烈で面白いです。
様々な登場人物がどのように交わるかがキモとなる序盤は、特にユニークに感じました。
また、序盤からは予想も出来ない中盤からの「変態」の登場もナイス。
何も知らないと「エッ、こんな映画を観に来たのだっけ・・・」と唖然とする事請け合いです。

ただ、残酷なシーンや猥雑なシーンは、この映画には一切登場しません。
意図的に省略されて、すべて想像に任せています。
ヌードが1シーンあるくらい。
これは、そういう意図なんだから仕方ないのでしょう。

でも・・・。
このお話でこれではあまりにも見せなさ過ぎです。
省略はカッコ良いですが、こういうカッコ良い映画は、別の部分ではゲッと思うほど存分に見せたりします(ドライヴとか)。

あと、乱歩っぽさについてはあの部分だとは思いますが、映画自体には乱歩らしさの基本である「外連味」がまるでありません。
終始落ち着いた基調で、如何わしさとか異常さみたいなビジュアルも一切ありません。
確かに映像は美しいですが、あまりにも真面目過ぎます。

脚本のユニークさに比べ、映画自体が真面目過ぎている。
これが自分の不満ポイントじゃないかと思いました。
いわゆるアート系の映画って、もっと理解は不明だけど、映像一発で度胆を抜くようなシーンがあったりして、そこが面白かったりします。
要は、ちゃんとし過ぎているのです。

終盤、酷い事にはなるのですが、まあそうなるのは予想の範疇です。
まどかマギカ(魔法少女繋がりで)なんかも、悲惨な展開になるのは必然でしたが、これもそう。
だから、「なんだこりゃ?」という結末こそ(魔法が使えてしまうとか)を期待したのですが、まあこれは自分の趣向の問題でしょうね・・・。
すべてはハードルを「余裕余裕!」とグングンと遥か上空まで上げてしまったがゆえの悲しい出来事でした。
ユーモアも、もっとあると良かったな〜。
やっぱ監督が真面目過ぎたんだと思いますね。

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