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2016年06月09日10:51

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『 HK2 変態仮面 』


友から熱烈なお誘いを受け、『 変態仮面 アブノーマル・クライシス 』(HK2)をレイトショーで観た。前作も全く観る気はなかったのだが、彼の猛烈な誘いを断れずに劇場に出かけ、くだらない物語ながら、「 一本芯の通った見事な変態論 」に深い感銘を受けたという経緯があった。一重に、それは変態仮面(色丞狂介=鈴木亮平)の敵役を演じた安田顕の「 本物の変態ぶり 」に負うところが大きい。

 しかし、残念ながらHK2は完全に不発だった。続編にありがちな、制作費を増やして映像的にど派手になったものの、肝心のテーマ性が大きく後退して「 元も子も失くす 」という状況に陥っていた。せっかく、前作に続き安田顕が出演しているのに、なんとももったいない。今回もオープニングからいやにマーベルの『 スパイダーマン 』を意識した作りになっているなと気にはなっていたが、物語の展開は『 スパイダーマン2 』のドクター・オクトパス編に寄せていて、NYでの戦いなどは正に丸パクリ。変態仮面の戦いぶりも単調で見せ場がなく、がっかりしたよ。もっとも、誘ってくれた親友の方がよほど脱力していたんだけどね。帰りの車の中で、脚本のどこか不味かったか、自分ならどうしたかを二人で熱く語ってしまったよ。女性のパンティをかぶって戦うだけの変態に終始し、物語として納得のいく「 変態仮面の成長ぶり 」を描けないのなら単なるドタバタアクションでしかない。

『 HK 変態仮面 』
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1899465752&owner_id=6007866

 以下、ネタバレ(↓)。


























 女性の使用済みパンティがなければ変態仮面は変身できないのだから、全世界の女性使用済みパンティ(洗濯済みも含む)を手中に押さえようとする敵の戦術は妥当だろう。問題は、それに対抗する手段を変態仮面が講じない点にある。変態仮面は「 変態ではなく、馬鹿 」なのだろう。物語の大半を単調なパンティー争奪戦に費やすのは脚本の怠慢と言える。ちっとも笑えないばかりか、呆れてしまったよ。

 さらに、変態仙人(安田顕)のもとで修業した結果、変態仮面が「 未使用のパンティーでも変態可能となった 」のは納得しよう。ただし、クライマックスで再び、新品パンティーをいったんはいた恋人がそれを脱いで変態仮面にかぶせて彼を復活させるというのは矛盾だ。第一、変態仙人が未使用のブラジャーでも変態パワーを発揮できる、という設定が全く生かされていない。クライマックスはパンティーではなく、恋人が脱いだブラジャーで復活してこそ、変態仙人シークエンスが生きるよ。
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